健康食品詐欺の手口・事例・対処法!送りつけ商法って何?
健康食品といえば、百貨店や専門の薬局で買うものというイメージがあるかもしれません。しかし玉石混交の健康食品こそ詐欺の温床となりがちで、催眠商法に送り付け詐欺と健康を気にする高齢者を悩ませています。
この記事では、健康食品詐欺の手口と対策について紹介します。

健康食品詐欺の手口
疲れが取れる、痛みがなくなる、痩せる、長生きする、関節が再生する…世の中には色々な健康食品があります。本当に効くの?と思う方も多いですが深刻に悩んでいる人にとっては、救いとなる場合もあります。
しかし、健康食品には明確な基準がないため色々な詐欺被害・消費者被害が起きやすい商品でもあります。
健康食品の販路は様々で、一般店舗での販売以外にも、訪問販売や通信販売、連鎖販売取引などの商材に使われることがあり、一般店舗以外の販路で健康食品詐欺が行われる事例が多くあります。
【送りつけ商法】健康商品を送りつける詐欺とは?
送りつけ商法は、ネガティブオプションとも呼ばれており、注文をしていない商品を一方的に送りつけて代金を請求する販売方法のことです。もちろん、購入の意思表示をしていない以上は契約不成立です。
誇大広告
全くの嘘という場合は論外ですが、論理の飛躍や都合の良いデータによってあたかも絶大な効果があるように見せかける手口です。ドラッグストアでもよく見かけます。
催眠商法での販売促進
特典や安売りで集客し、被害者の警戒を解いた上でどんどん高い商品を売っていくもの。人間はYESを繰り返すと断りづらくなるという習性を利用し、勢いに任せて売りつけようという単純ながら危険な手口です。
マルチ商法での健康食品販売
マルチ商法は連鎖販売取引のことで、商品を誰かに購入してもらうことで利益を得て、さらに自分が個人代理店として勧誘した人がさらに商品を売れば、その利益も一部得られるというものです。射倖心を煽ることや洗脳にも似たアプローチを使われることから問題視されています。
健康食品を使った悪徳商法の事例

近年、高齢者を狙った健康食品詐欺や、新たな手口の健康食品詐欺が増えています。ここでは、実際にどのような健康食品詐欺の事例があるのかみてみましょう。
現金書留封筒で健康食品が届く被害事例
20 日ほど前に全く覚えのない業者から商品が宅配便で届いた。箱には健康食品と現金書留封筒が入っていた。業者の連絡先に電話すると「以前電話で注文を受けた。送った健康食品をつくるために 10 万円以上もかかっている。現金書留にお金を入れて送らないと訴える」と言われたが「注
文していない」と言ったら、電話が切れた。どうしたらいいか分からず時間が経過したが、お金を払っていないことで度々業者から「早く払え」と電話があり怖くなった。
(相談受付年月:2013 年 8 月、当事者:80 歳代、女性、秋田県)出典:国民生活センター
認知症の高齢者の被害事例
親元に帰省したところ、健康食品(きのこの加工食品)が宅配便にて 3 箱送付されているのを発見した。うち、2 箱については先月、先々月と継続して代金引換の宅配便にて送付されていた。親は認知症だが、合計 5 万円を支払った形跡がある。残りの 1 箱については、他の 2 つと異なる業者であり、同封の現金書留封筒によって代金合計 21 万円が請求されているが未払いである。どのように対応すべきか。(相談受付年月:2013 年 8 月、当事者:女性、千葉県)出典:国民生活センター
催眠商法やマルチ商法の基本的なケース
上記2つは送りつけ商法の事例でした。これが催眠商法やマルチ商法となると被害者自ら会場に出向くことになります。そして、言葉巧みかつユーモアな世間話で被害者に安全を感じさせた上で科学的根拠の曖昧なデータで商品を信じさせようとします。
正直、怪しいですがそんなとき周りが好意的な反応をしていると「やっぱり買っていいのでは?」と流されるかもしれません。しかし観衆には盛り上げ要員がたくさんいます。1回1〜3万円で済めばまだ良い方で、ときには半年、1年契約で商品を買わされることもあります。マルチ商法・催眠商法・誇大広告は合わせ技で行われることがよくあります。
健康食品詐欺の対処法
健康食品が詐欺だと分かった場合、仮にそれが不明でも本当は欲しくなかった商品を売りつけられた場合は、慌てずに対処しましょう。
商品を受け取っても支払わない
送りつけ商法において最も有効な対処法は代金を支払わないということです。代金引換は受け取らない、商品を受け取ってしまった場合も絶対に利用しない・代金を支払わないということを心がけましょう。
しかも、送りつけ商法の場合は14日経った後は自由に処分して良いと特定商取引法に定められています。
特定商取引に該当する場合はクーリングオフを適用しよう
訪問販売や連鎖販売取引、電話勧誘など、商品購入後に決められた日数の間はクーリングオフできる期間が設けられています。その場の勢いで買ってしまった、断りきれなかったという場合は早めに返してしまいましょう。
1日検討する
心が奪われている状態で即決を迫るのが彼らのやり口です。怪しいものほど1日検討しましょう。相手が絶対にここで成約させようと迫るなら事前にクーリングオフの確認と相談する弁護士選びをしておくことがおすすめです。
健康食品詐欺の手口・事例・対処法!送りつけ商法って何?のまとめ

健康商品詐欺は至る所であります。手を替え品を替え…と言いたいところですが実はそんなに中身が変わっていないという場合もあります。送り付けられたものは絶対に触れず、悪徳商法に引っかかった場合も慌てず弁護士に相談しましょう。