結婚20年目以降の離婚を考えたら|熟年離婚の原因・リスク5つ

結婚から20年が経ち、熟年離婚を考えている夫婦が増えています。熟年離婚の原因はいったいどんなところにあるのでしょうか。50代を過ぎた熟年離婚やそれよりも年をとって定年退職を機に離婚する夫婦の理由を知り、そのリスクを考えてみましょう。

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目次

結婚から20年以上だけど、離婚したい… 

結婚して20年。
 
離婚のりの字も口にしたことが無かった夫婦が、突然熟年離婚を考えはじめるケースが増えています。
 
20年も連れ添った配偶者と「離婚したい」と思う原因はどこにあるのでしょうか。
 
定年離婚など結婚20年以上たって離婚する場合、どんなところにリスクがあるのかも知っておきましょう。
 
50代以上の熟年夫婦は必見です。

結婚20年以降での離婚が増えてきている?

長い間助け合って暮らしてきた夫婦が離婚する理由はどこにあるのでしょうか。
 
熟年離婚の原因と理由は、以下の2つによるものが多くなっています。 

50代以降の離婚「熟年離婚」は増えている

結婚20年以上連れ添った夫婦が離婚するきっかけは、妻からの離婚の提案が圧倒的に多くなっています。
 
そればかりでなく、厚生労働省の調査によると熟年離婚そのものの数が1975年と2007年を比較すると約5倍までに増加しているという事実もあります。

定年退職のタイミングでの離婚が多い

結婚20年以上の熟年カップルの離婚で圧倒的に多いのが定年離婚と呼ばれる離婚理由です。
 
退職金というまとまったお金が手に入り生活費の心配がなくなったことに起因しています
 
第二の人生は離婚して自分の思うとおりに生きてみたいと思う夫婦が増えてきているのです。

結婚20年目以降の離婚の原因5つ|熟年離婚の理由とは

結婚20年以上たった熟年夫婦の離婚理由は定年離婚ばかりとは限りません。
 
その他50代以上の離婚に多い原因5つをご紹介します。

結婚20年目以降の離婚原因(1) 長年の夫婦間の問題が爆発

夫婦といえども長年他人が一緒に暮らしていれば蓄積した不満や、我慢していた夫婦間の問題が熟年離婚の原因となります。 
  • 夫婦間のモラハラなどDVに関すること
  • 夫の女性遊び
  • 妻のお金使いの粗さなど

離婚後の生活と両天秤にかけて我慢していたことが爆発するのが結婚20年後という時期です。

結婚20年目以降の離婚原因(2) 経済的な問題がなくなった

若いうちは使いたいお金よりも収入が低く、なかなか1人で生活していく勇気が出ない場合も多いでしょう。
 
ある程度の年齢に達するとそこそこ貯金もすることができ、退職金が入れば残っていた家のローンなども返済が終わりお金の心配がなくなります。
 
年金を受け取ろうという年代には、妻は年金分割を期待してあと悠々と1人で老後を過ごしたいと思う人も増えてきます。
 
年金分割とはサラリーマンの妻が離婚した後、婚姻期間の分だけ夫の年金の何割かを分割してもらえる制度のことです。

結婚20年目以降の離婚原因(3) 主人在宅ストレス症候群

今までは外で一生懸命仕事をして、お金を稼いできてくれた頼れる夫。
 
でも定年退職してしまえばすることもなく、家でゴロゴロして「飯・風呂・寝る」と家事も一切手伝わず威張り散らすばかり。
 
あの素敵なビジネス戦士だった姿は見る影もなく、一気に夫に対して幻滅する妻も少なくありません。
 
そんな定年後の夫と、長い時間顔を合わせるのがだんだん辛くなってきて、離婚まで考えるようになってきます。 

結婚20年目以降の離婚原因(4) 子供が独り立ちし、家族である必要性が薄まった

結婚生活に不満を抱えていて離婚を考えたこともあったが「子供のために我慢していた」という人も少なくありません。 
  • 自分が仕事をするのに子供の面倒を見てくれるから
  • 子供を育てるのに自分1人の収入では心配だから
  • 子供が学校でいじめられるのがかわいそうだから

