浮気が法律違反になるのはどこから?〜ポイントは性行為の有無〜
浮気は法律違反なのでしょうか?浮気をされて心が傷付けば、誰だって相手を許せなくなりますよね?夫や妻、恋人の浮気を許すのはとても難しいです。もし浮気が不法行為なら、法的な処置を取ることもできるかもしれません。

目次
浮気は法律に違反する行為なのか?解説します
浮気は犯罪ではありません、しかし不貞行為は民法上では不法行為でもあります。
明治時代には浮気は「姦通罪」として処罰の対象となりましたが、現在の日本の刑法では浮気についての法律が存在しません。
しかし、民法上では「不貞行為」という名称で浮気が定義がされています。
不貞行為とは、配偶者以外の異性と性行為を行うことで、婚姻契約を不履行に繋がる違法行為として離婚や慰謝料請求が可能にとなっているのです。
浮気が法律違反となる2つのポイント

浮気が法律違反となるとすれば、それは民法上の違法行為である「不貞行為」について知る必要があります。
浮気が法律違反になるポイント(1) 夫婦の守操義務
民法上の浮気にあたる『不貞行為』とは、夫婦の守操義務違反をさす言葉です。
婚姻関係にある夫婦はたがいに婚約者以外の人間と性的関係を持ってはならないと定められています。
もしも、婚姻関係にある男女のうち一方が、もしくは双方が別の異性 と好意にもとづく性行為を行った場合、不貞行為として認められ、不貞行為をされた側が慰謝料請求や離婚請求を行う権利を得るのです。
浮気が法律違反になるポイント(2) 性行為の有無(不貞行為)
不貞行為にあてはまる行為は「同一異性と継続した性行為」があることが条件となっています。
過去の判例から導かれた定義であり、場合によっては一回の性行為であっても不貞行為と認められる場合もあります。
ですが、1度きりの性行為は過ちとして処理され、婚姻関係破綻の原因にはならないため、不貞行為と認められない場合のほうが多いのが現状です。
浮気が法律違反にならないケース
浮気が法律違反、つまり「不貞行為」に該当しないケースはとてもたくさんあります。
そもそも性行為がなければ該当しませんし、一度きりの性行為でも認められない場合があります。酔った勢いで異性と寝てしまった場合や、一度は性行為をしたものの、それで関係が終った場合などが不貞行為に該当しない可能性があるのです。
そもそも性行為がなければ該当しませんし、一度きりの性行為でも認められない場合があります。酔った勢いで異性と寝てしまった場合や、一度は性行為をしたものの、それで関係が終った場合などが不貞行為に該当しない可能性があるのです。
また、相手が既婚者だと知らなかった場合や、夫婦関係が破綻していた場合、性行為に自由意志がない場合(強制された場合)などは浮気の責任がないとされます。
【例外】性行為がなくても浮気が法律違反になる場合
不貞行為は性行為がなくても成立する違法行為です。
例えば、性行為そのものは立証できなくても、オーラルセックスがあった場合にも不貞行為として認められます。
オーラルセックスは性行為ではありませんが、性行為に近く、なおかつ性行為があったことも推測できる行為であるため、不貞行為として認められるケースがあるのです。
未婚のカップルの浮気は法律違反になるのか?

結婚している男女の一方が成功位を伴う浮気をしたなら、民法上の不貞行為に該当します。
ですが、もしも未婚のカップルなら不貞行為に該当するのでしょうか?
基本的にならない〜夫婦の義務がない〜
婚姻関係、つまり結婚していない男女の間に守操義務はありません。
刑法にも民法にも、恋愛期間中のカップルに関する法律は存在しません。
婚姻前の男女の関係は、いわば自由恋愛期間中であり、交際しているといっても、常に相手を探している状態にあります。
もし付き合っている彼氏が別の彼女と浮気をしていても、それは法的には違法性もなく、慰謝料請求等も基本的にできないのです。
婚約していたり内縁の夫婦の場合は慰謝料請求が可能
婚姻関係にないカップルは不貞行為に該当しません。ですが、内縁関係や婚約関係にある男女は別です。
婚姻関係にある男女の場合、別の異性との性的関係は婚約破棄の正当事由にあたり、精神的苦痛を受けたとして慰謝料請求が可能です。
また、内縁関係にある夫婦でも慰謝料請求が可能です。
しかし、そのためには内縁関係を証明する必要があるため、最低でも3年以上は同居し、たがいに財布を共にしていることを立証しなければなりません。
浮気が法律違反になるとどうなるの?

