生前贈与契約書とは|必要性や書き方は?未成年の場合はどうなる?

生前贈与契約書と聞くと難しい言葉のように感じられるかもしれませんが、その実態は、単に「私はあなたに○○をいつ、こういう風に渡しますよ」という内容が書かれた契約書です。今回は、生前贈与契約書が必要な場面や、未成年でも生前贈与契約書が作成できるのか?について解説をしていきます。

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目次

生前贈与契約書ってどうやって作るの?

生前贈与契約書の作り方、ご存知でない方が多いのではないかと思います。
 
そもそも、生前贈与契約書ってどういうものだかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
 
日常生活では作成する機会がほとんどない「生前贈与契約書」ですが、作成をしておいた方がいい場面もあります。
 
今回は、「生前贈与をしたいという方や」、「生前贈与してあげると言われたけど、具体的になにをしたらいいの?」という方のために、生前贈与について詳しく説明をしていきます。
 
具体的には、以下のテーマに沿ってお話を進めていきます。
  • 生前贈与契約書とはなんなのか
  • 生前贈与契約は未成年でもできるのか
  • 生前贈与契約書の必要性
  • 生前贈与契約書の作り方

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生前贈与契約書の基礎知識

まずは、生前贈与契約書の基礎知識から学んでいきましょう。

生前贈与契約とは

生前贈与契約書の前に、「生前贈与契約」について解説をしていきます。
 
生前贈与契約とは、一言でいえば「プレゼント」のことです。
 
ただし、贈り手側が一方的に相手に贈り物を押し付けただけでは生前贈与契約は成立しません
 
生前贈与契約が成立をするためには、贈り手の「私の物をあなたに無償で贈りますよ」という意思表示と、受け取り手の「わかりました。もらいます」という意思表示の両方が存在しなければいけないのです。
 
このような意思表示を贈り手と受け取り手の互いが認識したとき、生前贈与契約は成立します。

生前贈与契約は未成年でもできる?

生前贈与契約は、未成年でもすることができます
 
そういうと自分で意思表示ができない赤ん坊はどうなるんだ?と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、その場合はその子の親が代わりに「もらいます」という意思表示をすればいいのです。
 
また、少し法律に詳しい方であれば「未成年がした法律行為は親が取り消せるのでは?」という点が気になるかもしれませんね。
 
しかし、なんらの負担もない単なる贈与契約の場合、未成年者にはメリットしか存在しないため、いくら親権者とはいえ、勝手に取り消すことはできません。

生前贈与契約書の必要性

生前贈与契約書は、なんのために作成するのでしょうか?

生前贈与契約書って必要?

