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公正証書離婚とは?|離婚時の公正証書の役割と離婚協議書との違い

公正証書について知っていますか?離婚をすることには合意できたとしても、実際に離婚をしてみると約束が守られずトラブルになることも多くあります。本記事ではこのような離婚後のトラブルを未然に防ぐための方法をご紹介いたします!

協議離婚の欠点と【公正証書】

 
離婚のあり方の中でもっとも円満なものと思われがちな「協議離婚」ですが、じつは離婚成立後のトラブル件数も多いものとなっています。
 
というのも以下で紹介するよう理由によって協議離婚での協議内容は「契約」としては脆弱なものだからです。
 
この弱さを補てんするために「公正証書」という法的な契約を作成することが出来ます。公正証書に関して以下で詳しく見ていきましょう。
 
  • 離婚協議中の人
  • 公正証書について知りたい人  

は要チェックです! 

協議離婚の欠点とは?

 
 
当事者間の話し合いで離婚を成立させることが出来る「協議離婚」ですが、欠点もあります。以下に見ていきましょう。

話し合いだけで決まる反面、決め事がおろそかになりがち

協議離婚は当事者間の合意と届出のみで成立します、したがって裁判所などは関与しません。
 
このように第三者や公的機関を介入させないで決め事をしてしまうと、内容がおろそかになりがちです。
 
具体的かつ現実的な内容を明確な数字と共に決めておくことが肝心です。

生活費や養育費の支払いが遅れる 最悪の場合止まることも

当事者間の合意だけだと、契約内容を実現させる強制力が脆弱です。
 
したがって生活費、養育費、慰謝料といった金銭支払い契約が遅れることも、最悪の場合には停止してしまうことも考えられます。

後日否定されることも・・・

さらには「そんなことは言っていない」などと契約を一方的に破棄されたり、「そういうつもりでは言っていない」などと契約内容を曲げられたりする可能性が依然として残っています。
 
どんなに誠実な人だと思えても、お金のトラブルにおいてはどのように態度が変わるかはわかりません。

離婚協議書にしたとしても強制的に支払わせることができない!?

協議離婚の際に「離婚協議書」を作成することも可能です。このように協議内容を紙面に起こしておくことは後々大切です。

しかし離婚協議書には執行力がないので、不履行が起こった時には改めて調停を行うか訴訟を起こすしかありません。

ですので協議書だけでは必ずしも十分でないといえます。

離婚後になって慰謝料を請求されることも

 支払う側にとっての最悪のケースとして、離婚時にはなかった慰謝料をあとから追加で請求される可能性もあります。
 
離婚後の金銭的契約は基本的に十年単位になってきますので、その間に起きた生活の変化や離婚を原因とした就労上の困難などを理由に追加の補償を請求される可能性は消えません。

【公正証書で離婚】協議離婚の欠点を補う公正証書とは?

以上のような協議離婚の欠点を補うものとして公正証書が挙げられます。いかに公正証書とは何かを見ていきましょう。

離婚協議書を執行力のある有効・確実な証書に変える

上述のように協議書の記述はそれだけでは法的な執行力を持ちません。
 
一方、強制執行認諾文言付き公正証書を作成すると約内容に法的な執行力を付与することができます。
 
例えば支払いが滞った際に相手方の給料や財産を差し押さえることができます。 
 
強制執行認諾文言とは、「債務者は、本件公正証書に記載される金銭債務を履行しないときは、直ちに強制執行に服する旨陳述した」という文言のことで、これが公正証書に記載されて初めて、公正証書に執行力を与えることができるようになります。
 
公正証書を作成する際には、この強制執行認諾文言を付けるのを忘れないようにしましょう。

公証人役場で作成

公正証書は公証人のいる公証役場にて作成されます。なお、執行分付与の手続きをした公正証書は債務名義となり、判決文などと同じく執行力を持ちます。 

かかる費用・時間

公正人が公正証書を作成した場合、手数料がかかります。手数料は公証人手数料令によって定められています。
 
弁護士に依頼すると作成に関してかかる費用は契約内容にもよりますが、だいたい5000円~となります。また相談は無料のところも多いです。
 
作成の依頼から完成までの時間は一般的に2~3週間かかります。

公正証書は夫婦の合意によって作成

公正証書は当事者の両者の合意がなければ作成できません。

作成にあたっては本人確認が可能な身分証明(運転免許証、パスポート、顔写真付きの住民基本台帳カードなど)が必要です。また実印や印鑑証明も必要となります。

支払う側にとっても安心

ここまで確認した公正証書の特徴は「支払いを受ける側」にとっての利点でした。しかしこの証書は支払う側にとっても利点となります。

というのも支払いの金額は法的に決定されますので、決定以降の変更は基本的に不可能となります。

したがって払う側にとっては追加の請求を受けるリスクを防ぐことが出来るので非常に安心できます。

【公正証書で離婚】公正証書に記載する内容

 
 
