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夫婦間でも贈与税!?発生する場合と賢い対策を紹介

生計を同じくしている夫婦間であれば、生活費をあげたり、お小遣いをあげたり、何かプレゼントをしたり…何ら珍しいことではないと思います。

夫婦のお金は共有財産という気持ちはわかりますが、贈与税の制度においてはそれが認められない場合があります。

この記事では夫婦間の贈与の中で一体何が贈与税の対象になるのか?配偶者へ与える財産についての節税はどうしたら良いのか?わかりやすく解説します。

Point

・贈与税は身内同士でもかかる
・しかし配偶者に対する税の優遇がある
・子への財産承継も考えたプランニングが大切

夫婦間の贈与に税金がかかる?

夫婦間では、さまざまなお金やモノのやりとりが想定されますが、贈与税がかかるのはどのような場合でしょうか。

生活に必要なお金には贈与税はかからない

配偶者に生活費として月に20万円渡している場合や、配偶者が乗るための車を自分の給料から購入する場合など、よく考えれば「これ、贈与では?」という状況が多く存在します。。

しかし扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるものには贈与税はかかりません。(相続税法第21条の3第1項2号)

上記の例では、生活費としての20万円は贈与税の対象ではありませんし、車も日常的に使うものであれば生活費に該当するので贈与税はかかりません。

このように、夫婦が日常的に生活していくために生じる金銭のやりとりは、基本的には贈与には該当しないと考えられます。

生活用品ならどれだけ高価でも良いの?

 贈与税がかからないのは、生活費や教育費として「通常必要と認められるもの」ですから、あまりに高級なものや、大きな金銭のやりとりは贈与税の対象になる場合があります。

例えば、すでに車を所有しているにもかかわらず、新たに高級車を買ってあげた場合などは、生活費の範囲としては認められないかもしれません。生活費や教育費としてお金をもらっていても、使いきれず貯蓄している場合なども注意が必要です。

財産を贈与するときは毎年110万円の範囲で

生活費や教育費以外で財産を贈与する際は、1年間で110万円の範囲に収めれば贈与税はかかりません。

ただし、贈与税の対象は「1年間のもらった財産の合計額」です。配偶者からの贈与額の合計ではないので注意しましょう。ほかにも自分に対して贈与しようと考えている人がいる場合にはその分も考慮しなければいけません。

贈与税の計算方法

【贈与税の速算表】

・一般贈与財産用(一般税率)

兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子が未成年者の場合

基礎控除後の課税価格

200万円以下

300万円以下



400万円以下

600万円以下

1000万円以下

1500万円以下

3000万円以下

3000万円超

税率

10%

15%

20%

30%

40%

45%

50%

55%

控除額

10万円

25万円

65万円

125万円

175万円

250万円

400万円

・特例贈与財産用(特例税率)

贈与により財産を取得した者(18歳以上)が、直系尊属(父母や祖父母など)から贈与の場合

基礎控除後の課税価格

200万円以下

400万円以下



600万円以下

1000万円以下

1500万円以下

3000万円以下

4500万円以下

4500万円超

税率

10%

15%

20%

30%

40%

45%

50%

55%

控除額

10万円

30万円

90万円

190万円

265万円

415万円

640万円

夫婦間で贈与税がかかるのはこんな場合

贈与に当たるのは、金銭やモノのやりとりだけではありません。贈与税がかからないようにするためには、以下のような状況に気を付けましょう。

口座間のお金の移動

 夫婦間におけるお金の口座移動はよくあることです。生活費や教育費の目的であれば、贈与税の対象にはなりませんが、あまりに高額な口座移動は贈与とみなされる可能性があります。

いくら生活費や教育費の名目でも、短期間に数百万、数千万も口座移動した場合、税務署から指摘を受けるかもしれません。

一方で共同の口座で管理している場合は贈与とみなされにくいです。

へそくりや現金手渡しも贈与になる?

夫の稼いだお金の一部を、妻が貯蓄(へそくり)していた場合、基本的にこのへそくりは夫の財産です。財産が誰のものであるかという判断は、「誰が稼いできたものか」が重視されます。へそくりを妻の財産にするためには、夫の合意のもと贈与してもらう必要があるのです。

何もしなければへそくりは夫の財産ですから、基本的には贈与税の対象ではありません。夫が亡くなった時には相続財産として相続税の課税対象になります。

また、現金手渡しなら課税を逃れられると考える人もいるかもしれませんが、やめた方が賢明でしょう。やりとりは現金手渡しでも、銀行口座からの出金や入金の記録は残ります。相続の際に財産が不自然に減っていることがわかれば、必ず調査されると考えた方が良いです。

