両親が離婚!子供に与える離婚の影響とは?
両親の離婚が子供に与える影響を考えたことはありますか?離婚時には子供がいる場合はどちらが引き取るのか、養育費の額をいくらにするのか、そもそも子供が親の離婚を受け止められるのか、デリケートな問題がたくさん出てきます。離婚する前に、両親の離婚が子供に与える影響について、よく考えておく必要があるのです。

両親が離婚・・・一番の影響を受けるのは子供?
離婚の理由はそれぞれの家庭によって違いますよね。
中には子供のためを思って離婚する、というケースもあります。
例えば片方の親からの虐待(DV)が原因での離婚などです。
しかし、それは離婚全体の数から考えれば珍しいケースでありほとんどが夫婦間の問題によって離婚しています。
子供がお母さんもお父さんも両方好きな場合は、心を引き裂かれたように寂しい思いをすることもあるでしょう。
また、両親の離婚によって引っ越しがある場合は、仲の良い友達とも離れなければならず、孤独な日々を送る事にもなってしまいます。
両親の離婚が子供に与える影響は想像以上に大きいものです。
もし、両親の都合だけで離婚をしたいと思っているなら、出来れば子供の事を頭に置いた上で、もう一度離婚について考えてみることをおすすめします。
両親の離婚が与える子供への悪影響とは?

もし、あなたが子供への影響を考えずに離婚を考えていたのなら…。
離婚が子供に与える可能性がある影響を知ることが大切です。
まずは、特に心配な考えられる悪影響から見ていきましょう。
両親の離婚が子供に与える悪影響(1) 子供ながらに親に遠慮するようになる
子供は親の顔色をうかがうのが得意です。
ですから、両親が離婚してしまったあとは、親がかわいそう、親がとっても疲れている顔をしている、等、大人に対して遠慮するようになってしまいます。
もしも、息子や娘にそんな気を使われているとしたら…。
とっても心が痛みますね。
普段と変わりなく楽しそうに過ごしている、などと感じてホッとしているのは親だけかも知れません。
子供は大人に寂しい気持ちを悟られないよう、変わりなく過ごしているだけで影で泣いているかも知れないのです。
両親の離婚が子供に与える悪影響(2) 周りから離婚について言われることが辛い
最近は親が離婚を経験した子供も多く、両親が離婚したからといっていじめられたりすることは少なくなったようです。
ただ、心無い噂話をする友達の親や家族はまだ少なくありません。
子供は経験が少ないですから、両親が離婚したらどんなに辛いか想像がつきません。
友達の話を親がしていたから、話をしても良いことなんだろうと思ってしまいます。
そして子供同士のネットワークで、何も考えずに話してしまいます。
あっという間に子供の間で「○○ちゃんのうちはパパ(ママ)がいなくなった」と知れ渡ることになってしまうかもしれません。
それは子供にとって知らず知らずのうちに大きなストレスとなっています。
友達に悪意はなくても、当の子供は傷ついてしまうということもあるのです。
両親の離婚が子供に与える悪影響(3) 喪失感をずっと感じる子供も
両親が離婚をした子供によくあるのが、大人になってもずっと喪失感を持ち続けることです。
このような心理状態になってしまう子供も少なくありません。
両親の離婚にも慣れて毎日も楽しく、友達からも何も言われなくなっても、授業参観、運動会、母の日、父の日など、「自分には片親しか居ない」というのを思い知らさせるイベントは多くあります。
息子や娘にそのような思いをさせるのは心が痛みますね。
子供にとって離婚はいくつになっても心に穴が空いたような喪失感を感じてしまうものなのです。
両親の離婚が子供に与える悪影響(4) 手続きや転校の煩わしさ
両親が離婚をすると、子供の名字を変えなければならない場合も当然あるでしょう。
その場合は学校で手続き行わなければなりません。もし受験勉強で頭がいっぱいのときなどはなるべく余計なことを考えたくはないはずです。
どんな些細な手続きだったとしたとしてもなんで私(僕)がこんなことまで…と思う子供もいるでしょう。
また、家族が別れることになり転校が必要になることも十分考えられます。それまでの環境から新しい環境に移るというのはもちろん精神的にも大変なことですが、単純に手続きや準備のためにかかる負担もそれなりに大きいものです。
子供への影響を考える際はどうしても精神的なことばかり考えがちですがこうした実務的に大変なことが多いのも頭に入れておかなければなりません。
両親の離婚が子供に与える悪影響(5) 経済的な影響
両親が離婚した場合、それまで経済的に今まで通りの生活を送ることが難しくなることも十分考えられます。
特に母親が専業主婦で、離婚後に仕事を探し働き始める、というケースでは最初のうちはかなり苦労することは否定できません。
そうなってくると当然子供にもやりたいことをさせてあげられない、周りと同じようにさせてあげられない、という影響が出てしまいます。
両親が離婚したことによって私立大学の進学を諦める、ということになれば離婚が子供に与える悪影響といわざるをえません。
後にも説明しますが離婚後に子供に今まで通りの生活をさせ幸せな日々を送って欲しいと思うのであれば、養育費をはじめとする金銭面での取り決めはきちんと詳細まで決めておき、受け取れるものはきちんと受け取ることが大切になります。
両親の離婚が子供に与えるのは悪い影響ばかりではない?

