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養育費の相場や計算方法は?特別な出費に備えた規定など、大切なポイントを弁護士が解説

養育費の相場はいくらでしょうか?離婚にあたって、自分1人の収入では子どもの将来が不安…でも、養育費ってどのくらいもらえるの?実は、養育費の相場は''あるもの''を見ればわかるんです!また、養育費はいつまで払ってもらえるの?大学進学時の入学金や授業料は?増額はできるの?そんな疑問に現役弁護士がお答えします。

今回ご解説いただく弁護士のご紹介です。

 
勝田亮 弁護士
 
アネスティ法律事務所 代表弁護士
平成18年10月 仙台弁護士会登録(59期)
 
バランスを大切にした誠実な対応が得意。
金融機関での数年のサラリーマン経験もあり、得意分野は多岐にわたる。
 
詳しいプロフィールはコチラ

養育費とは

養育費は、子を養育していない親から子を養育している親に対して支払われる、子どもが自立するまでの養育にかかる経費全般です。

学費だけではなく、食費や服など養育にかかる費用すべてを指します。

 

 

養育費の相場

 

養育費の相場は養育費算定表でわかる

養育費の相場は、基本的には東京・大阪の裁判官の協同研究により作られた「養育費・婚姻費用算定表」をベースに決まります
算定表は、家庭裁判所において養育の算定をする際に参考として実際に活用されています。

養育費・婚姻費用算定表
http://www.courts.go.jp/tokyo-f/vcms_lf/santeihyo.pdf

表の中の「権利者の年収」は養育している、養育費をもらう人の年収を示しています。「義務者の年収」は養育費を払う人の年収を示します。この両者の年収がぶつかったところの額が、養育費の基準になります。

 

現在、日本弁護士連合会が今の税制・保険料率などを踏まえた新しい算定表を作って公表していますが、裁判所はまだ使用してません。

新算定表について参考
https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/youikuhi_QA.pdf

 

子どもがひとりの場合

例をあげて解説します。

子どもが0〜14歳児の1人、養育費を払う側の給与収入が年間400万円で、養育費をもらう側の収入がない、あるいは月額数万円程度のパート収入しかない場合、算定表では月4〜6万円の間で決まります。実際に払われる額はだいたい3万円が多いです。

年収が600万円で上記と同じ条件の場合、算定表では6〜8万円とされており実務では6万円くらいに落ち着くことが多いです。

 

子どもが複数の場合

0〜14歳児が2人、養育費を払う側の給与が400万円の場合、算定表では6〜8万円の層になります。

子ども2人は同じ生活をしているので、被った住居費などが控除されるため、単純に養育費が2倍になるわけではないところがポイントです。

 

養育費をもらう側に収入がある場合

養育費をもらう側の収入によって、養育費の額は変わっていきます。
しかし、算定表では、養育している人の年収がまったくない場合と、200万円の場合では、あまり養育費に差はありません。

親権者の収入が多ければ多いほど、養育費の相場は減っていきます

 

実際の養育費の決め方

実際には、算定表だけを使って養育費を決めるわけではありません。
決まった養育費の額が算定表から導かれる相場から上下することも多いです。

養育費を決める際、実際に養育にかかる費用はどのくらいかが重要になります。
両親の収入、子どもの数に加えて、経費など支出の部分も考慮して養育費は決められます。(家賃・住宅ローン・食費など)
実際の協議の場では、お互いの年収がわかるものを出し合って、子どもにかかる費用もある程度決まっているならば加算し、相手方の意見も聞きつつ決めていきます。

つまり、算定表で出された額が月3〜5万円でも、相手が「頑張って月7万円払います」と合意すれば7万円を払ってもらえます

養育費について当事者が話し合いをしてまとまればいいのですが、まとまらない場合には算定表が「今回の状況ならだいたいこのくらいが相場です」という解決基準にはなります。
また、話し合いでまとまらなければ、裁判所で調停、審判をすることになります。

 

進学時の入学金・授業料

基本的に授業料など全部ひっくるめて、算定表の金額になっています。

後ほど詳しく説明しますが、特別の事情があった場合には別途協議すると決めた場合には、決めた金額以上を請求したり、協議することができます。

 

もともと子どもに病気や障害があった場合

一定の医療費は養育を決める際に考慮されますが、特別にかかる医療費は算定表の額には含まれていません。

治療費が実際どれくらいかかるのかを加算する形になります。

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養育費はいつまで支払われるのか

養育費は基本的に未成年者に対して支払われます。

現在は20歳が成人年齢となっていますから、20歳まで支払われます。
(なお、成人年齢が18歳に引き下げられた場合については、直ちに養育費が18歳までということにはならないと考えられているので、注意が必要です。)

 

とはいえ、現代では大学に進学する方も多いです。
「養育費の支払いは成人となる18歳まで」と決めてしまうと、「それ以上扶養義務はないでしょ」と言われてしまいます。

そこで、「大学進学時はまた協議する」という規定を作ったり、教育熱心なご家庭で大学進学がほぼ間違いないのであれば、22歳まで支払うと決めておくことで対応可能です。

実際に、大学進学することは間違いなくて、さらにお金がかかる医学部なども視野に入れている場合、それを考慮した形にします。
養育費は成人以上に払ってはいけないという決まりはないので、払う側が了承すればこのような規定を作っても問題ありません