浮気が法律違反となるのはご理解いただけたでしょう。では、もしも法律違反となったら、浮気をされた側にはどんな権利が与えられるのでしょうか?
浮気が法律違反になると(1) 裁判での離婚理由になる〜合意なくても離婚が可能〜
もし不貞行為が立証されれば、浮気をされた側が相手の合意なく離婚が可能になります。
民法770条には法定離婚理由が記載されており、不貞行為はその代表的なものです。
離婚理由について詳しくは離婚裁判の重要判例~どんな場合に離婚できる?有利に離婚するためには?〜を参考にしてください。
浮気が法律違反になると(2) 浮気した人に慰謝料請求ができる
不貞行為が認められたなら、浮気をされた側は慰謝料請求が可能になります。
慰謝料とは、精神的損害に対する賠償請求です。浮気をされれば、誰でも大きな傷を負ってしまうため、その埋め合わせとして金銭を請求できる仕組みです。
浮気が法律違反になるには証拠が必要

浮気をされたからといって、すぐに離婚請求や慰謝料請求ができるわけではありません。
まずは証拠を集め、不貞行為を立証しなければならないのです。
まずは証拠を集め、不貞行為を立証しなければならないのです。
証拠がないと裁判では何もできません!
民法上の浮気である「不貞行為」を立証するためにはまずは証拠を集めなければなりません。
証拠を集める一番の理由は、浮気をしたといっても、認めない人間が世の中にあまりにも多いからです。
もしも貴方が浮気をした側なら、浮気を簡単には認めたくはありませんよね?
浮気というのは、するのは良いですが、されるのは嫌なのが浮気をした人間の本音です。
罪悪感はあっても、素直に認めた場合に身に降りかかる不幸(慰謝料請求や離婚請求など)が怖くて、自己保身に走り、嘘を付き通そうとする人ばかりなのです。
そんな利己的な人間が多いからこそ、世の中には毎日のように多額の慰謝料請求が掛かった浮気裁判が行われており、浮気をしたしないの言い合いで争っているのです。
裁判は全て証拠に基づいて事実が認定され、進められますから証拠がなければ何もできないのです。
法的根拠のある証拠とは?|不貞行為を客観的に証明できるもの
浮気の証拠とは、民法上の「不貞行為」を客観的に証明するための証拠です。
不貞行為の様子を直に目撃しない限り、相手側には様々な言い訳の余地が生まれます。
LINEのやりとりでも「たがのゴッコ遊び」「好意はあったが性行為はしていない」など、様々な嘘が通用します。
また、実際に性行為があったとしても「一度の過ち」「相手に無理やりされた」といった嘘を使うような人すらいます。
誰もが素直に浮気を認めて自白すれば、不貞行為の証拠集めは苦労しません。
相手に言い逃れをさせないためにはラブホテルの出入りの写真に代表される、不貞行為を客観的に証明できる証拠が必要になります。
浮気の証拠集めは探偵事務所に相談
浮気の証拠を集めるためには、プロである探偵に依頼するのが良いでしょう。
不貞行為の証拠として、探偵が作る報告書以上に強力なアイテムはありません。
警戒心が高く、徹底的に浮気を隠そうとしていたり、こちらにはバレずに長期間交際している様子があるなら、まず探偵に相談した方が貴方にとって有利にことが運ぶでしょう。
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浮気が法律違反になるのはどこから?ポイントは性行為の有無です!のまとめ

性行為の有無によって浮気は不法行為になります。
もし不貞行為であると証明できれば、慰謝料請求や離婚請求などが行えます。
浮気をされれば、誰も心がズタズタに引き裂かれるような思いをします。それだけの思いをして、なお自分の自由が許されないのは、あまりにも不条理すぎますよね?浮気をされて、なにも自分が我慢を通すことはありません。
そのためにはまず、誰が見てもわかるような、不貞行為を証明できる証拠を集めてから次の手を考えましょう。
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