離婚を子供のせいにするのはいけませんが、子供の心配がなくなると夫婦でいることの意味が感じられなくなるのは仕方ありません。

結婚20年以降は、子供が成人して独り立ちする時期でもあり、それが離婚原因となる夫婦もいます。

結婚20年目以降の離婚原因(5) 介護離婚

高齢化社会の現代で介護の問題は深刻であり、結婚20年を過ぎた熟年離婚の原因となることも多い問題です。
 
相手方の親と折り合いが良くない人は、自分の親の心配もあるのに配偶者の親の介護まで行えないと感じる人が増えてきています。

結婚20年目以降の離婚におけるリスク5つ

結婚20年目の熟年離婚にもリスクは存在します。
 
ここでは熟年離婚ならではの、離婚リスクについて見ていきましょう。

結婚20年目以降に離婚のリスク(1) 感情的に離婚した場合の損失が大きい

熟年離婚の多くが妻からの離婚の申し出となっています。
 
配偶者の親の介護問題や、定年を迎えた夫に対する不満などここまでご紹介してきただけでも妻の感情が爆発して離婚に発展することがわかります。
 
しかし、結婚20年の間に築いてきた財産は貯金額だけとは限らず家や土地、不動産など高額になっている場合が多いでしょう。
 
専業主婦やパートタイマーで働いていた妻は、自分の方が収入が少なかったので財産分与をせずに離婚すると後々の生活も苦しくなります。
 
たとえ20年間ずっと主婦をしてきたとしても、家事という仕事をしていたのですから離婚時の財産分与請求をすることができます。
 
感情的に離婚を決めてしまうと後々に財産分与請求をするのが難しくなります。
 
特に離婚後の生活に経済的心配がある場合は、早く離婚したい気持ちをぐっとこらえてこれからの自分の生活を考えましょう。
 
しっかり財産分与をしてもらってから離婚しないと、もらえるはずのものが手に入らずに後悔することにもなりかねません。

結婚20年目以降に離婚のリスク(2) 熟年離婚後の再就職が難しい

熟年離婚後の経済状況に心配があるのは妻だけではありません。
 
男性であっても離婚後の高齢者の再就職は難しく簡単にはいかないでしょう。
 
経済的な余裕がない場合は離婚は慎重に行う必要があります。
 
弁護士に相談して、財産分与や年金分割をしっかり協議して離婚を決めていくようにしましょう。
 
*平成20年3月31日以前に結婚していた夫婦の年金分割の場合は必ず協議が必要です。

結婚20年目以降に離婚のリスク(3) 定年退職前の離婚は生活水準に大きな影響を与えうる

定年退職前にあわてて離婚してしまうと、退職金の分割請求ができる可能性が低くなってしまいます。

それと同時に年金分割の額も下がってしまうため、損をしてしまうことも多いでしょう。

結婚20年目以降に離婚のリスク(4) 男性は家事に戸惑うことも

熟年離婚した後、男性は自分で家事をこなさなければいけなくなります。
 
思っている以上に不慣れな家事に時間を取られてしまい、定年前よりも毎日が忙しくなるということもあるでしょう。

結婚20年目以降に離婚のリスク(5) 長年の夫婦生活のせいで、寂しさを感じる

定年退職して離婚をして家に1人。

毎日毎日、ひと言も誰とも話をせずに暮らすのは非常に寂しいものでしょう。

離婚をしてしまったあとに寂しさからつい訪問販売のセールスマンに心を許してしまって、高額な商品を買ってしまうお年寄りも少なくありません。

結婚20年目以降に離婚を考えたら

結婚20年過ぎ、熟年離婚を考えている人にはぜひ考えて欲しいことが3つあります。
 
慌てて離婚して後悔しないよう、もう一度離婚について慎重に考えてみてはいかがでしょうか。

結婚20年目以降に離婚を考えたら(1) 卒婚という方法も

熟年夫婦の中には離婚ではなく「卒婚」という考え方をする人も増えてきました。

杉山由美子さんがその著書「卒婚のすすめ」で提案してから近年取り上げられることも多くなりました

卒婚については下記記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご参照ください。

卒婚or離婚?卒婚と離婚のメリット・デメリットを比較します

結婚20年目以降に離婚を考えたら(2) 調停を申し立てる

調停を申し立てるのは離婚申し立てのときだけと勘違いされている方も多いのですが、離婚調停といわれる申し立ての正式な名称は「夫婦関係調整調停」といいます。

離婚の話し合いだけではなく、夫婦の関係を調整するための調停もあるので、離婚について迷っている人も申し立てをすることができます。

夫婦二人だけでは話に進展が見られないとき、調停委員を間に入れて話をしていくうちに本当に離婚するのか、どのように離婚したらいいのかということが見えてくることもあります。

結婚20年目以降に離婚を考えたら(3) 離婚を考えたら弁護士に相談を!

夫や妻にはまだ内緒で離婚のことを知りたい。
 
今の夫婦の状態で離婚するとしたら
  • どのくらい財産分与で受け取れるのか
  • 年金分割は何割が相場なのか

など離婚についての法律的な疑問を相談するなら弁護士が適任です。

早めに相談をしておくと、いざ離婚というときも、あなたが有利になるよう相手に交渉してくれます。

結婚20年目以降の離婚を考えたら|熟年離婚の原因・リスク5つのまとめ

結婚20年を過ぎて熟年離婚をする人の離婚原因や理由、そのリスクについて見てきました。いかがでしたでしょうか。
 
熟年離婚はそれまで我慢してきた分、離婚しようと決めるとさっさと別れてしまう人も多いですが、その後財産分与や退職金分与、年金分割など「しまった」と後悔することになります。
 
熟年離婚を考えたら感情的にならずにまずは早めに弁護士に相談しましょう。
 
熟年離婚の法律的問題に強い弁護士なら心強い見方となってくれるでしょう。

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この記事の作成者

カケコム編集部