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離婚の取り消しや無効主張はできる?|取り消し・無効主張の方法

離婚の取り消しがしたくて悩んでいませんか?協議で一時は離婚に同意していたけど、やっぱり離婚したくない!調停で離婚の決定が出たけど、取り消したい!という方に、離婚の無効の主張が、どのような場合に認められるのか、どのような場合に認められないのかについて、詳しくご紹介します。

離婚を取り消し・無効主張できる?取り消しや無効主張の方法は?

離婚と一口にいっても、協議離婚、調停離婚、裁判離婚などというように複数のタイプがあります。
 
一時は離婚に同意した人でも、事情の変化や気持ちの変化により、離婚を肯定的に捉えられなくなっている人もいるのではないでしょうか。
 
「子どものことやこれからの将来のことをやり直したい」という気持ちから、離婚を取り消したいと思う方もいらっしゃるでしょう。
 
でも、離婚を取り消すことは果たして可能なのでしょうか?

協議離婚を取り消し・無効主張

協議離婚の場合、離婚を取り消すことができる場合があります。

離婚届を勝手に出された

判例上、離婚には「法律上の婚姻関係を解消する意思の合致」が必要だとされています。
 
ですから、「法律上の婚姻関係を解消する意思の合致」がなければ離婚は無効となります。
 
逆に、離婚後に同居していたり事実婚状態であったりしても、「法律上の婚姻関係を解消する意思」がある以上、離婚は無効とならないことになります。
 
離婚届を勝手に出されたような場合は、離婚は無効なので、協議離婚無効確認調停を申し立て、調停が成立しない場合、協議離婚無効確認請求訴訟を提起することになります。
 
そもそも勝手に離婚届を提出されないように、離婚届不受理申出をしておくことをお勧めします。

民法763条 夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。

上告人及びその妻正子は判示方便のため離婚の届出をしたが、右は両者が法律上の婚姻関係を解消する意思の合致に基づいてなしたものであり、このような場合、両者の間に離婚の意思がないとは言い得ないから、本件協議離婚を所論理由を以つて無効となすべからざることは当然である。

最判昭和38・11・28民集17巻11号1469頁

詐欺又は強迫により離婚届を提出させられた

 民法764条には「…第747条の規定は、協議上の離婚について準用する」とあります。
 
「準用」とはある制度のルールを別の制度のルールに応用することをいいます。
 
つまり、764条は、「婚姻」制度における詐欺・脅迫のルールを「離婚」制度にも応用するということをいっているのです。
 
そこで、747条1項の「婚姻」を「離婚」に読み替えると、「詐欺又は強迫によって離婚をした者は、その婚姻の取り消しを家庭裁判所に請求することができる。」というルールだとわかります。
 
離婚したいがために嘘をついていたり、「離婚しなければ殴るぞ」などと迫っていた場合の離婚にこのルールが適用されることになります。
 
この場合には、協議離婚取消調停を、調停が不成立の場合は協議離婚取消訴訟を提起することになります。
 
詐欺に気付いた時や強迫が終わった時から「3ヶ月を経過」するか、離婚を「追認」をしてしまうと、離婚の取り消しができなくなってしまうので、詐欺・強迫があった場合には、早急に対応する必要があります。
民法764条 …第747条の規定は、協議上の離婚について準用する
民法747条
1項 詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取り消しを家庭裁判所に請求することができる。
2項 前項の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後3箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。

調停離婚や裁判離婚の取り消し・無効主張

結論からいうと、調停離婚や裁判離婚は基本的に取消し・無効主張できません。
 
調停・裁判の手続き内で取下げや請求の放棄・和解などの対応をとることはできますが、調停離婚・裁判離婚が成立したあとそれらを取り消したり無効主張したりすることは基本的にはできないのです。

そもそも、離婚調停中

離婚調停を申し立てた側は、家事事件手続法273条1項により離婚調停の申立てを取り下げることができます。
 
離婚調停中に離婚意思がなくなった場合には離婚調停を取り下げることで、そもそも離婚を成立させないようにすることができます。
家事事件手続法273条1項
家事調停の申立ては、家事調停事件が終了するまで、その全部又は一部を取り下げることができる

