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警官が結婚隠し未婚の女性と披露宴ー法的問題は?【重婚罪と詐欺罪について】

既婚者であることを隠して独身女性と結婚披露宴を開こうとしたとして、福岡県警が小倉北署の40代の男性巡査部長を減給の懲戒処分にしていたことがわかりました。

既婚隠し未婚の女性と披露宴 40代巡査部長を懲戒処分

既婚者であることを隠して独身女性と結婚披露宴を開こうとしたとして、福岡県警が小倉北署の40代の男性巡査部長を減給の懲戒処分にしていたことがわかりました。

関係者によると、巡査部長は既婚者であることを隠して女性と交際し、昨年11月下旬ごろ、北九州市若松区の結婚式場で披露宴を開きました。披露宴に巡査部長の親族が1人も参列しなかったことから女性側の親族が不審に思い、巡査部長を問いただしたところ、既婚者であることを認めたといいます。

披露宴と同じ日に、巡査部長が自身の親族に「監禁されている」などと電話で助けを求めたため、驚いた親族が110番通報をし、警察官が駆け付ける騒ぎにもなったとのことです。

警察によると、巡査部長は数年前から女性と交際し、内部調査に対して、「ずるずると披露宴まできてしまった」と話しているとのことです。

法的問題点は?犯罪は成立しない?【重婚罪と詐欺罪について】

今回の巡査部長は既婚であることを隠して未婚の女性と披露宴をあげていますが、何らかの犯罪は成立しないのでしょうか?

このような場面で問題になるとすれば、重婚罪(刑法184条)や詐欺罪(刑法246条)の成立でしょう。それぞれについて検討していきます。

まず、重婚についてです。重婚罪なんていう犯罪があったなんて知らなかった!!という方もいらっしゃるでしょうが、実はあるんです。民法の定める一夫一妻制を保護するための規定だと言われています。

実際の条文を見ると、「配偶者のある者が重ねて婚姻をしたときは、二年以下の懲役に処する。その相手方となって婚姻をした者も、同様とする。」とあります。

そうすると、本罪の成立には重ねて「婚姻」をしたことが必要となりますが、本条に言う「婚姻」とは、法律婚のみを意味し、事実婚は含まないと解されています。先行する法律婚における家庭生活を保護するために事実婚を含むとする見解もありますが、事実婚を含むとすると、事実婚の範囲が不明確であるゆえに処罰範囲が不当に広がってしまう懸念があるため、法律婚のみを含むとするのが一般的です。

そうすると、婚姻届を提出して正式に結婚したわけではなく、ただ単に披露宴を挙げただけである今回の事案では、重婚罪の成立は皆無だと言ってよいでしょう。

次に、詐欺罪の成立について検討します。こちらについても、今回の事案では簡単に成立を否定することが出来ます。詐欺罪の成立には「人を欺いて」「財物」や「財産上不法の利益」を得たことが必要です(刑法246条)。そうすると、特に財物を交付させたなどの事情がない本件については、詐欺罪が成立することはないといってよいでしょう。

詐欺罪についてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、よろしければご覧ください。詐欺はどんなときに成立する?~「使用済み切手」つなぎ合わせ本物に偽造し逮捕

いかがでしたか?これで解説を終わります。

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