結論から言います。
 
贈与する(またはされる)物の金額や価値が高ければ高いほど、生前贈与契約書は必要です
 
その理由は、以下で詳しく説明をしていきます。

生前贈与契約書のメリット1:確実に贈与を受けられる

書面によらない贈与の場合、債務の履行が終わっていない段階であれば、いつでも撤回することが認められています

しかし、贈与契約を書面にしておくと、債務の履行が終わっていない段階でも、相手の承諾なしには贈与契約を破棄することはできません。

つまり、生前贈与契約書を作成しておくと、よほどの理由がない限り確実に贈与を受けることができるのです。

生前贈与契約書のメリット2:登記の名義変更の際に提出できる

贈与によって不動産を取得した場合、不動産登記の名義変更をしなければいけません。

不動産の登記名義人を変更するためには、「なぜこの不動産の所有者が変わったのか?」を示す書類の提出が必要になります。

その際に生前贈与契約書がないと、なんの書類を提出したらいいのか困ることになってしまいます。

また、登記の名義変更を行わないでいると、いつのまにか自分以外の第三者に不動産が売却されてしまう可能性もあり、大変危険です。

ですから、不動産の贈与をうけるという場合には、必ず生前贈与契約書を作成するようにしましょう。

生前贈与契約書のメリット3:紛争の防止ができる

以前は「あげる」と言っていた人が、気が変わったなどの理由で「そんなことは言っていない!」と主張してくることがあります。

そんなとき、あなたがどうしてもその目的物が欲しいという場合には、裁判で贈与契約が本当にあったのか?を争うことになります。

しかし、生前贈与契約書なしに贈与の存在を裁判所に認めてもらうことは非常に困難です。

そのため、贈与契約を交わした場合には、必ず生前贈与契約書を作成することが大切です。

また、生前贈与契約書を作成することで、相手が本当に贈与をしてくれる気があるのか?を確かめることもできます。

生前贈与契約書のメリット4:贈与があったことが客観的に証明できる

祖父母から孫、親から子どもへの贈与の場合、税務署から「本当に贈与があったのか?」を確かめられることがあります。

税制度を悪用して、架空の贈与をして税負担を減らそうと考える人が出ないように、税務署から確認が来る場合があるのですね。

そのような場合でも、生前贈与契約書があれば贈与があったことが客観的に証明できますから安心です。

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生前贈与契約書の作り方

それでは、ここからは生前贈与契約書の作り方を見ていきましょう。

生前贈与契約書の作り方(1) 生前贈与契約書の書式

生前贈与契約書には、決まった書式で書かなければいけないという決まりはありません

しかし、以下の5点は必ず記載をするようにしましょう。

  • 誰が
  • 誰に
  • いつ
  • どうやって
  • なにを贈与するのか

これらの記載がないと契約書の証明力が弱くなってしまいますから、気を付けて記載をする必要があります。

また、契約書は自筆でなく、ワープロなどで作成しても構いません。

しかし、氏名と契約書を作成した日の日付だけは最低限自筆で書きましょう

また、未成年者と生前贈与契約書を作成する場合は、親権者の氏名と住所も忘れずに自筆してもらうことが大切です。

生前贈与契約書の作り方(2) 生前贈与契約書には収入印紙が必要?

印紙税法3条では、「課税文書」に印紙税がかかると定められています。

ここにいう「課税文書」とは、内容によって判断される面もあるので一概には言えませんが、一般的には土地賃貸借契約書、金銭借用書、不動産売買契約書が課税文書にあたると解されています。

贈与契約の場合は、以下のように規定されています。

  • 不動産の贈与契約:金額にかかわらず一律200円(印紙税法別表第1号の1)
  • 不動産以外の贈与契約:印紙は不要

ただし、負担付贈与の場合は、売買契約や交換契約とみなされて、その結果として高額な印紙代が必要になることがありますので、注意が必要です。

生前贈与契約書の作り方(3) 生前贈与契約書に確定日付は必要?

生前贈与契約書の作成に確定日付は特に必要ではありません

しかし、確定日付をもらっておくと、契約書の証拠としての効力が更に高まります。

1通700円で確定日付を付してもらうことができるので、心配な方は公証役場でもらっておいてもいいかもしれません。

弁護士に相談するメリットはある?

生前贈与契約書の作成を弁護士に相談するメリットはなんでしょうか?

弁護士相談のメリット1:不備のない契約書が作れる

相手が素直に贈与をしてくれた場合には問題ないのですが、人間高額なお金が絡むほど気が変わりやすいもの。

そんなときのために、不備のない契約書を作ることが大切です。

弁護士は契約書の作成業務になれていますから、確実に不備のない契約書を作成してくれます。

弁護士相談のメリット2:印紙が必要か判断してくれる

単なる贈与の場合は、基本的には収入印紙を貼る必要はありません。

また、貼る必要があるのも不動産の贈与契約書を作成したときだけと簡単です。

しかし、負担付贈与の場合は、収入印紙を貼る必要があるのかが一般の方ではわかりにくいと思います。

弁護士に相談をすると、今回のケースで収入印紙を張る必要があるのかどうか判断をしてくれますので、安心して任せることができます。

弁護士相談のメリット3:登記などの付随手続きも代理してくれる

不動産の贈与契約を締結し、実際に不動産の贈与を受けた場合には、不動産登記の名義変更をする必要があります。

しかし、不動産登記の名義変更手続きは法務局に出向いて行わなければいけません

普段忙しくしている方の場合、その時間をとるのも大変です。

弁護士に依頼をした場合は、不動産登記の名義変更手続きも代行してくれますから安心です。

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生前贈与契約書とは|必要性や書き方は?未成年の場合はどうなる?のまとめ

生前贈与契約書とは、贈与の目的物が高額になればなるほど作成する必要性が高まります
 
また、いくら書式に決まった形のものがないとはいえ、不備のあるものを作成しては、せっかく契約書を作った意味が半減してしまいます。
 
一般の方が自分で不備のない契約書をつくるのはなかなか難しいところもありますので、高額な贈与に関する契約書を作成しなければならなくなった場合には、ぜひ弁護士に相談をしてくださいね。

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この記事の作成者

カケコム編集部