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休日出勤すると、どんな割増賃金がもらえる?その定義とルールを解説

雇用契約で完全週休2日制と決められていた場合でも、時には休日出勤をしなければいけないことがあります。残業と同じく多く働いたのだからその分は給与が増えるべきと思うのは当然です。しかし、時間外手当と異なり休日出勤は必ずしも休日割増が出るとは限りません。

この記事では正しい残業代請求のために知っておきたい休日出勤に発生する賃金について紹介します。

Point

休日割増が出るのは法定休日だけ
・法定外休日でも時間外手当がもらえる場合があります。
・休日出勤が多すぎる場合は労働基準法違反の可能性があります。

カレンダーの休日、雇用契約の休日、労働基準法の休日は全部違うかも!?

当たり前の話ではありますが、全ての会社がカレンダー通りに休んでいるわけではありません。それどころか深夜や土日祝日に働くことで成り立っている会社も珍しくないですよね。

まず休日出勤はカレンダーの休日に出勤することではありません。

次に雇用契約で定められた休日(所定休日)はどうでしょう。日曜日が休みでも、水曜日が休みでも、休日と決められたのに出勤を命じられたのであればそれは休日出勤です。

しかし「休日出勤ならいつでも休日割増が出る」というわけではありません。

労働基準法において休日割増の支払いを義務付けられているのは、法定休日のみとなります。法定休日は就業規則に決められているので、確認しましょう。労働基準法第35条では1週間に1回以上、または4週間に4回以上の休みを与える義務が定められています。

これら会社が決めている休日のことを公休と呼び、公休のうち法定休日でないものを法定外休日と呼びます。

休日出勤をした場合、どのように賃金が支払われるのか?

休日出勤は少なくとも雇用契約に定められた所定休日に出勤すること、休日割り増しの対象となるのは就業規則に定められた法定休日に出勤することです。

では法定外休日に働いた場合は割増賃金が支払われないのか?それは違います。ここでは意外と難しい休日出勤でもらえる賃金の計算について紹介します。

所定の賃金は支払われます。

まず、雇用契約で決められた勤務時間外に働いた場合は労働時間に応じた賃金が支払われます。具体的には基本給を時給換算し、働いた時間に掛け合わせます。

例えば月給24万円の完全週休2日制、月160時間労働であった場合を考えてみましょう。

24万円を160で割ると、時給1500円となります。つまり休日出勤した場合は1時間働くごとに1500円の賃金が得られます。極端な話、1時間あるいは30分だけ働いた場合も賃金が出ます。

アルバイトと休日出勤

アルバイトは労働時間が短く割増賃金をもらえない休日出勤も珍しくありません。しかし時給は支払われます。タダ働きでお悩みなら弁護士にご相談ください。

所定休日でも時間外手当や深夜手当は出る。

まずは公休の中で法定外休日について考えましょう。法定外休日は法定休日と異なり休日割増がつきません。だから「所定休日は所定賃金しか得られない」という誤解をされる方もいらっしゃいます。

しかし労働基準法における法定労働時間には1日8時間以内という制限のほかに週40時間以内という制限もあります。つまり週40時間を超えた労働に関しては、所定休日でも時間外手当が支払われます。

時間外労働した場合は25%の割増です。

深夜(22時〜5時)に労働した場合も25%の割増がされます。時間外労働かつ深夜労働の場合は割増率が加算され計50%の割増賃金が所定賃金と別にもらえます。

法定休日をご存じでも法定外休日の割増を見逃さないようご注意ください。例えば時給1500円で働いている場合、時間外労働かつ深夜労働なら時給2250円(時給1500円+割増賃金750円)で計算されます。

みなし残業と休日出勤

所定休日の労働が時間外労働ということは、みなし残業(固定残業代)の契約をしていれば、残業代は支払われないのか、疑問を持たれるかもしれません。しかし、みなし残業代を払っても、企業にはその金額で支払える残業時間を超えた場合は、追加で残業代を支払う義務があります。

残業代で損をしたくないなら、労働時間の記録を忘れずに行いましょう。

法定休日なら休日手当と深夜手当が出る

法定休日に働いた場合は、休日割増が会社より支払われます。休日割増は35%のため、法定休日に働いた分の給与は1.35倍となります。さらに深夜労働した場合は25%の割増が加算されるため、法定休日かつ深夜(午後10時から午前5時の間)に労働した場合は計60%の割増賃金が所定賃金と別にもらえます。

休日手当は法定時間内・法定時間外問わず支払われます。一方で休日手当に時間外手当が加算されることはありません。

もし時給1500円で法定休日に深夜労働をした場合は、時給2400円(時給1500円+割増賃金900円)で計算されます。

法定休日が決まっていない場合はどうなる?

会社によっては就業規則の不備で法定休日が決まっていないことがあります。その場合は週の後に来る休日が法定休日となります。なお、1週間の始まりは日曜日と考えますので(暦週)、土日休みにおける法定休日は土曜日となります。

もちろん、土日休みで、就業規則上日曜日が法定休日となっている会社は、日曜日が法定休日となります。

休日出勤が多い!労働基準法では違法にならないの?