現金手渡しであっても贈与は贈与として考え、年間110万円を超えないように注意しましょう。

株式の贈与

保有している株式も、他人に贈与をすることができます。

株式の評価額は上場会社や非上場会社などの区別によって算定方法が異なります。評価額の算定は複雑な計算を含む場合もあるので、株式の贈与を検討する際は、証券会社の専門部署や、法律・税務の専門家に相談すると良いでしょう。

 死亡保険金の受け取りも贈与税になる場合あり

死亡保険金の扱いにも注意が必要です。

保険の契約者(保険料の負担者)が「夫」で、被保険者が「子」、保険金の受取人が「妻」である場合を想定しましょう。この「子」が死亡すると、保険金は妻に入りますが、これは夫から妻への贈与とみなされます。「自分が保険料を負担せず、保険金を受け取った場合」には贈与税の対象となる可能性があることを覚えておきましょう。

上記の場合、保険を解約して得た解約返戻金も贈与税の対象になります。

ちなみに、契約者が「夫」、被保険者が「夫」、受取人が「妻」で、夫が死亡した場合は、死亡保険金には相続税が課税されます。

お金以外の財産も贈与税の対象になるかも

 金銭をあげる以外にも、高級なプレゼントには注意が必要です。一つ一つはそれほど高額でなくても、1年間で110万円に達すれば贈与税の支払い対象になります。

例えば、夫が妻に400万円の車を買ってあげた場合、

400万–110万(基礎控除)=290万

基礎控除後の金額が300万円以下の場合、贈与税率は15%で、そこから10万円の控除額があります。計算すると、車をもらった妻は33万5000円の贈与税を支払わなければならないことになります。

相続財産の場合、基本的に時価で評価するのに対し、贈与税の場合は購入金額が対象になります。

夫婦間で財産移動があっても贈与税がかからないもの

夫婦間で生じる高額な財産移動はプレゼント以外にも存在します。ここでは、財産移動であっても贈与税がかからないものを紹介します。

結婚式の費用

 結婚式を挙げるにあたっては数百万円かかることもあります。この費用をカップルのどちらかが負担する場合は、贈与になるのでしょうか?

基本的に結婚式の費用は、通常の生活を行う上で必要なお金と考えられます。基礎控除額の110万円を超えた金銭の移動があっても贈与税の対象とはなりません。同様に、親族や列席者からいただいたご祝儀なども贈与税の対象外です。

一方で、移動した金銭が結婚式にかかる費用よりも著しく高額であったり、実際は結婚式に使われず貯蓄されていたりした場合は贈与税の対象となる可能性があります。

おしどり贈与

夫婦間で居住用不動産を贈与したときの特例はおしどり贈与と呼ばれます。贈与税を計算する際に、もらった財産額から、基礎控除の110万円のほかに2,000万円を差し引くことができます。

この制度が利用できるのは、婚姻期間が20年以上の夫婦です。以下のような場合にこの非課税枠を利用できます。

・生活を送るための不動産の贈与
・不動産を取得するための金銭の贈与
・一方の名義であったものを共有名義にする場合

おしどり贈与を利用した際は、適用後に税額がゼロになった時も申告が必要です。

おしどり贈与は積極的に使うべきと限らない?

おしどり贈与は大きな非課税枠が認められている一方、配偶者は相続税の計算時に1億6000万円の控除が認められています。また、相続時は小規模宅地の特例が使える可能性があることや贈与に比べ登録免許税と不動産取得税の税率が低くなる点も一考すべきポイントです。

もちろん、おしどり贈与にはお金を贈与できる点や、自宅を贈与した場合に特別受益として計算されない点から、あえて行う理由もあります。

財産分与や慰謝料

離婚した際の財産分与や慰謝料には、贈与税は原則としてかかりません。

財産分与は、夫婦の財産関係の清算や離婚後の生活のためのものであり、慰謝料は、相手の不貞行為などに対する精神的苦痛を賠償したものです。どちらも相手に贈与している訳ではありません。

ただし、離婚前に不動産や車を受け取っている場合や、財産分与や慰謝料が高額すぎる場合は贈与とみなされる可能性があるので注意しましょう。

まとめ

何気なく行っている夫婦間の金銭のやりとりも、生活費や教育費の範囲を超えれば贈与となります。知らないうちに贈与税の支払いが生じることがないよう、夫婦間の財産移動を再確認してみましょう。

夫婦間の贈与については線引きが難しい部分もあると思うので、大きな贈与をするときや相続を見据えた節税対策をしたいときは一度弁護士に相談されることをお勧めします。

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