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110万円?2500万円?生前贈与はここまで非課税!

生前贈与で相続財産を圧縮するなら非課税枠をお得に使いましょう。この記事ではできるだけ税金がかからないように生前贈与をする方法、そしていろいろな制度を使えばどこまで非課税の生前贈与ができるのかを紹介します。

Point

・毎年110万円の生前贈与の活用を
・子供や孫への贈与が非課税枠を大きくする
・基礎控除を下回る財産については相続時精算課税制度も選択肢になる

生前贈与は早く始めればそれだけ非課税枠が増える

贈与者から受贈者へ資産を贈与する際にかかってくる贈与税ですが、実は子や孫などの親族へ生前贈与をすれば、節税対策が可能になります。1年間での贈与額に制限はありますが、生前贈与を始めたタイミングが早ければ早いほど、非課税枠が増えて節税が可能になるでしょう。

逆に、死亡間際の贈与は節税効果が薄れるかも

生前贈与は早く始めれば、非課税枠が増えることは前述の通りですが、贈与者が生前贈与を開始してから3年間は、相続税の課税遺産総額に含まれてしまいます。これを「生前贈与加算」といい、相続税を過度に減らす相続税逃れを防止するために取り決められています。

例えば贈与者が2022年6月1日に亡くなってしまった場合は、贈与者が亡くなった日より3年前である2019年6月1日以降に行われた贈与が生前贈与加算の対象となってしまうのです。このような事態を避けるためにも、生前贈与は早めに開始しましょう。

暦年贈与は受贈者の数でここまで非課税にできる

1月1日から12月31日までの1年間に受贈者が非課税で受け取れる金額は110万円です。この非課税枠を利用した贈与を暦年贈与といい、毎年110万円以内の贈与で、かつ受贈者が他の人から贈与を受けていなければ税金はかかりません。

例えば、父親が持つ1,100万円の資産を、受贈者である18歳未満の子ども1人に3年間毎年110万円以内で贈与するとします。このとき、贈与額が基礎控除額の110万円以内ですので、贈与税は1円も発生しません。(ただし、たとえば110万円ずつを10年に分けて毎年贈与するという取り決めをすると、定期贈与とみなされて、贈与税がかかる可能性がありますので、ご注意ください。)

1,100万円を一度に贈与すると、基礎控除額の110万円をひいても990万円に課税されてしまいます。

基礎控除額をひいた父親から子への贈与額が600万円超~1,000万円以下の贈与は、税率が40%・控除額が125万円です。そのため、

990万×40%-125万円=271万円の贈与税が発生します。

長期間かけて毎年110万円の範囲内を贈与すると、最大271万円の節税ができる可能性があります。このように、生前贈与を行う・行わないで、贈与税は大きな差が現れるのです。

受贈者が誰から贈与を受けているのか知っておこう

贈与は、受贈者と贈与者の関係を事前に知っておくことが大切です。2015年の贈与税改正により、贈与財産が「一般贈与財産」と「特例贈与財産」に分けられました。そのため、受贈者が誰から贈与を受けているのかで、贈与税が変化します。

例えば、兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、父母から18歳未満の子どもへの贈与の場合は、一般贈与財産になり、以下の税率が適用されます。

財産区分:一般贈与財産

基礎控除後の課税価格

200万円以下

300万円以下

400万円以下

600万円以下

1,000万円以下

1,500万円以下

3,000万円以下

3,000万円超

税率

10%

15%

20%

30%

40%

45%

50%

55%

控除額

10万円

25万円

65万円

125万円

175万円

250万円

400万円

参照:No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)/国税庁

続いて、祖父母や父母から18歳以上の子や孫への贈与は特例贈与財産の税率が適用されます。

財産区分:特別贈与財産

基礎控除後の課税価格

200万円以下

300万円以下

400万円以下

600万円以下

1,000万円以下

1,500万円以下

3,000万円以下

3,000万円超

税率

10%

15%

20%

30%

40%

45%

50%

55%

控除額

10万円

30万円

90万円

190万円

265万円

415万円

640万円

参照:No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)/国税庁

表の通り、特例贈与財産は一般贈与財産よりも税率が低く設定されています。この税制をうまく活用すると、さらに贈与税を低くできます。

子や孫への贈与を用いれば数千万円以上の非課税贈与も可能

非課税枠110万円をうまく利用すれば、贈与税を節税できます。それだけでなく、子や孫への贈与を用いれば数1000万円以上の非課税贈与も可能になります。

以下では、

  • 教育資金贈与
  • 結婚・子育て資金贈与
  • 住宅資金贈与

について解説しています。

教育資金贈与で最大1500万円

贈与の特例として、30歳未満の子や孫の教育資金を贈与するというものがあります。最大1,500万円までが非課税枠です。

この特例の適用を受けるためには、金融機関で受け取り専用の新口座を開設します。そして、金融機関を経由して税務署に届け出なければなりません。さらに、開設された新口座から教育資金を支出するためには、教育費として全額使われた証明が必要です。

受贈者である子や孫が30歳に達する日など、教育資金口座の契約終了日までに、教育資金として使われずに残った贈与額は贈与税の課税対象です。ですので、受贈者が贈与税の申告をする場合があります。