いくら休日割増がもらえるからと言って、休日出勤が多く実質的に休日がないという方もいらっしゃることでしょう。例え残業代が満額払われていたとしても、休めないことは違法ではないのか?

ここでは休日出勤に関する労働基準法のルールを紹介します。

休日は会社の就業規則で決められている

前提として、会社は法定休日さえ決めれば自由に休日を設定できます。週休2日が一般的ですが中には週休3日制の会社もあるようです。

休日出勤そのものは違法ではない

休日に割増賃金が設定されているということは、休日出勤そのものが違法ではないことを意味します。使用者は所定休日や法定休日に労働を命じることができる代わりに、相応の割増賃金を支払います。

休みが取れないことに不満を抱えているなら、職場環境改善の努力を試みるか転職するかという選択肢になるでしょう。示談や裁判で休みを勝ち取ることは困難です。

休日出勤が違法になりかねないのはこんなとき

その中で休日出勤が違法という可能性が生じるのはこのような場合です。

  • 36協定(労働基準法第36条に基づく協定の通称)が結ばれていない
  • 月の残業時間が80時間を超えている
  • 月45時間以上の時間外労働が1年間に7ヶ月以上あった

そもそも法定労働時間を超えた残業を命じるためには労働組合または代表労働者との労使協定をしなければいけません。つまり36協定がなければ休日労働どころか平日の残業も違法ということになります。

次に、働き方改革関連法の施行で時間外労働と休日労働の上限が設けられました。具体的には時間外労働と休日労働の合計が月100時間を超えた場合または2〜6ヶ月の平均を見たとき、どこかで月80時間平均を超えた場合です。また月の残業時間として45時間以上100時間以内が認められるのも1年のうち6ヶ月に限定されます。

長時間労働が常態化している職場においては休日出勤が労働基準法違反の可能性が高まります。

休日と休暇は違う!休暇に出勤させると違法

使用者は休日に労働を命じることはできますが、休暇中に労働を命じることができません。そもそも休暇(年次有給休暇、育児休暇など)は、労働基準法または労使間の合意によって与えられるものですから、その合意を一方的に反故にすることはできません。産休・育休中の出勤命令は拒否すべきです。

また休日出勤を拒否した社員に制裁を与えることに関しても、原則として違法となり認められません。

休日出勤に対する振替休日と代休とは?

法定休日の出勤に対する使用者からの埋め合わせとして振替休日と代休という制度があります。

振替休日は、休日出勤が予めある前提で別の日を休日と設定するものです。振替休日が設定された場合は、その日が法定休日という扱いになるため、法定休日の労働について休日割増が発生しません。ただし、振替休日は労働する法定休日と同じ週に設定されなくてはいけません。そうでなければ、割増賃金が未払いの可能性があります。

代休は、法定休日に働いた後に休日を設けることです。振替休日と異なり、企業は割増賃金の支払いを免れることができません。代休を理由に休日割増を払われなかった場合は、未払い賃金を請求できるかもしれません。

休日出勤について弁護士に相談すべきこと

休日出勤について弁護士に相談すべきことは、「賃金の未払い」です。休日出勤を減らすことはできなくても、本来払われるはずだった賃金を取り戻すことはできるかもしれません。

サービス残業させられている

まず、サービス残業(会社の指揮命令下において労働させながら、その給与を支払わないこと)は違法です。たとえ月給制でも年俸制でも、会社は働いた時間に応じた残業代を支払わなくてはいけません。特に法定休日に働いた場合は35%の割増賃金が上乗せされます。タイムカードを押させない、勤怠記録をさせないのは論外ですが、残業禁止と言いながら休日出勤が必要な仕事量を押し付けることや仕事を持ち帰らせることも許されません。

残業代は1日で1万円以上発生しているケースも珍しくありません。残業代の時効は3年(2020年4月以前は2年)ですから、早めの残業代請求が望ましいです。

所定休日に割増賃金が出ていない

法定休日に働かなければ割増賃金が出ない、8時間以内の法定外休日出勤なら所定賃金だけで割増賃金が出ないという考え方も正しいと言えません。

労働基準法では法定労働時間が1日8時間以内かつ週40時間以内と決められています。したがって、土日休み、日曜日が法定休日という場合でも、週40時間を超える労働になる場合は、土曜日出勤の労働に時間外手当が上乗せされます。

見逃されがちなポイントなので、今すぐ確認してみましょう。

管理職だからと休日手当を払われていない

管理職だから残業代も休日手当も出ないと言われた場合も諦めないでください。残業代や休日手当のルールが適用されないのは、労働時間規制に馴染まない働き方を求められる「管理または監督の地位にある者」(管理監督者)ですが、管理監督者とは経営者と一体の業務を行うくらいの地位を持っているのが前提です。また経営戦略に関わる職務を行うことも条件です。

管理職と管理監督者は異なる立場であることを知っておきましょう。

まとめ

雇用契約で決められた休日に追加で働く以上、追加の賃金をもらえるのが当たり前。法定休日の労働であれば休日割増を得られます。もし法定休日に働いても割増賃金の支払いがされていなかったり、そもそもサービス残業が常態化していたりする場合は証拠をもとに未払い賃金の請求が可能です。

残業代の計算や請求の手順で迷った時は、時効が来る前に弁護士に相談しましょう。



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