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パワハラの慰謝料を相場通り請求するために知っておくべきこと

パワハラは時に人生を狂わせるほど深刻になりかねません。もしそうなった場合、精神的苦痛の損害賠償である慰謝料を請求するにはどうしたらいいのかについてご紹介します。

パワハラは誰にとっても嫌なものですが、度が過ぎると精神的な苦痛やうつ病など働くこと自体に支障が出てしまいます。あなたが受けているパワハラも法的に見て慰謝料を請求できる可能性があります。こちらではパワハラに対する慰謝料請求の相場とパワハラ上司から慰謝料を勝ち取った判例について分かりやすく解説します。

パワハラは慰謝料請求できるかも!相場はどのくらい?

日常的に受けている暴力や暴言、理不尽と言える扱い、そんなパワハラは時に慰謝料請求が可能です。人間関係の問題は度を過ぎると法律問題になるのです。パワハラを受けた時に争点となるのは次の3つです。

  • 怪我や病気の治療費
  • 逸失利益
  • 慰謝料

まず、治療費に関しては実費が支払われます。逸失利益とは本来得られていた収入のことで、パワハラが原因で仕事を継続できなくなった場合に争点となります。そしてこの記事で解説する慰謝料は精神的苦痛に対する賠償です。

パワハラの慰謝料の相場

慰謝料は精神的苦痛に対する賠償ですが、形のないものを算定するのは難しく判例が基準となります。

これまでの傾向から見るとパワハラの慰謝料の相場は50〜100万円程度です。これを安いと見るか高いと見るかは人次第ですが、以下の行為は本来違法であることを知っていただきたいと思います。

  • 身体的な攻撃
  • 暴言など精神的な攻撃
  • 人間関係からの切り離し
  • できないと分かっていながら仕事を押し付ける(過大な要求)
  • 本来の仕事をさせない(過小な要求)
  • プライバシーを詮索し晒す(個の侵害)

そしてパワハラには地位を利用し、業務の適正範囲を超えた命令で、かつ精神的苦痛または業務への支障を与えるものという条件があります。しかしながら上記の行為が悪質である場合パワハラでなくとも慰謝料請求の可能性は残されています。

次に、中でも慰謝料が高額になるケースを紹介します。

パワハラの慰謝料が高額になる場合(1) パワハラが悪質で長期に渡っている場合

精神的苦痛の大きさはすなわち損害の大きさです。悪質なパワハラであれば慰謝料は高額になります。組織ぐるみでのパワハラも当然大きな損害につながるでしょう。同じ程度のパワハラでも1度しかされていないものと数年間続いていたものでは慰謝料に差が出ることが合理的です。

特に会社に慰謝料を請求する場合は、会社がパワハラに十分な対応をしなかった事実を記録しておくことが望ましいです。

パワハラの慰謝料が高額になる場合(2) パワハラ以外の複合要因がある

パワハラの裁判例では慰謝料が数100万円や1000万円を超えるものもあります。パワハラの慰謝料が高額な場合と考えることもできますが実際は「パワハラ以外の複合要因がある」場合ではないかと思われます。例えばセクハラが強制性交に発展した場合それは強制性交に対する慰謝料が追加されます。最悪、パワハラの被害者が亡くなった場合は人が死に追いやられたことに対する慰謝料が加えられます。

パワハラの慰謝料が高額になる場合はパワハラという言葉で言い表すことができないほどの事件であることを意味するのではないかと思われます。怪我や病気の治療費、逸失利益、精神的苦痛の全てが論点となる場合は加害者に請求できる賠償の金額が高まります。

弁護士報酬が払えるかどうか?

パワハラの慰謝料請求は弁護士に解決を依頼することが可能です。しかしパワハラの程度があまりに小さい場合は弁護士費用より勝ち取れる金額が小さくなります。弁護士報酬(着手金及び報酬金の合計)は訴額の24%が相場といえ、最低限の料金は設定されているはずです。

まずは弁護士に相談の上、費用倒れの可能性を明らかにしましょう。

パワハラで慰謝料請求できた判例

ここでは、実際にあったパワハラの事件についてみていきましょう。

パワハラで慰謝料請求が認められた事件 日本ファンド事件

パワハラで慰謝料請求が認められた事件として有名なのが日本ファンド事件です。これは従業員A,B,Cが会社と上司に対して、パワハラ訴訟を起こした事件になります。

AやBに対しては本来扇風機が不必要な時期に従業員に扇風機を当て続けたり、きちんと業務をしていたのに「給料をもらいながら仕事をしていませんでした」など理不尽な始末書などを長く書かせていました。

Cに対しては叱責しながら足で蹴る、背中を殴るなどの暴力を行っていました。他にも配偶者に対する侮辱もありました。

その結果として抑うつ状態で休職に追い込まれたAとの関係で60万円の慰謝料に加え治療費と休業補償が、Bとの関係で慰謝料40万円、暴力や侮辱を受けたCとの関係で慰謝料10万円の支払いが命じられました