贈与者が死亡した時点で、教育資金として使われずに残った贈与額については、一部、相続税を負担しなければならないケースもあるので注意しましょう。

結婚・子育て資金贈与で最大1000万円

結婚・子育て資金として、20歳以上50歳未満の子や孫の結婚・子育て資金贈与も、非課税枠に。教育資金と同様、一人につき最大1,000万円までが非課税の対象になります。

結婚・子育て資金贈与の特例を受けるためには、こちらも金融機関で受け取り用の新口座を開設。そして、金融機関を経由して税務署に届け出なければなりません。その上、新口座から結婚・子育て資金を支出するためには、実際に結婚・子育て資金を使ったことの証明が必要です。

受贈者が50歳に達し、結婚・子育て資金口座の契約終了日までに残った贈与額は贈与税の対象です。また、贈与者が死亡した時点で、結婚・子育て資金が使われなければ、一部、相続税を支払わなければならない場合もあります。

住宅取得資金贈与で最大1000万円

子や孫が住宅を新築・取得・増改築するための費用を、贈与する住宅取得資金贈与も最大1,000万円が非課税になります。

こちらを利用する際は、省エネ物件か否か、受贈者と贈与者の間柄についてなど細かい条件が設定されています。ですので、住宅資金贈与を利用できるかどうかは弁護士にアドバイスを仰ぎ、事前調査・確認するのがベター。

この特例が適用されるためには、贈与した資金が実際に住宅の新築・取得・増改築費用として支払いに利用された領収書や売買契約書なども必要です。

また、住宅取得資金贈与が使える期間は2023年12月31日までとなっていますので、注意してください。

配偶者への贈与は、節税効果があると限らない

夫婦間には扶養義務があるため、配偶者への贈与は、子どもの教育費・生活費に該当し、非課税扱いになります。ですが、節税対策を狙った不動産・有価証券・貴金属の贈与は贈与税が課税されます。

また、配偶者は、相続税が控除される「配偶者控除」が適用できます。そのため、配偶者への贈与は、節税効果があるとは限りません。

相続税の配偶者控除は1億6000万円

相続税には、配偶者が相続した遺産のうち課税対象となる配偶者控除があります。これは、配偶者が相続する資産が1億6,000万円までなら税金が発生しない制度です。また、配偶者が相続する資産が1億6,000万円を超えてしまっていても、法定相続分までであれば相続税は0円です。

ただし、以下の3つの要件を満たしているのが前提になります。

  1. 戸籍上の配偶者である
  2. 遺産を隠蔽していない
  3. 相続税の申告書を税務署に提出する

二次相続まで考えた遺産相続を

相続税の配偶者控除を用いれば、配偶者の相続財産が1億6,000万円+法定相続分の範囲内であれば、相続税は一切かからないとお伝えしました。

しかし、配偶者控除を使えば相続税が大幅に減るとはいえ、子どもがいる家庭では配偶者に全ての遺産を相続させるのはおすすめできません。なぜなら、二次相続の相続対象である子どもが支払う相続税の負担が大きくなってしまうからです。

結果、相続税を多く支払わなければならなくなってしまうのです。

子どもがいる家庭で配偶者控除を使うと、二次相続時に相続税負担が大きくなってしまう理由は以下の通りになります。

  • 二次相続は相続人が1人減るため、基礎控除額が減る
  • 二次相続は配偶者控除が使えないので、相続税の負担が増える
  • 二次相続は相続人が1人減るため、遺産総額が増えて相続税が増える

相続税には、基礎控除額があり、3,000万円+600万円×法定相続人数が控除されます。二次相続では、相続人が減るので控除額が減ってしまい、相続税が上がります。

また、遺産相続時の相続税は、法定相続分で分割し、税率をかけて家族全体の相続税総額を計算しなければなりません。この際に用いられるのが累進課税です。この累進課税制度は、遺産総額が増えるのに比例して税率が上がります。

法定相続分の取得金額

(基礎控除を差し引いた後の金額)

税率

控除額

1,000万円以下

10%

3,000万円以下

15%

50万円

5,000万円以下

20%

200万円

1億円以下

30%

700万円

2億円以下

40%

1,700万円

3億円以下

45%

2,700万円

6億円以下

50%

4,200万円

6億円超

55%

7,200万円


参照:No.4155 相続税の税率/国税庁

相続争いを避けるなら相続時精算課税制度を使おう

相続税の支払額に不平等が生じると、当然、遺産相続を行う際にもめ事が起きるでしょう。不毛な相続争いを避けるなら、「相続時精算課税制度」を使いましょう。

この制度を使うと、60歳以上の父母や祖父母から18歳以上の子供や孫に財産を贈与する際、2,500万円までなら贈与税がかかりません。また、贈与額が2,500万円を超えると、一律20%の贈与税が課税されますが、相続税額から差し引かれ、還付されることがあります。

また、相続時精算課税制度は、選択制です。例えば父からの贈与については選択して、母からの贈与は選択しない方法も可能です。ただし、一度選択したら取り消すことはできません。

さらに、相続時精算課税制度を利用すると、110万円が非課税になる暦年贈与が使えません。そのため、どの制度を利用すれば節税効果があるのかを事前に調べておきましょう。

まとめ

贈与税はたくさんの人に贈与するほど節税効果が期待できます。制度を的確に理解し趣旨に反しないような税金対策を行ってください。カケコムでは相続や税金対策に強い弁護士を探すことができ、オンライン相談・即時予約など便利な機能も用意しております。

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