遺産分割協議書とは?書き方や雛形は?自分で作成する方法はある?

遺産分割協議書とは、どんなものでどんなときに作成しなければいけない書類だと思いますか?遺産分割協議書は人生のうち、多くても2回程度しか作成する機会がないものなので、詳しい人の方が少ないと思います。しかし、遺産分割協議書を作らないとあとあと問題が生じることもありますから、しっかりと学んでおく必要がありますよ。

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目次

遺産分割協議書って?自分で作成できる?

遺産分割協議書、そもそもどういう役割を果たすものなのかご存知ですか?
 
若い人の場合は特に、身近な人で遺産分割協議書を作成したことがあるという人を探すのはかなり困難ですから、遺産分割協議書の存在自体を知らないという方もいらっしゃるかと思います。
 
しかし、遺産分割協議書を作成しておかないと、相続が終わってから何年もたってから問題が生じる可能性もあります。
 
そのため、遺産分割協議書の役割と作成方法をしっかりと学んでおくことが大切です。
 
今回は、以下のテーマをメインに詳しく解説をしていきます。
  • 遺産分割協議書の役割と無効になる場合
  • 遺産分割協議書の提出が必要になるケース
  • 遺産分割協議書の作成方法
  • 遺産分割協議書と遺産分割証明書の違い

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遺産分割協議書の基礎知識

「遺産分割協議書」とは、遺産分割協議の協議内容をまとめた書類のことを指します。
 
また、「遺産分割協議」とは、相続の開始後に相続人全員で話し合って行う協議のことをいいます。
 
遺産分割協議では、相続財産をどのように分けるか?を主題とした話し合いがされることになります。
 
遺産分割協議書は、必ず作成をしなければいけないものではありませんが、基本的には作成をしておいた方が安心です。
 
ただし、以下の場合には、遺産分割協議書を作成しなくても問題にはなりません。
  • 相続人が1人の場合
  • 遺言書の記載通りに相続財産を分ける場合

遺産分割協議書(1) 遺産分割協議が無効になる場合

遺産分割協議が無効になる場合とは、ずばり「正常な判断能力を持った相続人全員で遺産分割協議が行われなかったとき」です。
 
詳しく分類をすると、以下の3パターンが考えられます。
 
  • 相続人の一部を除外して遺産分割協議が行われた
  • 判断能力のない相続人が加わって遺産分割協議が行われた
  • 遺産分割の意思表示に錯誤があった

「相続人の一部を除外して遺産分割協議が行われたとき」ときの典型例は、被相続人(相続をされる側の人)に隠し子がいたというような場合です。

もちろん、故意に相続人を遺産分割協議に参加させなかった場合も、遺産分割協議は無効になりますよ。

次に「判断能力のない相続人が加わって遺産分割協議が行われた」ときとは、例えば、認知症によって正常な判断能力がない相続人が遺産分割協議に参加した場合を指します。

このような場合は、成年後見人制度という制度を利用し、成年後見人が遺産分割協議に参加をする必要があります。

また「遺産分割の意思表示に錯誤があった」場合とは、簡単にいえば「勘違いで遺産分割協議の内容に同意をしてしまった」という場合が挙げられます。

ただし、この場合も些細な部分に関する勘違いではなく、法律内容の重要な部分に関する勘違いであることが必要です。

例えば、「親父の財産はこれで全てだから、お前の取り分はこれだけだ」と言われて、遺産分割協議書に署名押印をしてしまった場合などは、「遺産分割の意思表示に錯誤があった」とみなされる可能性が高くなります。

遺産分割協議書(2) 遺産分割協議書がないとあとあと揉めることも

遺産分割協議書は、作成しなくても法律上なんらの罰則もありません。
 
また、相続財産が現金だけである場合には、相続の手続きをする際に遺産分割協議書が求められることもありませんから、実質的には作成する必要はないといえそうです。
 
しかし、遺産分割協議書は遺産分割協議で話し合った各自の取り分を記載して記録しておく役割も果たします。
 
遺産分割協議書がないと、「遺産分割協議でこう決めた」というルールを証明できなくなってしまうので、「言った」「言わない」の水掛け論が起こる可能性があります。
 
下手をすると、もう1度遺産分割協議をやり直すなんていうことにもなりかねませんから、遺産分割協議書は絶対に作成するようにしましょう。

遺産分割協議書(3) 遺産分割協議書が求められるケース

相続の手続きをする際に、遺産分割協議書の提出が求められるケースを大まかに分けると、以下のようになります。

  • 銀行預金を払い戻す時
  • 自動車等の相続時
  • 不動産の登記変更時
  • 証券会社の名義変更時
  • 相続税の申告時

どの手続きも相続の際には不可欠な手続きなので、基本的には相続があったら遺産分割協議書を作成する必要があると覚えておいていただくといいでしょう。

遺産分割協議書の作成方法

さて、ここからは遺産分割協議書の作成方法について解説をしていきます。

遺産分割協議書は自分でも作成できる

遺産分割協議書は、特に専門家に頼まなくても自分で作成することができます。
 
とはいえ、遺産分割協議書には被相続人の資産を全て記載する必要がありますから、手間がかかってしまうことは否定できません。

遺産分割協議書の書き方

遺産分割協議書を書く際に絶対に守らなければいけないルールは、「必ず相続人全員が署名押印をする」ということです。
 
また、細かいルールとしては、以下のようなものが挙げられます。
  • 不動産は登記事項証明書(登記簿謄本)を取得し、その通りに記載をする
  • 預金口座は金融機関の名称・支店名・預金種別・口座番号も記載する
  • 複数のページにまたがるときは製本と割り印をする

