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18股不倫のDeNAの綾部選手は、どのような法的な責任に問われるか?弁護士が解説

DeNA綾部翔選手は、2018年11月にツイッターで入籍を発表していた。しかし実際には既婚者でありながら、複数の女性と不倫関係にあった。不倫関係にあった女性の中には、タレント、セクシー系女優、球団職員、人妻等だけでなく、女子高生(当時)もいたようであり、合計18人もの相手がいたとされている。こういった状況下で妻からはどのくらいの慰謝料を請求できるか、またどのような法律や条例に触れるのか、弁護士の村上先生に話を聞いた。

今回ご解説いただく弁護士のご紹介です。

村上 兄(むらかみ きょう) 弁護士

ATOZ法律事務所 
第二東京弁護士会 所属

難解な法律問題への対応方法をわかりやすく説明。依頼時のみならず、その後も継続して相談できるようなリーガルサービスを目指す。

得意分野は男女問題や労働問題を始め多岐にわたる。

 

“職場女性”は結婚を知らなかったということだが

女性は不倫の責任を免れられるか

具体的な事実関係を見ているわけではないので、ある程度推測にはなりますが、単に女性が結婚を知らなかったというだけでは、綾部さんの妻が妊娠・結婚と並行して不倫関係が行われていた場合、この女性に全く落ち度が無い、と言い切るのは難しいと思います。

不倫関係の期間が長い場合、相手に結婚相手がいることにどこかで気づけたのでは、という考え方をするためです。例えば、一人暮らしなのに会うときはいつも外で会うだけであり一度も家に行くことがなかった、男性の具体的な生活状況や家族関係を聞いたことがない等の通常の交際であれば違和感を覚えるべき状況があったというようなことがあれば女性の側に不注意があったと判断される可能性はあるでしょう。また、まして相手は野球選手という有名人であり、一般人よりは一定のプライベートに関する情報も公になったりすることは多いはずですので、「何も知らなかった」ということは容易には認められにくいように思われます。

 

2017年12月に出会った女子高生との関係

未成年との不純異性交遊は犯罪か

前提として、13歳未満の人を相手に性交等(性交、肛門性交又は口腔性交)をすることは、それだけで刑法上の「強制性交等罪」という犯罪になります。また13歳以上の人を相手にした場合であっても、暴行又は脅迫をして性交等を行った場合には、同様に「強制性交等罪」という犯罪になります。

綾部さんの場合は、相手が高校生ということで13歳以上ですので、仮に暴行又は脅迫をして性交等を行ったということがあれば「強制性交等罪」が成立し、5年以上の期間が定められて懲役刑が科せられることとなります。

暴行又は脅迫をしていない場合であっても、13歳以上の青少年を相手に性交等を行った場合については、各都道府県が定める条例により処罰の対象となる可能性があります。

綾部さんの場合には、今回の件の報道等で出ている事実からすれば、神奈川県が定める神奈川県青少年保護育成条例により処罰される可能性はあるでしょう。

神奈川県の青少年保護育成条例にも抵触するか

報道等から得られる情報を前提とすれば、神奈川県青少年保護育成条例違反に当たる可能性は十分考えられます。

同条例第31条第1項では、「何人も、青少年に対し、みだらな性行為又はわいせつな行為をしてはならない。」と定められており、同条第3項では、「第1項に規定する「みだらな性行為」とは、健全な常識を有する一般社会人からみて、結婚を前提としない単に欲望を満たすためにのみ行う性交をいい、同項に規定する「わいせつな行為」とは、いたずらに性欲を刺激し、又は興奮させ、かつ、健全な常識を有する一般社会人に対し、性的しゆう恥けん悪の情をおこさせる行為をいう。」と定められています。

規定からもわかるように、結婚を前提とする真摯な交際であれば、この条例には違反しません。

ただ、綾部さんの事案において、報道にある情報のとおり、妻との間で妊娠・結婚の事実があったり、他の女性とも不倫関係を持っていたりしたという事実があるのであれば、状況的に真摯な交際をしてたと判断される可能性はおよそないように思います。

条例に違反した場合、どのような刑罰を受けるか

神奈川県青少年保護育成条例第53条第1項では、第31条第1項に違反した場合、「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する」と規定していますので、綾部さんの行った行為が同条例に違反する場合には、起訴され刑罰が科せられる可能性があります。ただし、仮に、罰則が科される場合であっても、その他にも具体的な経緯や反省の程度等の事情によっては、執行猶予が付く可能性はあります。

 

罰金刑が課せられる場合には、国に対して罰金を支払い、そのお金は国庫に帰属することになります。

 

18人との不倫、慰謝料は

悪質性から慰謝料額が高くなるか

不貞行為がきっかけとなり離婚する場合の慰謝料は200~300万が相場と言われ、悪質性が高い、資産が豊富にある等の具体的な状況によってはさらに高額な慰謝料が支払われることで決着する場合もあります。

ただ、慰謝料の考え方としては、単純に不倫相手の数に比例して倍になっていく、例えば綾部さんの場合では不倫相手が18人いるから相場の18倍の慰謝料額に、というわけではありません。

不倫相手の数の多さというのは、悪質性の判断の事情として考慮することになり、さすがに18人という数であれば悪質性は大きいという判断になるでしょうから、仮に裁判所が判断することとなれば、相場と言われる金額の上限に近い数字であったり、それを超えて例えば500万円と行ったような金額の慰謝料額になる可能性は十分にあります。ただ、それでも単純に相場の18倍という金額の慰謝料額になることはないでしょうから、不貞行為が理由となり離婚する場合の慰謝料の相場からは大きくはかけ離れないとは思います。ただ、交渉段階で、協議によって慰謝料を決める場合には、両者の合意のもと、より高額な慰謝料額が設定される可能性もあるでしょう。

 

綾部選手だけでなく不倫相手にも慰謝料を請求する可能性

もちろん、各不倫相手を特定し、その相手と不倫をしていた事実を立証できる場合には、慰謝料を請求することが可能です。

特に今回のケースでは、不倫関係にあった人のリストの中に知名度のあるようなタレントさんや女優さんがいるとされています。もしそれが事実であれば、そのような知名度ある人は、裁判になった場合に自らの不倫が公になることでマイナスイメージがついてしまう可能性は高くなるので、「自分の名前が出ないようにしたい」という気持ちから、交渉の段階で比較的スムーズに慰謝料支払い、一切口外しないことを相互に約束した上で示談するケースもあり得るでしょう。今回の場合、そういった方がリスト内にいるとする情報もあるので、もしそれが真実なのであればそういった可能性を考慮して、慰謝料を請求をする相手方となる不倫相手を定めていくという方法をとる可能性もあると思います。

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