代襲相続とは?範囲・相続割合・相続放棄や遺留分との関係

代襲相続とは、特定の条件下で親の相続権を子どもが受け継ぐ制度のことです。今回は、代襲相続が実現する条件や、代襲相続の範囲、相続割合などについて説明をしていきます。皆さんが1度は聞いたことがある「相続放棄」や「遺留分」との関係についても解説をしますので、ぜひ最後までお読みください。

相続(7)
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代襲相続があるとどうなるの?

「代襲相続」という言葉、聞いたことがない方も多いかもしれませんね。
 
「代襲相続」はあまり身近ではない制度ですが、相続を考えるにあたっては、とても重要な立ち位置を占めています。
 
今回は、代襲相続がどういうものなのかはもちろん、代襲相続がおこる条件や、代襲相続の範囲、相続割合について詳細に説明をしていきます。
 
また、皆さんが1度は耳にしたことがある「相続放棄」や「遺留分」と代襲相続の関係についても、しっかりと解説をしていきますね。
 
代襲相続がおこったらどうなるの?と気になっている方は、ぜひ最後までお読みください

代襲相続って?

そもそも、代襲相続とはどういった制度で、どういうときにおこるものなのでしょうか?
 
詳しくみていきましょう。

代襲相続とは

「代襲相続」とは、被相続人(相続をされる側の人)が亡くなる前に、被相続人の子どもや兄弟姉妹が死亡などの理由で相続人になれなかったときに、その子(被相続人の孫・甥姪)が親に代わって相続権を得るという制度です。
 
この制度は、「自分の親が相続人になれていたら、被相続人の遺産を相続できたのに…」という孫や甥姪の期待を保護する趣旨で設けられました。

代襲相続がおこる条件

代襲相続がおこる条件は、被相続人の子どもや兄弟姉妹が、以下の3つのうちいずれかの理由によって、相続人になれなかったことです。
  • 死亡
  • 相続欠格
  • 相続廃除

相続欠格」とは、以下の2点のいずれかを相続人になる予定だった人が行ったことにより、自動的に相続人になる資格がはく奪されることをいいます。

  • 被相続人・先順位の法定相続人・同順位の法定相続人のいずれかを故意に殺害、または殺害しようとした場合
  • 被相続人の遺言を妨害(破棄・変造・偽造・隠匿など)しようとした場合

これに対し、「相続廃除」とは、被相続人が家庭裁判所に「○○を相続人から廃除したい」という申し立てを行い、家庭裁判所の判断によってその人の相続権を剥奪することをいいます。

ただし、相続廃除が家庭裁判所に認められるためには、廃除対象者が「遺留分を有する推定相続人」であり、さらに、以下の2つのうち、いずれかの行為を行っている必要があります。

  • 被相続人に対する虐待・侮辱行為
  • その他の著しい非行

また、「遺留分を有する推定相続人」とは、簡単に説明をすれば、配偶者・直系卑属(子どもや孫)・直系尊属(父母や祖父母)の中で、今現在相続が開始されたと仮定をした場合に、相続人になる人のことを指します。

代襲相続の手続き

代襲相続は法律で定められている制度ですので、特別な手続きをする必要はありません。
 
先ほどご説明をした条件さえ満たされていれば、自動的に代襲相続はおこります
 
しかし、相続の手続きの過程で以下の書類が必要になりますので、この点には注意が必要です。
 
  • 被代襲者(代襲相続される側)の出生から死亡までの戸籍(戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本)
  • 代襲相続人全員の戸籍(戸籍謄本、戸籍全部事項証明書)

代襲相続の範囲

代襲相続は誰を対象とし、どこまで続いていくのかを説明していきます。

直系卑属の場合

直系卑属」とは、被相続人の下の世代、つまり子どもや孫、ひ孫、玄孫といった人たちのことを指します。
 
被相続人の直系卑属に代襲相続がおこる場合は、際限なく続いていきます
 
つまり、被相続人の子どもが相続人になれなかった場合は孫、孫が相続人になれなかった場合はひ孫、という風に、相続権が移っていくことになります。

兄弟姉妹の場合

直系卑属の場合とは異なり、被相続人の兄弟姉妹の場合は、被相続人からみて甥や姪までしか代襲相続はおこりません
 
ですので、甥や姪の子どもに代襲相続がおこることは決してありません。

直系尊属は代襲相続しない

代襲相続は、親が相続人になれなかった場合に、子が親に代わって相続権を獲得するものなので、直系尊属の場合は代襲相続がおこりません
 
直系尊属というのは、被相続人の上の世代、つまり父母や祖父母のことを指します。
 
代襲相続はしませんが、父母の両方が相続人になれなかった場合は、祖父母が相続人になります
 
あくまで代襲相続とは呼ばない、というだけですね。

代襲相続人の相続分はどうなる?

代襲相続がおこったら、代襲相続人の相続分はどうなると思いますか?
 