また、離婚裁判係属中

離婚の取り消しを求めていた配偶者が、訴えの取下げや請求の放棄をすることもできます。

また、和解によって裁判を終わらせることも検討しましょう。

具体的には、慰謝料に合意ができていないなどの離婚以外の問題が他にある場合に、和解により諸問題を一挙に解決すべき場合があります。

民事訴訟法261条
1 訴えは、判決が確定するまで、その全部又は一部を取り下げることができる
2  訴えの取下げは、相手方が本案について準備書面を提出し、弁論準備手続において申述をし、又は口頭弁論をした後にあっては、相手方の同意を得なければ、その効力を生じない。ただし、本訴の取下げがあった場合における反訴の取下げについては、この限りでない。
3  訴えの取下げは、書面でしなければならない。ただし、口頭弁論、弁論準備手続又は和解の期日(以下この章において「口頭弁論等の期日」という。)においては、口頭ですることを妨げない。
4  第二項本文の場合において、訴えの取下げが書面でされたときはその書面を、訴えの取下げが口頭弁論等の期日において口頭でされたとき(相手方がその期日に出頭したときを除く。)はその期日の調書の謄本を相手方に送達しなければならない。
5  訴えの取下げの書面の送達を受けた日から二週間以内に相手方が異議を述べないときは、訴えの取下げに同意したものとみなす。訴えの取下げが口頭弁論等の期日において口頭でされた場合において、相手方がその期日に出頭したときは訴えの取下げがあった日から、相手方がその期日に出頭しなかったときは前項の謄本の送達があった日から二週間以内に相手方が異議を述べないときも、同様とする。

民事訴訟法266条
1  請求の放棄又は認諾は、口頭弁論等の期日においてする
2  請求の放棄又は認諾をする旨の書面を提出した当事者が口頭弁論等の期日に出頭しないときは、裁判所又は受命裁判官若しくは受託裁判官は、その旨の陳述をしたものとみなすことができる。 

民事訴訟法267条 和解又は請求の放棄若しくは認諾を調書に記載したときは、その記載は、確定判決と同一の効力を有する。

離婚調停が成立した・裁判離婚が成立した

離婚は判決後は上訴しない限り2週間以内に「確定」し、離婚判決は「既判力」を持つことになります
 
つまり、判決が確定し、裁判離婚が成立した場合、再審事由がない限り、離婚の無効や取消しを主張することはできません。
 
よって、法律上の夫婦に戻りたいのであれば再婚するほかありません。

また、離婚調停は家事事件手続法268条により、「確定判決…と同一の効力」を持ちます。
 
したがって、離婚調停が成立した場合も、裁判離婚が成立した場合と同様に、原則離婚の無効や取消しを主張することはできません。

ただし、調停の場合、離婚の前提となった事実に誤りがあった場合には訴訟で争うことが可能です。
浪費による多額の借金や不貞行為などが、離婚したいがための嘘だったことが調停後に発覚したような場合がこれに当たり得ます。
民事訴訟法114条1項  確定判決は、主文に包含するものに限り、既判力を有する。
家事事件手続法第268条
調停において当事者間に合意が成立し、これを調書に記載したときは、調停が成立したものとし、その記載は、確定判決…と同一の効力を有する。

離婚の取り消し・無効主張の注意点

離婚の取り消しや、離婚の無効を主張する場合、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。

協議離婚の取り消し・無効主張

離婚を取り消したり、無効を主張ができる場合はありますが、勝手に離婚届を提出された場合や、詐欺・強迫がある場合などに限られています。
 
「気が変わった」という理由での取消し・無効主張は認められていないので、注意しましょう。

調停離婚・裁判離婚の取り消し・無効主張

調停・裁判離婚の場合、結果が出てからでは離婚の取り消し・無効を主張することは基本的にできません。
 
調停・裁判の手続き中に、「離婚の意思がなくなった」ということを示すしか方法はないでしょう。
 
法律上の夫婦に戻りたい場合は再婚してもらえないか交渉していくことになります。

調停の場合には、一定の場合には訴訟で離婚の成否を争うことができる場合があるので弁護士に相談しましょう。

取り消しや無効主張が認められなかった

離婚の取り消しや、無効主張が認められなかった場合、再婚して法律上の夫婦に戻ることになればめでたしめでたし…なのですが、別れた配偶者に再婚する意思のない場合に再婚は難しいでしょう。
 
離婚を取り消し・無効主張したいという理由が金銭的な問題であれば、養育費や財産分与などを請求することも考える必要があります。
 
現状を解決するために、あきらめず弁護士に相談することをお勧めします。

離婚の取り消し・無効主張について知りたい人は

離婚の取り消しや無効主張はできる?|取り消し・無効主張の方法のまとめ

一度はあなたも同意した、もしくは同意せざるを得なかった離婚という決断も、やっぱり別れたくない!という気持ちから取り消したくなる気持ちもわかります。
 
ですが、法律上、調停離婚や裁判離婚が成立すると、結果を覆すことはできませんから、そのような手続きに入る前に離婚に持ち込ませないか、あるいは離婚という結果を受け入れ、関係を修復して再婚するという方法をとることになるでしょう。
 
いずれにしても一筋縄ではいかない問題ですから、離婚問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。
 
離婚によって慰謝料や養育費が発生するケースもあるでしょうから、そのような場合にも安心して任せることができます。

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