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個人再生のメリット・デメリットとは?自己破産の違いも解説

多額の借金を抱えながらも、自己破産は避けたい、家や車を残したい。おそらく個人再生について調べている方は債務整理について色々調べながら検討している状況のことと思われます。

この記事では、個人再生をすればどれだけ債務が減らせるのか?自己破産に比べてメリットは大きいのか?という気になるところを紹介します。

個人再生
Point

弁護士に相談・依頼するメリット
・個人再生は「任意整理は難しいが自己破産は避けたい」という方向けの債務整理です
収入を得るために必要な家や車を残すことができます
・再生計画を出す都合上手続きが多く、費用は高めです。

個人再生とは?

個人再生とは、裁判所に申し立て再生計画に許可を得ることで債務の減額をする手続きです。個人再生は任意整理と異なり将来利息をカットするだけでなく元本も減らすことができます。

個人再生は最大で債務を10分の1に減らすことができる

債務者が個人再生を申し立て裁判所から認められた場合、減額できる債務は最大で9割です。もちろんこれは減額の最大幅ですがおおむね8割減ると言われることから、基本的には債務を大幅に減額可能と考えて良いでしょう。そのため借り換えや任意整理だけでは返済額を負担しきれないほどの債務を抱えている方にとって有力な選択肢となります。

減額された債務については一括ではなく分割払いとなります。

ちなみに、個人再生は民事再生法の中で決められた制度でつまるところ個人で行う民事再生です。

個人再生のメリットを紹介

ここでは、個人再生のメリットを紹介します。

  • 債務が大幅に減る
  • 自宅を手放さずに債務を減らせる
  • 財産を売り払っての弁済は必要ない
  • 免責不許可事由で自己破産できない場合も利用できる

自己破産と異なりギャンブルや浪費といった原因があっても個人再生は可能です。そもそも債権者にとっては再生計画が妥当でかつそれを全うできるかどうかが問題だからです。それに安定した収入がなければ個人再生はできません。債務が大幅に減った場合も財産を売り払って弁済する必要はないのでその点も安心です。

ギャンブルや浪費によって債務を負担した場合には、自己破産は認められません(正確には、破産自体は認められますが、破産後の免責が認められないため、債務を免れることができなくなります)。そのため、ギャンブルや浪費によって債務を負担した方については、必然的に個人再生をご利用いただくことになります。また、公務員、会社の取締役、警備業、保険代理業など一定の職種についている方については、破産するとその職につくことが禁止されてしまいますので、この方たちについても、必然的に個人再生をご利用いただくことになります。

個人再生のデメリットを紹介

一方で個人再生には債務整理に共通するデメリットもあります。

  • 返済を継続する必要がある
  • ブラックリストに載る
  • 官報に載る
  • 手続きに費用と時間がかかる

ブラックリストや官報に載ることは無視できないデメリットですが、債務に悩み続けることに比べて重い負担とは限りません。

個人再生の手続きの流れを紹介

こちらでは個人再生がどのように行われるのか、手続きの流れを簡単に紹介します。

申し立て

裁判所に個人再生を申し立てます。個人再生を申し立てるためには個人再生に至った経緯や収入状況、家計簿などの記載が求められます。そのほか、主要な財産があればそちらも申告します。

収入や資産を表す書類にはさまざまな種類があり、書類を用意するだけでも大きな手間となることが考えられます。

手続きの開始

個人再生の申し立てが受理されたら、個人再生委員が選任され、打ち合わせが行われます。それから個人再生委員が意見書を裁判所に提出し、それに基づき再生開始手続きが開始されます。

再生手続きが開始したら再生計画案を作成します。再生計画案ではどのように債務を減額しどのように支払っていくかを示します。そして債権者から一定の反対がなければ再生計画が認可されます。

再生計画案が一定の反対があれば給与所得者再生を選びます。

再生計画の認可

再生計画認可決定がされると、その事実が官報で公告されます。そして官報が公告されてされてから2週間後に再生計画が確定します。

その後、債権者は再生計画で認められた権利のみを行使できるようになります。また、本来は再生手続きないで全ての債権を確定させるべきですが再生手続きで確定できなかった債権があった場合、その優先順位が劣後します。

弁護士に委任するとすぐに取り立てが止まる

個人再生は申立ての準備から手続きが終わるまでにおよそ1年から1年半かかります。この間に書類作成や裁判所での問答、債権者との話し合いを行いますがその負担は一般の方にとって大きなものになります。

そのため個人再生の手続きは弁護士に代行してもらうことがおすすめです。また、弁護士が個人再生を受任した場合は受任通知書を債権者に送ることで債務者への取り立てがストップします。

結局、個人再生はどれだけの減額ができるの?

最低弁済額はあるものの、大幅に減らせることが多い

個人再生が認められると概ね債務が5分の1、最大で債務が10分の1まで減額されます。ただし債務を減らせる限界である最低弁済額が設定されていることにご注意ください。

債務の合計 最低弁済額
100万円未満 減額なし
100万円以上500万円未満 100万円
500万円以上1500万円未満 債務総額の5分の1
1500万円以上3000万円未満 300万円
3000万円以上5000万円以下 債務総額の10分の1

上の表をご覧になっていただくと、債務整理は多額の借金を抱えた方向けの債務であるように思われます。しかし、債務と最低弁済額の差が大きくない場合でも自宅や自家用車を残したい場合は自己破産よりも個人再生を用いることがあります。

債務総額が5000万円以上の場合は?

