不倫で妊娠させてしまったらどうすればいい?|あなたが背負う法的責任と対処法とは?
不倫相手が妊娠してしまったような場合、ほんの遊び・・・と思っていたとしても、時には取り返しのつかないことになることもあります。不倫相手との関係ももちろんですが、ご自身のご家庭の問題も発生するでしょう。この場合どうしても責任の取り方が問題になります。金銭的解決なのか、他の方法なのか、いずれにしてもまずは問題を整理してみましょう。

目次
不倫相手を妊娠させてしまった時、あなたはどうしますか?
不倫相手を妊娠させてしまったとき、男性としてはどのような気持ちになるでしょうか。おそらく冷静でいられる人はなかなか、いやほとんどいないでしょう・・・
その気持ちをどのように今後のご自身の関係に反映させるかが非常に大事になってきます。
不倫相手との関係の清算にしろ、現在の奥様やご家族との関係を再構築するにしろ、きちんとした対応をしなければとんでもない制裁を受けかねません。それともある程度は覚悟した方がいいのか・・・
いずれにせよ、そんなときどうすればいいのかを知りましょう。手遅れになる前に・・・!
いずれにせよ、そんなときどうすればいいのかを知りましょう。手遅れになる前に・・・!
不倫で妊娠させてしまったらまずはこうしよう

不倫相手から妊娠を告げられたとして、慌てる気持ちは分からないではないですが、慌てているだけでは話は先に進みません。しっかりと一つ一つ事態に対処することが必要になります。
病院に行って事実関係をはっきりさせる
まずは、不倫相手が本当に妊娠しているのか、妊娠しているのであれば、それは本当にあなたのお子様なのか、を確認する必要があります。
妊娠検査薬だけでは100%の結果は出ません。早とちりして取り返しのつかないことになることが最悪のシナリオです。
それを避けるべくまずは、妊娠しているかどうかを確定させましょう。また、産まれてきてからにはなりますがDNA鑑定を行うことは頭に入れておくべきでしょう。
不倫相手・妻と話し合って今後どうするか決める
こういった事態に陥った場合、裁判や調停に発展してしまう可能性もあります。そうすると弁護士費用だけでなく、時間も非常に取られることになってしまいます。
そういった事態を避けるには、しっかりと話し合うことです。不倫相手とも奥様とも話し合いの場をしっかりと持ち、今後どうするのか、離婚するのかしないのか、認知して養育費を支払うのか、といったことを話し合う必要があるでしょう。
絶対に連絡を絶つ、中絶を強要させるようなことはしない
妊娠した以上、子供を産む、中絶する、というのは女性側に選択権があります。母体保護法などからしてもそのことは明白です。
ここで中絶を強要することはしてはいけません。一種の人権侵害になってしまいます。また、連絡を絶つことも避けるべきです。
産まれてくる子供の権利として認知請求権があることは明白ですので、むしろ連絡を絶ってしまえば、調停や裁判などを起こされてしまいかえって大事になってしまいます。
子供を下ろすことにした場合に起こること
子供を中絶するとなれば、当然、中絶費用が発生します。また、中絶は女性の体に多大な負担を与えることにはなりますので、慰謝料などの支払いも頭に入れておく必要があるでしょう。
中絶:中絶にかかる費用は判例や慣習的には折半が多い
中絶にかかる費用は初期の妊娠なのかそうでないのかによっても大きく変わってくることになります。
もっとも、判例の考え方や慣習的にはこの費用については、男女双方の責任において発生するものである、とされており、基本的には折半、という形になるでしょう。
もっとも、交渉がこじれてしまいそうな場合には、慰謝料的な意味も含めて、男性側が払ってしまう、というのも一つの手段ではあります。
離婚:妻から離婚請求・慰謝料請求をされることも可能性としては高いでしょう
不倫相手との間に子供ができている、ということは明らかに不倫相手との間に不貞行為があったことになります。
不貞行為の存在は、離婚事由になりますので、奥様の方から離婚請求されるとこれを拒むことはできませんし、実際に子供を妊娠したとなると、離婚請求される可能性も高いでしょう。
離婚請求をされ、その理由が明らかにあなたにある、といえる場合になりますから慰謝料の請求も覚悟しておかなければなりません。
慰謝料:離婚しなくても不倫相手から慰謝料請求されることは十分考えられます
仮に奥様との離婚を選択しなかった場合、次に問題になるのは不倫相手の方からの請求です。
原則として不倫相手から慰謝料を請求されることはありません。
ただし、中絶前後に連絡を絶つなどの行為が不法行為であるとして慰謝料が認められた事例もあるので、中絶前後のフォローは必須でしょう。
また、注意しておきたいのが、不倫相手に配偶者がいるような場合には別途その配偶者から慰謝料請求をされることは十分に考えられる事態です。不倫相手が既婚者であるような場合には特にこの点について注意が必要になります。
子供を産むことにした場合に考えなくてはいけないこと