子供に与える悪影響を考えても、どうしても離婚という選択肢を選ばなければならないときもありますね。
それは、離婚した後に子供に対してメリットがある場合もあるからです。
あなたの決心によって子供が救われることもあるという例も見ていきます。
離婚が必ずしも悪い影響を与えないケース(1) 親の喧嘩を見なくて済む
子供が「両親が離婚してよかったと思ったこと」の上位にいつもあるのが、コレです。
親にかぎらずケンカは見ていて楽しいことなんてひとつもありませんね。
親の喧嘩は子供にとってストレスにもなりますし、悪影響だといえます。
ずっと親のケンカを見続けることを考えれば、両親が離婚してくれて良かったと言う子供は多いものです。
結果論でしかないのかも知れませんが、この両親の気持ちは息子や娘が成長していくとだんだんと理解されるようになってくるものです。
両親は離婚しないけれど、ずっとケンカをしている家と、片親だけれどケンカのない家、どちらを選ぶのかという比較でしかないですが息子や娘からしたら「それでもマシになった」と思うものなのです。
離婚が必ずしも悪い影響を与えないケース(2) DVが原因なら離婚が子供のためになる
特殊な例ですが、まったくない理由ではありません。
両親のどちらかがDVの癖があり、配偶者や息子や娘にその暴力を向ける家というのもあるものです。
そんな場合は、その人から離れるのが一番の解決方法です。息子や娘を守るためにもそれが一番です。
この場合に限っては、他にどんなに不利益な事があったとしても、離婚という選択肢が子供のためにもベストな方法と考えても良いのではないでしょうか。
離婚が必ずしも悪い影響を与えないケース(3) 家が明るくなった
子供は、両親が思っているよりも大人っぽい考えをするときがありますね。
両親の離婚する前の家の状態と、離婚した後の両親の様子を見比べて「家が明るくなったから良かった」と感じることも多いようです。
息子や娘に自分たちのせいでくらい毎日を送って欲しくはないですよね。
離婚しないでいたら、ずっと子供に暗い家庭で過ごさせていたのかと思えば、両親の離婚もデメリットばかりではないと思うこともできますね。
離婚が子供に与える影響をなるべく少なくしてあげるには?

両親の離婚が与える影響を十分に考えた上で、それでも離婚を決意したとしたら、離婚する前に、息子や娘たちにしてあげられることは残っていないでしょうか?なるべく悪い影響は少なくしてあげましょう。
離婚が子供に与える影響を少なくするために(1) 子供が大きい場合は説明をしっかり
両親の離婚時の子供の年齢にもよりますが、息子や娘に対して「これから両親はどのようになるのか」、「子供自信はどうなるのか」、きちんと説明する事が大切です。
学校の友達と離れることになる場合などもあるからです。
子供を取り巻く環境が両親によって変わってしまうまえに、子供どうしでもやっておくことがあるでしょう。
また、事前にしっかりと説明することで「これからどうなるんだろう」という不安な心理状況やストレスを回避できるかもしれません。
子供の都合も考えて、少し早めに子供にも説明をしておくことが望ましいですね。
離婚が子供に与える影響を少なくするために(2) 養育費をしっかり取り決めておく
養育費についての取り決めをしっかりとしておくことで、離婚が子供に与える経済的な影響をなるべく減らしてあげることが可能です。
ここで「しっかり」と書いたのは、養育費について決めたは決めたけど細部まで決めていなかったばかりに、いざ離婚してみると払われなかったり、金額が少なかったり、といったトラブルが非常に多いからです。
ですから養育費を決める際には
- 金額
- いつまで
- 支払い方法
- 状況別の対応
を細かいところまで決め、必ず書面に残しておくようにしましょう。こうすることで言った言わないの争いを未然に防ぐことができます。
しかし、書面に残すといってもきちんとしたものを作らなければ意味がありません。
養育費に関する取り決めをする際は離婚問題に強い弁護士に相談の上、公正証書を作成することをおすすめします。
公正証書とは公的な証明力のある書面であり、調停証書や裁判の判決と同じように執行力を持ちます。
つまり、養育費が取り決め通り払われない場合には相手方の給料を差し押さえることが可能になります。
離婚後の生活で泣き寝入りしないためにも、気軽に弁護士に相談して法的なアドバイスをもらいましょう。
離婚が子供に与える影響を少なくするために(3) 離婚時期を遅らせる事も
両親が離婚について話を進めている間に、ナイーブな子供なら精神的にまいってしまうこともあります。
子供にストレスがたまりすぎてしまうようなら、離婚する時期を考えることはできないでしょうか?
子供の心理状態が落ち着くのを待つのも親の務めといえるでしょう。
また、学年の途中ではなく「小学校に入学する時」「中学にあがる時」など人の移動が多い時期を選んであげることもできないでしょうか?
少しは子供が受けるストレスを減らしてあげられるよう時期にも気をつけてあげたいですね。
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両親が離婚!子供に与える離婚の影響とは?のまとめ

両親の離婚が原因で、子供がうける影響について考えてみました。
ほとんどの場合、両親の離婚は子供に関係のないところで進んでしまいます。
しかし、一番影響があるのは他ならぬ子供たちではないでしょうか?
息子や娘に辛い思いをさせたくないならしっかりと子供のことを考えて離婚を進める必要があるでしょう。
もし離婚に関して心配なところがあれば一度離婚問題に強い弁護士に相談してみることをお勧めします。
自分の大切な子供に辛い思いをさせないよう、子供に対してできるだけの配慮をして、また離婚後の生活についてもしっかりと考えてあげたいものですね。