公正証書には何を記載するのかを確認していきましょう。

そもそも公正証書は、民事紛争を未然に防ぐための公的契約文書ですので内容は場合によって幾通りにも変わります。ですので最初に「何を」合意するのかを決めておくことが必要となります。 

金銭的な内容

公正証書にしたほうが良いものの最たるものが金銭的な契約です。具体的には以下の5つが挙げられます。

  1. 財産分与:同じくしていた家計を分ける(離婚から2年以内ならば訂正請求可能)
  2. 年金分割:詳しくは「年金分割とその手続き」の記事をごらんください
  3. 養育費:毎月支払われる、子が成人に達しても大学授業料を請求できる
  4. 慰謝料:有責配偶者には公正証書によって慰謝料を請求できます
  5. その他:婚姻費用請求など

    これらに関して公正証書にしておくと、分割払いの支払いが滞った場合に差し押さえ等の強制執行措置をとることが可能となります。

親権・面会交流

離婚のときに子どもがいる場合には親権者をどちらか一方に決めなければいけません。
 
場合によっては親権者は監護者と異なることも可能です(詳しくは「親権」でご覧ください)。
 
また、子供との面会交流に関して、回数、時間、場所などを協議の上で公正証書に記載することも可能です。

【公正証書で離婚】公正証書を作成するときの注意点

以上のように「公正証書」は協議離婚に対して非常に重要な助けをあたえるものです。しかしいくつかの注意点があります。

 全ての合意に執行力があるわけではない

注意しておくべきことに、公正証書に記載された事柄の全てに対して強制執行や差し押さえが可能というわけではありません。
 
まず、手続き的な問題として、公正証書に「強制執行認諾文言」が必要となります。
 
強制執行は主に金銭的な契約に関して債務者による重大な違反がある場合に可能となります。
 
さらに合意に基づいて公正証書を作成したからとはいえ、強制執行を行うにはさらに執行手続きを経る必要があります。
 
法的な手続きを取らない債権の私的な強制執行は違法なので注意が必要です。
 
詳しくは、養育費を強制執行で強制的に支払わせるには?|養育費確保のための差し押さえについてを参考にしてみてください。

記載する内容を間違えると大変なことに

 「公正証書」は公的な証書だからこそ強い効力を有します。したがって記載内容は慎重に検討・確認する必要があり、法律の知識も必要になります。
記入に不備があった場合には効力を持ちませんので、作成にあたって少しでも不安なところがあったら弁護士へ相談することが肝心です。

夫婦間で合意しないと作成できません  

公正証書を作成するには第一に夫婦間での合意が必要で、さらに実印と印鑑証明を持って公証人役場へ行くという手間がかかります。
なので公正証書の作成に躊躇するケースが、特に離婚のような夫婦関係に問題がある場合には、起こり得ます。

【公正証書に関連して知っておいて欲しい!】あなたがより安全に離婚するためには?


以上のように公正証書の作成が困難な場合もあります。

では公正証書が作成できそうにないとなった場合にはどのような対応が求められるのでしょうか。

 可能であれば支払いは一括払いに

慰謝料などといった一時的な補償金や、財産分与に関して、時間をかけずに対応することが出来れば協議内容が履行されなくなるリスクを軽減できます。
 
資産状況にもよりますが具体的には一括払いが出来ないかを最初に検討してみましょう。

 公正証書に合意をしなくても、必ず文章に!

協議離婚に際して最も避けたいのが「口約束」です。公正証書とまではいかなくても、念書なら作成に合意できるというケースも少なくありません。
 
できるだけ弁護士に相談したうえで協議内容を紙面に起こしておくのが望まれます。

離婚問題に強い専門家へ相談

公正証書作成サポートを行っている弁護士も少なくありません。
 
慰謝料、養育費は長期間にわたりますし総額としてはかなりの金額となります。
 
だからこそ一度弁護士に相談して、協議内容を可能な限り証拠力の高い公正証書にしておくことをお勧めします。 

公正証書についてもっと知りたい人はこちらも合わせて読んでみてください!

公正証書離婚とは?|離婚時の公正証書の役割と離婚協議書との違い

 

ここまでの記事で協議離婚に潜む危険性と、リスクを軽減するいくつかの方法を見てきました。

「公正証書」という強い契約方法も選択肢に入れつつ、具体的には弁護士に相談 しつつ自分の場合にはどうするのが一番良いのかを検討することをお勧めします。

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