また、留年、浪人など予想外の出来事が起きることに備えて、「特別の事情の起こった場合は別途話し合いができる」という規定を作っておくことは大事だと思います。

 

 

 

養育費の支払い方法

基本的には月額払いです。


珍しいパターンですが、これ以上関わりたくないからと
一括払いを選ばれる方もいます。この場合、養育費を払う側のメリットとして毎月の支払いで関わらなくていいという点、金利分が安くなるという点もありますが、今は金利が安いのであまり影響はないかと思います。受け取る側にとっては、回収漏れが起こらないというメリットがあります。

これを踏まえ、のちのちの養育費
未納問題が起こらないように、多少減額して一括払いにするというケースもあります。ただし、養育費の総額は1000万円を超えることも珍しくなく、簡単に払える額ではないので、通常は月額払いを選ばれる方が多いです。


「養育費はこのように払わなければいけない」という決まりはないので、お金以外の住宅譲渡などによる支払いも可能ではありますが、あまり多くはありません。

 

 

公正証書・調停調書の作成

養育費は基本的に長期にわたって払われるので、公的証拠能力のある公正証書にした方がいいです。

養育費の支払いが滞った場合、公正証書を作っておくことで強制執行が可能になります。 
強制執行は月々の給料から税金などを控除した額の1/2の範囲内で行うことが可能です。(なお、養育費の支払いを確保するための民事執行法の改正手続きが進んでおりますので、法改正の流れについて注意する必要があります。)

 

調停を介して決めた場合は調停調書が作成されます。
調停調書では公正証書同様、支払いが滞った時は速やかに差し押さえができます。

前述しましたが、調停調書には離婚の条件や養育費の支払額や支払い期間、特別な場合の協議事項(例えば、「進学の際は別途協議する」など)を記載する必要があります。

ただ、お金がかかる場合には別途協議する規定を入れることができるということを、養育費を請求する側が知っていないと、調書に盛り込み忘れてしまう場合があります。だからこそ、事前にきちんと情報を取得することが大事になってきます。

弁護士に事前に相談することでこのような規定の検討はひととおりできますし、確認してもらうこともできます。不安な方はまずは相談してみることをおすすめします。

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養育費の増額・減額

養育費の増額

養育にかかる費用が学費等で多くかかるのであれば、その時に別途協議する場合が多いです。

進学に限らず、事故や怪我などで入院した場合に備えて、お金が別途必要な場合、かかる費用について両者で話し合いをして決める旨の規定を書面にしておくことが大切です。これを取り決めておらず、後に困ってしまうというケースは少なくないので注意しましょう。

もし仮に特別の事情が起こった場合について取り決めてなかったとしても、養育費について改めて話し合いをすることは可能です。また、「離婚の時に養育費について取り決めたが、親権者の給与が減額されたので養育費増額をお願いできないか」というように経済状況の変化があった場合に、再度養育費について話し合いをして変更することは可能です(家事調停の申立も可能です)。

申立の手続き面での専門性や、希望する金額に着地していく交渉の経験値などの面で弁護士への依頼がおすすめされる局面です。弁護士費用は安くはありませんが、養育費は長期的な支払いになるので費用対効果を考えたときには弁護士への相談が有効です。交渉では初動での姿勢や見せ方も大事ですので、養育費の増額について考えたときはまず法律相談をしてみてください。以前の取り決め内容を示す資料、現在の給与と各種費用の明細、相手の収入についての情報等をまとめて来ていただけると弁護士としてもスムーズにご相談に乗れます。

 

養育費の増額が難しい場面もあります。例えば養育費を払う側の収入が減っていたり、仕事を失っていた場合は、養育費の額を上げることは難しいです。相手方の家族構成が変わっていて新しい家族がいる場合も、その分が控除されるため増額は難しいです。

 

養育費の減額

養育費を支払っている側の給与が減額された場合など、経済状況に変更があった場合は、養育費の減額について協議することが可能です。

減額の交渉をしても額に納得がいかない場合は、養育費の減額申立の調停をすることになります。それでもうまくいかない場合、審判を行うことになります。

なお、自己破産しても養育費の支払い義務はなくなりません。そのため、経済状況の変化により自己破産についても考えなければならないような状況になってしまう場合は、自己破産する前に、先ほどの養育費の減額交渉をしておくことが大切です。

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養育費の相場について気になる人にはこちらの記事もおすすめです

 

養育費について決める前に弁護士に相談を!

養育費についての話し合いは難航する場合も少なくなく、調停や審判に発展することもあります。
弁護士にやり取りを依頼することでスムーズに話がまとまるだけでなく、養育費について妥当な金額で取り決めることができます。

また、弁護士に相談してもらえれば、「養育費について取り決めたけれど相手の年収は上がっているんじゃないか」「進学など特別の事情に備えたい」というニーズに合わせて、どのような手段を採るのか検討できます。
また、養育費を払う側も、額が大きく負担が重い場合、減額交渉を行うことができます。

継続的に相談していただく中でその都度不安なことがあれば、解消に向けて一緒に手段を検討します。

長期的にお金のやり取りをする養育費だからこそ、専門家の意見を聞くことが最低限必要だと思います。
養育費をもらいたい、あるいは減額したいという状況なら、自分ひとりで決めないでまずは弁護士に相談しましょう。

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