ちなみに5000万円以上の債務を抱えている場合は個人再生を使えるのか?気になるところですが、利用できません。個人再生以上の費用がかかっても通常の民事再生を行うか自己破産をするかの選択となるでしょう。

ただし後に説明する住宅資金特別条項により債務総額から住宅ローンを省いて計算することが可能です。

小規模個人再生の方がより多くの債務を減らせる

自己破産には小規模個人再生と給与所得者再生の2種類があり、原則として債務の減額が大きい小規模個人再生ができるよう試みます。弁護士に委任する場合もその方針となるでしょう。

小規模個人再生

個人再生は小規模個人再生が基本となり、民事再生法第221条1項には以下のように定められています。

個人である債務者のうち、将来において継続的に又は反復して収入を得る見込みがあり、かつ、再生債権の総額(住宅資金貸付債権の額、別除権の行使によって弁済を受けることができると見込まれる再生債権の額及び再生手続き開始前の罰金等の金額を除く。)が五千万円を超えないものは、この説に規定する督促の適用を受ける再生手続き(以下、「小規模個人再生」という。)を行うことを求めることができる。

反復でなくとも継続的な収入があれば良いので、事業主も会社員も行えます。

ただし、小規模個人再生は、提出した再生計画に対して債権者の過半数、又は合計して過半数の債権を持つ債権者の反対があった場合に認められません。極端な話、10人の債権者のうち9人が承認しても、残りの1人が51%の債権を持っていればその人の反対を以て小規模個人再生ができなくなります。

給与所得者再生

給与所得者再生は債権者の同意が求められない一方で、可処分所得の2年分という最低弁済額が決められています。したがって小規模個人再生より支払額が多くなりやすいです。

債務は原則3年で支払うこと

個人再生で減額された債務は3年かけて分割の支払いをします。そのため給与所得者再生であった場合も多少の余裕を持って返済することが可能です。もし、個人再生をしても債務を支払えなくなったとしたら自己破産せざるを得ないです。

この点も個人再生を慎重に検討すべき理由です。

個人再生で家や車が残せる条件は?

おそらく個人再生を検討されている方は、自己破産せずに家や車を残せるだろうかと考えていることと思います。こちらでは財産を売却しての弁済が必要な中でどのような条件を満たせば持ち家や車を残せるのか紹介します。

家や車を残せる場合と残せない場合は?

個人再生で住宅を残せるか否か問題となるのは住宅ローンが残っている場合です。もし住宅ローンまで債務整理の対象とすれば住居を手放さざるを得ません。

しかし個人再生は住宅資金特別条項(住宅ローン特則)を適用することで住宅ローンを除いた債務のみを個人再生することが可能です。したがって「住宅ローンを含めて」5000万円以上の債務がある場合は個人再生できる可能性があります。

つまり家を残せる場合はローンを完済しているあるいは住宅ローン督促を利用した場合となります。

次に車を残せる場合と残せない場合についてですが、車については家のように特則はありません。よって車を残すためには車のローンを完済されていなくてはなりません。また、ローンがあっても所有権留保の契約がある場合は車を残せます。

ローンは原則、減額されない

ローンを別にして個人再生を行う以上、ローンは原則として減りません。リスケジュールされることはあっても債務そのものが減額される期待は持たない方が良いでしょう。

つまり、住宅ローン督促を用いた個人再生が認可された後は減額された債務を3年かけて支払いながら、住宅ローンはこれまで通り支払うことになります。

たとえ自己破産でも賃貸住宅から追い出されない

では、個人再生によって賃貸住宅から追い出されるのか?その心配はありません。たとえ自己破産でも同様です。

賃貸は所有していないしローンを組んでいるわけでもないからです。ただし家賃を滞納している場合は債務整理と関係なく退去を命じられる可能性があります。

個人再生と自己破産を比較してみよう

債務を減額させる個人再生と自己破産を比較検討する上では次の点が考えるポイントになると思われます。

最低弁済額

個人再生には最低弁済額が設けられている一方、自己破産が原則全ての債務が免責されます。ただし個人再生も自己破産も税金と損害賠償は免責されません。

残せるもの

個人再生は原則として何かを売り払うことはなく、住宅ローン特則を用いて家を守ることができます。

自己破産は原則として財産を売り払い可能な限りの弁済をしますが、20万円の資産価値を下回るものや最低限の家財道具に生活費は残せます。つまり資産価値が低ければ家や車も残せます。

ブラックリスト入りの期間

ブラックリスト入りの期間はどちらも最大で10年です。

まとめ

個人再生は多くの借金を抱え、しかしながら残したい財産がある場合に用いられる手続きです。個人再生と任意整理を比較するときはブラックリスト入りの期間や返済額の大きさで、個人再生と自己破産を比較するときは残せる財産で比較すると良いでしょう。

どの債務整理を選ぶかで迷っているときは、その疑問を解消するためにも弁護士に相談してみましょう。

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