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賭博罪はなぜ違法?犯罪の要件や、賭博にあたるものを解説

違法な操業船などを取り締まる水産庁の漁業取締船内で、高校野球の優勝校を当てる賭博をしたとして、警視庁は水産庁職員4人を含む計39人を賭博容疑で書類送検しました。

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どうして賭博は犯罪なのか?

賭け麻雀や裏カジノ、野球賭博など賭け事に関するニュースを目にすることは少なくありません。賭博はみんなが納得の上で行っているし、競馬やボートレースだって賭博です。

一体どうして賭博は罪なのでしょうか?

いろいろな考え方があるとは思いますが、判例は、勤労その他の正当な原因によるのではなく、偶然の事情でお金を得ようと争うことで国民が怠惰となり、浪費に走り、勤労の美風を害するからだとしています(最大判昭和25・11・22刑集4巻11号2380頁)。

ほかにも、賭博によって自分が財産上の損害を受けたり、他人に財産上の損害を与えることを禁止するために犯罪とされているとする見解もありますが、あまり一般的ではありません。

賭博罪の要件と量刑

刑法185条「賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。」

条文には、「賭博」としか書いてないので、ここは解釈に委ねられることとなりますが、「賭博」とは、偶然の勝敗により財物や財産上の利益の得喪を争う行為をいいます。典型例は、賭けマージャンや賭け将棋などでしょう。

一方で、「一時の娯楽に供する物」を賭けても犯罪とはなりません。具体例としては、食事やタバコなどを指すと言われています。もっとも、金銭は、金額の大小にかかわらず賭博となるとされている(最判昭和23・10・7刑集2・11・1289)ので注意が必要です。

ちなみに賭博は遊ぶだけでなく、賭場を開くこともまた犯罪として罰せられます。

競馬は?宝くじは?totoは?なぜ罰せられないの?

賭博は罪と言っても、色々なものにお金をかけることが可能でしかもギャンブルのCMまでやっています。これらが違法でない理由は、公営ギャンブルだからです。

ちなみにパチンコがギャンブルでない理由は、あくまで遊興施設ということになっているからです。そして実態はどうあれパチンコの景品をパチンコ屋が換金することはありません。

オンラインカジノは賭博じゃない?

近年話題になっているオンラインカジノ、この記事を読まれている方もCMは見たことがあるかもしれません。こちらも財産をかけ、財産を得ている以上は賭博ですがなぜ賭博罪の問題で揺れるのか?

それはオンラインカジノの拠点が「賭博が合法の国」であることが多いからです。

賭博罪で捕まった時は、しっかり反省を

賭博罪の是非は長く語られてきた問題で、IR推進で話題となったカジノの解禁も含めこれからどうなっていくのか注目されます。

ただし、現在は賭博が犯罪なのでもし捕まってしまったら罰金の減額や不起訴での解決を試みることが良いでしょう。賭博は懲役や禁錮を課されることがないものの逮捕起訴の手続きがあり、有罪となれば前科となります。

可能な限り警察や検察の心象を悪くしないよう努めてください。

ちなみに賭け事を主催した場合は賭博場開張図利罪にあたり3ヶ月から5年の懲役に処せられる可能性があるため、こちらの罪で捕まった時は刑事弁護に強い弁護士に相談することをお勧めします。

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