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卒婚か離婚か?それぞれのメリット・デメリットを比較します

卒婚か離婚か。定年退職などの大きな節目において今後の夫婦のあり方について悩む夫婦は多いものです。最近は離婚せずに別々に生活する「卒婚」という方法を選ぶ人も多いですが、具体的に卒婚と離婚にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?様々なケースによる卒婚と離婚の違いを見ていきましょう。

卒婚のメリット・デメリット

そもそも卒婚とは?離婚との違い

卒婚という新しい言葉が示すとおり、熟年夫婦の別れ方に離婚以外の選択肢が生まれています。

卒婚とは、簡単に言うと「離婚届を提出せずに、結婚関係を継続したまま夫婦の距離を置くこと」で、婚姻関係については変更せず、夫婦生活だけを解消する、という夫婦のあり方になります。”夫婦生活の解消”とは、もちろん別居を行うという選択肢もありますが、必ず別居を意味するわけではなく、同居しながら気持ちと生活の両面で夫婦であることをやめる、という場合もありえます。

このように昨今は熟年に達した夫婦の生活のあり方が多様化しています。しかし選択肢が増えるということはそれだけ迷いが生じやすくなるとも考えられます。今回は卒婚と離婚、どちらにするか悩む人のために、それぞれのメリット・デメリットをまとめてみました。どちらを選んだら良いのか、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

 

卒婚と離婚を比べたときのメリット

まずは卒婚のメリットからご紹介します。2つを比べたとき、卒婚が持つメリットは何でしょうか。
 

卒婚のメリット(1) 離婚にかかるコストが不要

卒婚は手続き上は特に変更の必要がないので比較的簡単、と言って良いでしょう。

離婚は「離婚届を提出したら完了」という単純なものではありません。財産分与などの条件決定、各種届けの名義変更など、やらなければいけない手続きが数多くあり、時間も精神力も必要となります。

それに比べ、卒婚ではそういった離婚の話し合いや手続きは不要なため、簡単に始められるというメリットがあります。

 

 

卒婚のメリット(2) 婚姻生活に戻ることが容易

熟年離婚をした人の中には、いざひとりになってみると寂しかったり、生活が困難であった、という理由から元の配偶者と再婚するケースもあります。そんなとき離婚でなく卒婚の場合、婚姻関係を解消したわけではないので相手と相談して元の生活に戻ることも離婚よりは容易にできるでしょう。

 

 

卒婚のメリット(3) 周囲への影響が少ない

離婚を行う場合、親族や友人などへある程度インパクトを与えることは覚悟しなくてはいけないでしょう。親族に関しては説明する必要がでてくる可能性もあります。中には「その歳になってから離婚しなくても」というような意見を言われる方が周囲にでてくるかもしれません。もちろん夫婦お二人の問題であり、周囲がとやかく言う権利があるかは別問題ですが、そういったことがもし気になる場合、卒婚であれば周囲への影響を最小限に留めることもできる、というメリットもあるでしょう。

なにより、熟年離婚する場合、多くの場合はお二人の子どもへ負担が増えるケースが多いです。高齢で離婚された場合、一方が入院した場合、病院から呼び出しを受けるのは子供になりますし、そこまで行かなくても風を引いた際の日常生活のサポートもしなくてはならなかったりします。果ては介護についても別々に面倒を見なくてはいけなくなり、しかも費用等も本人の貯金が不足しているという状況があればすべて子供に負担が行くかもしれません。熟年離婚の場合は子どもも働いていて、ご家庭があるなど、忙しいことも想定されます。そういった万が一に備えて卒婚にとどめておく、というメリットは有るかと思います。

 

 

 

卒婚のデメリット

卒婚のメリットを見てきましたが、卒婚も良いところばかりではありません。ここでは、のちのち後悔しないよう離婚と比較することで見えてくる卒婚のデメリットを見ていきましょう。
 