不倫相手が妊娠しているときに、その子供を産む、という選択をした場合、どのような問題が発生し、どのように対処するのが適切といえるのでしょうか。
妻と離婚して不倫相手と結婚するか離婚しないかを決める
まずは、ご自身の関係を清算する必要があるでしょう。
現在の奥様と離婚して不倫相手と結婚する、という選択肢もありますし、離婚はせずに、養育費などの負担を伴って現在の家族関係を続ける、という選択肢もあります。
実際には、現在の家族関係が一度は破綻している可能性が大いに考えられる事態ですので、この判断はしっかりと話し合って冷静に行う必要があります。判断を誤ると一生針のむしろ、ということにもなりかねません。
離婚しないなら養育費の問題が発生
仮に、離婚せず、不倫相手がシングルマザーとしてその子供を育てることになったとしても、当然、父親としての責任は発生します。
それが、認知、そして養育費の支払い、という形になります。
認知を行えば、後々、その子供に相続権が発生します。また、養育費については基本的には裁判所が算出している算定表に基づくことになるでしょう。月々●万円、という形で不倫相手の方と合意書を交わし、その上で毎月支払いを続けていくことになります。
ここでも妻から慰謝料を請求される可能性があるので要注意です
話合いの結果、婚姻関係は継続する、つまりは離婚はしない、ということになれば、基本的に奥様からの慰謝料請求は行われないのが一般的です。
しかし、不貞行為を働いた過去が消えるわけではありません。
つまり、奥様には慰謝料請求権が残存していることになります。奥様から慰謝料請求される可能性を踏まえ、しっかりと話し合いをもち、コミュニケーションをとり続けることが重要でしょう。
何をしていいのかわからない!って方はここに相談しよう!
不倫相手の妊娠が発覚すれば、頭の中はパニックでしょう。今までの家族関係の崩壊や、金銭的負担、精神的負担など、頭の中を様々な問題が駆け巡ることになると思います。しかし、しっかりと相談をして適切な対処を行うことが何よりも解決にとっての近道であることは忘れてはいけません。
まずは親に相談してみよう
不倫相手が妊娠してしまったような場合、まずは、ご自身の味方を見つけることです。奥様と不倫相手との間で板挟みになることは確実ですが、ここで、精神的に疲弊してしまう、あるいは、それで倒れてしまっては元も子もありません。
まずは、しっかりと相談できる味方を探しましょう。ご両親が最も適切ではないでしょうか。もちろん、叱責されるでしょうし、場合によっては罵倒されることもあるかもしれません。しかし、親は最後は子供の味方です。
しっかりと相談できる相手がいることは非常に重要といえます。
男女問題に強い弁護士に相談、依頼してみる
ご両親にご相談することで、心のモヤモヤ、というか、精神的な負担は確かに軽減されるかもしれません。
しかし、法的問題は別途残存してしまっていることも確かです。そして、ご本人の今後について考えるのであれば、法律問題についてはしっかりと精算しておく必要があります。
実際のところ、このような場合に男性側が抗う術はあまりない、ということになってしまうでしょう。
しかし、専門家である弁護士に相談することで、慰謝料額の減額など、取り得る手段はあるかもしれません。一度、相談してみることが重要でしょう。
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不倫相手を妊娠させてしまった場合、様々な法的問題が発生します。
慌てているだけでは何も解決しないので、周りの信頼できる人や専門家の力を借りながら、一つ一つ事態に対処しましょう。
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