詳しく説明をしていきますね。

代襲相続人は法定相続分を前の相続人から引き継ぐ

代襲相続人は、法定相続分を前の相続人(被代襲者)から引き継ぎます
 
被代襲者が被相続人とどのような関係の人物であったかによって法定相続分が異なってきますので、以下で詳しく解説をしていきます。

被相続人の子から代襲相続した場合

被相続人の子どもから代襲相続をした場合の法定相続分は、以下の2パターンが考えられます。
  • 相続人が配偶者と子どもの場合:2分の1
  • 相続人が子どもだけの場合:相続財産全て
相続人になる子どもが複数いる場合は、上の法定相続分を頭数で割って、1人当たりの正確な相続分を出します
 
つまり、被相続人に子どもが2人いる場合は、以下のようになります。
  • 相続人が配偶者と子どもの場合:2分の1×2分の1=4分の1
  • 相続人が子どもだけの場合:相続財産100%÷2=50%

また、この場合で代襲相続人が2人いる場合は、親の法定相続分をさらに頭数で割りますので、以下のようになりますよ。

  • 相続人が配偶者と子どもの場合:2分の1×2分の1×2分の1=8分の1
  • 相続人が子どもだけの場合:相続財産100%÷2÷2=25%

兄弟姉妹から代襲相続した場合

被相続人の兄弟姉妹から代襲相続をした場合の法定相続分は、以下の2パターンが考えられます。
  • 相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合:4分の1
  • 相続人が兄弟姉妹のみ:相続財産全て

また、この場合も、兄弟姉妹が複数いる場合や、代襲相続人が複数いる場合の処理は、先ほど説明をしたのと同じです。

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代襲相続と相続放棄の関係

代襲相続と相続放棄の関係について解説をしていきます。

相続放棄とは

相続放棄」とは、被相続人の死亡後に家庭裁判所に申述をすることで、全ての相続財産の受け取りを放棄することをいいます。

全ての相続財産の受け取りをしなくて済むので、被相続人の資産よりも借金が多い場合などによく用いられます。

相続放棄では代襲相続はおこらない

結論からいいますと、相続放棄をした場合には、代襲相続はおこりません

なぜかというと、相続放棄をすると「相続の開始時から相続人ではなかった」ということになるので、代襲相続される相続権自体が発生しないからです。

代襲相続と遺留分の関係

次は、代襲相続と遺留分の関係について考えていきましょう。

遺留分とは

遺留分」とは、一定範囲の法定相続人に法律上認められている「最低限度の相続財産の取得分」のことで、相続人の権利を保護する制度のことです。

遺留分を請求する権利があるのは、被相続人の配偶者・子ども(直系卑属)・父母(直系尊属)だけです。

遺留分を代襲相続する人

遺留分は被相続人の配偶者・子ども(直系卑属)・父母(直系尊属)にしか認められていません。

この中で代襲相続が起こるのは、これまでも説明をしてきた通り、直系卑属だけですね。

つまり、遺留分を代襲相続するのは、被相続人の孫やひ孫、玄孫やその下の世代に限られます

遺留分を代襲相続しない人

被相続人の兄弟姉妹は、そもそも自分が遺留分を請求する権利を持ちません。

そのため、代襲相続の条件を満たしたとしても、被相続人の甥や姪に遺留分が代襲相続されることはありません

弁護士に相談をするメリット

代襲相続は特別な手続きを必要とするわけではありませんが、それでも弁護士に相談をするメリットはありますよ。

メリット1 相続人を確定できる

代襲相続は、一言で言ってしまえば「子が親の権利を代わりに受け継ぐ」ことができる制度です。

こういう風にいうと簡単に確定できそう!と思われるかもしれませんが、相続人はなれる順番が決まっており、一般の方が自己判断をするのは少し危険な場合も。

そのような場合でも、弁護士なら戸籍などから相続人をきちんと確定してくれますので、安心して任せることができます。

メリット2 相続人の相続額を計算してもらえる

相続人の数が多くなればなるほど、相続割合の計算は大変になります。

また、実際の相続額を算出する際にも、相続人の中に生前多額のお金を被相続人から受け取っている人がいた場合には、その額も考慮して額を定める必要があるなど、細かいルールがたくさんあります。

弁護士は法律のプロですから、相続額の計算も正確に行ってくれますよ。

メリット3 煩雑な手続きを任せられる

相続が開始されたら、相続人全員で「遺産分割協議」という協議を行わなければいけません。

また、代襲相続がおこった場合には、被代襲者の戸籍と代襲相続人の戸籍が必要になるなど、手続きが煩雑になります。

相続関係に強い弁護士であれば、このような手続きには慣れていますので、まるごとお任せすることができます。

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代襲相続とは?範囲・相続割合・相続放棄や遺留分との関係

代襲相続は、「子が親の相続権を受け継ぐもの」ですが、財産割合の計算がややこしくなったりと、普通の相続よりも少し手間がかかります
 
また、直系卑属の場合は無限に代襲相続を繰り返していくけれど、兄弟姉妹の場合はその子どもまで、と意外と覚えにくいルールもあります。
 
代襲相続について少しでも疑問に感じたら、1度弁護士に話を聞いてもらうことで、すっきりと悩みも解決するかもしれません。
この記事の作成者

カケコム編集部