卒婚のデメリット(1) 新しいパートナーを作れない

卒婚は新しい人生のはじまり、と思いきや、法律上の婚姻関係は継続しています。そのため、もし新しく一緒に生きていきたいと思う異性が現れたとしても結婚することや性交渉をすることはできません。というのも、それらの行為は不倫(不貞行為)となる可能性が高いからです。卒婚中とはいえ、配偶者にバレたら離婚や慰謝料を請求される可能性があります。

慰謝料を請求されないケースとして、卒婚中のルールに新しいパートナーを見つけてもよい、という取り決めをしておく、という手段も考えられますが、相手の気が変わって「やっぱり慰謝料請求だ」というふうになれば請求を免れられる可能性は低いでしょう。客観的に「卒婚中」であることが証明できて、法律上は婚姻が継続しているが実質破綻していると認められれば請求を回避できる可能性もありますが、そのハードルはかなり高いので、新しいパートナーを持たないことが最善、と言えます。

 

 

卒婚のデメリット(2) 完全な他人にはなれない

卒婚のポイントとしては、離婚と違って、法律上はあくまで相手を配偶者であるとされているために、完全に縁を切る、ということは難しいでしょう。

また、夫婦には協力して生活を同水準に維持するという義務があるので、互いに生活費を同程度にするために、収入の多い方は低い方へ生活費を送る必要も出てきたりします。もしこれを拒否して「婚姻費用の分担請求調停」等を申し立てられた場合、離婚とちがって法律上の婚姻関係に基づいて支払いを余儀なくされる、という可能性もあります。あくまで相手が配偶者のままになる、という点は離婚と違う点で、デメリットにもなりうるということに注意しましょう。

 

 

卒婚のデメリット(3) 周囲には理解されない可能性がある

卒婚という言葉や夫婦のあり方は、まだまだ新しいものです。周りの人が”卒婚”というものを理解していないと「あそこのご夫婦は不仲なんじゃないか」と変な詮索を受けたりする可能性はあります。

また、親族の方たちにも説明が難しいものです。説明する必要がそもそもあるのか、ということはありますが、態度や生活に多少現れ、周囲に違和感を与えることはありえます。そういったことを気にしないのであれば問題ないでしょうが、のちのち気になる可能性があれば離婚にすべきではないか、それとも夫婦関係の修復はできないのか、冷静に判断するべきかと思います。

 

 

卒婚のメリット・デメリットのいずれも見てきました。卒婚も、離婚の場合も、勢いだけで決めてしまうとのちのち後悔したり、問題になる可能性がありますので、しっかり比較検討し、冷静に判断して決めましょう

 

 

 

卒婚か離婚か、迷った場合

専門家に相談

卒婚と離婚の違い、そして卒婚のメリットとデメリットを見てきました。しかし、実際にご自身の状況にピッタリとハマるかどうかは記事だけではわからない、というのが正直なところです。

メリットやデメリットに関しては「誰にでもあてはまりやすい」ように分別されます。なので、一般的にはデメリットに見えることも、状況によってはメリットになる、ということもありえます。例えばデメリットに挙げている、「完全な他人にはなれない」という点も、老後のことを見据える場合、「卒婚はするが老後の面倒はお互いが見る」ということで納得ができるのであれば、周囲に迷惑をかけづらい、という点でメリットに転じる、ということもあるでしょう。

そういった意味で完全な回答は個別の状況や、夫婦の関係性に応じて変わってきますので、「どうしても答えが出せないけれど、これ以上夫婦生活を行っていくのは難しい」という状況があれば、一度弁護士に相談してみるのもおすすめです。弁護士であれば、様々な離婚に立ち会ってきたという経験があります。そういった経験を元に、どうすればよいか判断するためのアドバイスを貰うこともできることでしょう。一人で抱え込むことは精神的に追い込まれてしまい、別の問題が生じる可能性もありますので、思いつめていると思ったらひとまず相談してみてください。

 

 

 

 

 

卒婚と離婚のメリット・デメリットを比較 のまとめ

熟年以降の夫婦の在り方にも新しい形ができてきたのは喜ばしいことでもありますね。それぞれのご夫婦にあった方法を選んで、第二の人生を楽しむべきではありますが、良い再スタートを切れるように慎重に比較検討してください。

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