遺産分割協議書の雛形については、インターネット上に色々なものが公開されていますので、自分が使いやすいものを見つけて利用しましょう。

遺産分割協議書と遺産分割証明書の違いとは

遺産分割協議書と遺産分割証明書の違いについて説明をしていきます。

遺産分割協議書と遺産分割証明書は違うもの

「遺産分割証明書」も遺産分割協議書と同じく、遺産分割協議の内容を記載し、それを証明することができる書類です。
 
しかし、遺産分割協議書と遺産分割証明書には、大きな違いがあります。
 
それについては、以下で説明をしていきます。

遺産分割協議書と遺産分割証明書の違い

遺産分割協議書と遺産分割証明書の違いは、「相続人全員の署名押印を1枚の書類にしなければいけないか否か」です。
 
つまり、遺産分割協議書は1枚の書類に相続人全員の署名押印をしなければいけないのですが、遺産分割証明書はそうではないということです。
 
遺産分割証明書を作成する場合は、相続人がそれぞれ「遺産分割協議書と同じような内容の記載」+「遺産分割協議したことに相違ないことを証明しますといった内容の一文」を記載した書類を作成し、それに署名押印をします。
 
その書類が相続人全員分集まるとようやく、遺産分割証明書は遺産分割協議書に等しい効力を持つことになります。

遺産分割証明書を作成した方がいい場合

遺産分割協議書ではなく、遺産分割証明書を作成した方がいいと考えられる場合とはつまり「複数人の相続人がそれぞれ遠方に住んでいる」という場合です。
 
相続人がみんな近場で住んでいる場合は、一堂に会して遺産分割協議書を作成した方が手間がかかりません。
 
また、相続人同士がそれぞれ遠方に住んでいる場合でも、相続人が2人しかいない場合などであれば、遺産分割協議書を郵送し、署名押印をして送り返してもらうということが容易に行えます。
 
しかし、「複数人の相続人がそれぞれ遠方に住んでいる」場合には、みんなが揃って遺産分割協議書を作成することは到底できない場合が多いでしょうし、何度も郵送をしなければならないのは時間もかかりますし、紛失の可能性もあります。
 
このような場合には、相続人が各自で遺産分割証明書を作成し、相続の手続きを進めている人間に郵送する方が手間も省け、確実な手段なのです。

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弁護士に相談をするメリットとは

遺産分割協議書を作成する際の、弁護士相談のメリットについてまとめてみました。

弁護士に相談するメリット1:相続人を確定する際にミスがない

遺産分割協議は相続人全員で行わなければ無効になります

したがって、誰が相続人になるのか?という判断を慎重にしなければいけません。

相続関係に強い弁護士であれば、家族関係が複雑な事案も何件も対応したことがある人がほとんどですから、相続人の確定にミスが起きる心配がありません

弁護士に相談するメリット2:遺産分割協議がスムーズに進む

相続はお金が絡んでくる問題ですから、普段は仲のいい家族でも揉め事に発展することが多々あります

普段から仲の悪い家族であれば、その傾向はより顕著に表れます。

そんなときに、遺産分割協議に第三者である弁護士が立ち会うことで、他人の目があるという理由で話し合いの内容が過激になるのを避けることができ、結果として遺産分割協議がスムーズに進行していきます

弁護士に相談するメリット3:内容に不備のない遺産分割協議書が作れる

遺産分割協議書は作成が法律上義務付けられている書類ではありませんが、相続の手続きをする際にはほぼ全ての場所でその提出が求められます

仮に遺産分割協議書に不備があった場合、再度遺産分割協議書を作成しなければいけない可能性もあります。

弁護士に遺産分割協議書の作成を依頼した場合には、遺産分割協議の内容を不備なく記載した遺産分割協議書を作成してくれるので安心です。

弁護士費用が不安なら

弁護士のメリットはわかっても、費用が気になるし、自分にあった弁護士が見つけられるか不安…という声を耳にすることも。

そこでおすすめなのが、トラブル解決プラットフォームであるカケコムです。

カケコムでは、自分の悩みをフォームに記入するだけで内容に適した弁護士を探すことができます。

また、カケコムでは無料で弁護士から連絡をもらうことができますので、費用の面でも安心です。

遺産分割協議書とは?書き方や雛形は?自分で作成する方法はある?のまとめ

遺産分割協議書は、将来の紛争を防止し、相続の手続きを円滑に進めるために必要な書類です。
 
また、遺産分割協議書を作成するための遺産分割協議に、正常な判断能力を持った全ての相続人が参加をしていないと、その遺産分割協議は無効となってしまいます。
 
遺産分割協議を行うための相続人の確定や、遺産分割協議書の作成には意外な落とし穴があることもあるので、心配なようであれば、弁護士に相談をするのがおすすめです。

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この記事の作成者

カケコム編集部