このようにパワハラと言っても幅が大きく、損害が大きいほど得られる賠償も高くなります。中でも誠昇会北本共済病院事件では被害者が自殺したこともあり上司と会社に計1500万円という損害賠償が認められた事例として知られています。

請求できる慰謝料の額は証拠の有無にかかっている

パワハラの慰謝料請求は直接の加害者に対して行います。さらに会社がパワハラに対策しなかった場合においては安全配慮義務違反に対する慰謝料を会社に対して請求することも可能です。

しかし、パワハラの事実を証明するためにも証拠が必要です。どれだけ必死に訴えても嘘か本当かわからないことで人を裁けません。証拠が足りなければそれだけ請求できる慰謝料が少なくなりますから、心して証拠を揃えましょう。

パワハラの慰謝料請求に必要な証拠(1) パワハラの録音

パワハラで慰謝料を請求するのに何より重要になる証拠は、パワハラを受けたという事実を証明する証拠です。

形に残らない方法で行われることが多いパワハラの証拠を残す1番有効な手段は、ボイスレコーダーによって暴言を録音することです。パワハラが断続的に起きている場合は全て記録しましょう。期間の長さは慰謝料の額と相関します。

こっそり録音しても罪にはならないので、パワハラの証拠を残すためにボイスレコーダーを買って、暴言を形に残しておくようにしましょう。ただし第三者と加害者のやりとりを盗聴する際は違法になるかも知れません。

パワハラの慰謝料請求に必要な証拠(2) 損害の証明

あくまでも慰謝料を請求できるのは精神的苦痛があった場合で、その他の賠償金を請求できるのもまた損害と加害行為の因果関係を証明できた場合です。簡単に言えば「他の原因でそうなったのでは?」という疑いを解消しなければいけません。

暴力を受けた場合は怪我の診断書、うつ病など精神疾患を受けた場合は病気の診断書が必要です。なお、業務災害の可能性もあるため労災申請もしたいところですがパワハラが横行している会社なら労災申請も拒否することが考えられます。

パワハラの慰謝料請求に必要な証拠(3) 会社のパワハラへ対応した記録

会社がパワハラ解決に協力的である場合は、性急に訴えることで会社との関係性を悪化させるリスクがあります。慰謝料請求を法的に行うのは会社への対応を求めてからにしましょう。

人事部や相談窓口に対応を求めても何もしてもらえず、逆に事件をもみ消されるような事態があれば会社ぐるみのパワハラとして会社を訴えやすくはなります。そのため会社とのやりとりも上司からの加害行為と別に記録すべきです。

パワハラで慰謝料請求する手順

パワハラで慰謝料を請求するとなると、一体どのように手続きをすればよいのでしょう。手順を紹介します。

 

証拠収集

パワハラで慰謝料請求するときは、まずいつ、どこで、誰に、どのような被害を受けたのかということが分かる証拠を集めるようにしてください。

さきほども紹介したように、ボイスレコーダーが証拠集めに1番おすすめですが、用意することが難しい、なかなか録音できないというような場合は、メモに残したり第三者の証言を手に入れてもらうようにしてください。

内容証明郵便での請求

まずはなぜ、いくら請求するのかを書面に起こし、送信記録が残る内容証明郵便で郵送します。

書き方がわからない時は弁護士が代わりに作成可能です。

示談

会社に直接請求することが難しければ、弁護士があなたに代わって会社との示談を行います。法的紛争=訴訟というイメージを持つ方も少なくありませんが訴訟は時間と手間がかかるため基本的には示談での決着を試みます。類似の判例が出ている場合は訴訟のリスクを判断しやすくそれに応じた和解条件を引き出せます。

労働審判や訴訟

示談に応じてもらえない場合は労働審判を申し立てることもあります。労働審判で決められた内容にお互いが合意すれば決着、合意できなければ訴訟に持ち越されます。あるいは労働審判を申し立てずに最初から訴訟を提起することもあります。

訴訟はより厳格な事実要件が求められるため弁護士の協力が強く求められます。裁判をするかどうかは勝訴可能性と訴額(請求金額)をもとに判断することが多いかと思います。

まとめ

パワハラはどれだけ許されないことでも、慰謝料を請求するためにはパワハラの事実と因果関係の証明が必要です。逆にパワハラによる精神的苦痛以外の損害も証明できれば50〜100万円を超えた金額を勝ち取れる可能性もあります。

職場で物理的、精神的ダメージを日常的に与えられているなら今すぐ弁護士にご相談ください。慰謝料は退職や転職した後でも請求可能ですが、在職中の方が証拠を集めやすいです。

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