離婚がよぎったらまず読んでほしい解決ハンドブック
離婚は大なり小なり人生の中で節目となる出来事です。
離婚をするにしても、しないにしても、せっかくならより良い未来に繋がる決断にしたいものです。
離婚になんとなく興味がある方、今まさに迷っている方、既に離婚を決意した方、そんな方に向けてこのハンドブックでは、
- 離婚を考えた人が何に迷い、どう決断したのか
- 離婚のメリットデメリット
- 実際に離婚をする際の方法と流れ
- 離婚して人生幸せ!になった人の意見を聞いてみる
これらについてご紹介します。
【離婚を考えた人が何に迷い、どう決断したのか】
離婚する背景には様々な問題があります。離婚を迷った人の中で離婚した人たちは、どのような理由で離婚を決断したのか、そして離婚をして良かったこと後悔したことはどんなことなのでしょうか。ここでは、離婚に迷うことを経験しながらも、離婚した人々の決断理由と離婚後の心境の詳細についてご紹介します。
①あなたは離婚を決断する際、どれくらい悩みましたか?
アンケートを実施した結果、少しでも悩んだ方は全体の96%を占めており、みなさん少なからず悩んでいることがわかります。
②あなたが離婚を迷った理由は?
また、離婚するか悩んだ理由を伺った結果、子供ことを考えて離婚を迷うケースがやはり多いようです。
では、次に迷った末にそれでも離婚を決断した理由は何なのかを見ていきましょう。
②あなたが離婚を決断した理由は?
アンケートにて最も多かった回答は、夫婦としての将来が見えないために離婚を決断したというものでした。
離婚に至る経緯は人それぞれですが、そこには何らかの理由があるものです。中には「こんな理由で離婚して良いのだろうか?」と悩まれる方もいらっしゃるでしょう。
実は下の通り、離婚調停を申し立てた理由ランキングでは、男女とも性格の不一致が1位にあがっています。
価値観の違いや喧嘩が絶えないなど、理由は様々ですが、「もうこれ以上一緒に過ごせない」「このまま一生添い遂げるのは難しい」と感じたときに離婚を決断する方がかなり多いようです。
③離婚してどのようなことで後悔しまいたか?
多くの人が悩んで決断する離婚ですが、その後離婚を後悔する方もいらっしゃるようです。
夫婦間に子どもがいる方では、離婚したことで子どもに寂しい思いをさせてしまったと感じたときに、離婚を後悔してしまうようです。
夫婦仲が悪くても、子どもにとってはどちらも大切な親です。最終的に離婚することになってしまったとしても、親権のない親にも定期的に面会交流を設定するなど、子どものためにできるだけのことはしてあげたいですね。
【離婚のメリットデメリット】
離婚してよかった、離婚して後悔した。せっかくなら前に進める離婚をしたいものです。
前もって離婚のメリットデメリットをしっかりと考え、なるべく後悔のない決断をしたいですね。
◆離婚してよかったこと6選
- 離婚するか悩む必要がなくなった
- 嫌いな配偶者と過ごすストレスがなくなった
- 自由に時間とお金を使うことができる
- 自由に恋愛ができるようになった
- 義両親との付き合いから解放された
- 多くの財産分与や慰謝料がもらえた
◆離婚して後悔していること5選
- 子供と暮らせない、子供に会えない
- 養育費や財産分与・慰謝料で損をしてしまった
- 生活水準が下がった
- 配偶者のいない生活に辛さと寂しさを感じる
- 離婚前後の手続きが大変
離婚のいい部分、悪い部分を吟味したうえで、離婚を決断したら次に気になるのはその方法と流れです。
次の章で解説していきます。
【実際に離婚をする際の方法と流れ】
離婚は、お互いの合意によって離婚届を提出すれば成立します。しかし、実際には離婚にあたって様々な取り決めが必要になることや、話し合いがまとまらず調停や裁判が必要になることもあり得ます。
こちらでは離婚の流れに沿って「協議離婚」「調停離婚」「審判離婚」「裁判離婚」をそれぞれ解説します。なお、審判離婚は、調停に代わる審判が行われた場合のみ論点となります。
◆協議離婚
協議離婚の場合は、お互いの合意がある場合に離婚が可能です。
離婚することの他に、養育費や財産分与、面会交流や住居についてなどを取り決めします。この際、離婚協議書に内容を残していなかったり協議内容に不備があったりすると離婚後のトラブルにつながりかねません。
◆調停離婚
夫婦の話し合いでは解決ができない場合は、離婚調停を申し立てます。相手が話し合いを拒否する場合にも調停が必要となります。
調停は調停委員に互いの意見を主張し調停員と話し合いながら紛争解決へ向かいます。離婚を始め家事事件について争う場合は裁判の前に調停を申し立てなければいけません。これを調停前置主義といいます。
◆審判離婚
調停は不成立となったが争いの範囲が小さく、裁判に進むことが大きなコストである場合に裁判所が調停に代わる審判をする場合があります。この審判によって離婚することを審判離婚と言いますが、例外的な手続きで実務上利用されるケースは少ないです。
◆裁判離婚
調停が不成立であった場合、または審判に対して異議申し立てが行われた場合は、裁判(訴訟)を申立てることができます。裁判では協議や調停以上に事実や証拠が問われます。
裁判では離婚の是非や内容が出された判決によって決まりますが、裁判が長引く場合や判決が出る前に妥協点が見つかった場合は和解によって裁判が終了します。
裁判離婚の場合は、法定離婚事由が認められれば双方の同意がなくても離婚が成立します。
《離婚の際に弁護士に相談・依頼するメリット》
◆あなたの場合、離婚することでどんなメリット/デメリットがありそうなのかアドバイスをくれる
◆あなたに代わって配偶者に離婚をしたい理由等を説明し、できるだけあなたに有利になる条件で、離婚に向けて交渉してくれる。
◆具体的には、財産分与や慰謝料、養育費、親権等の条件があなたにとって有利になるよう、相手と交渉してくれる。
◆離婚を説得させる材料が足りない場合は、さらなる証拠集め、証拠作りのサポートをしてくれる。
◆離婚後の生活設計をどうすべきかまで含めて、アドバイスしてくれる。
【離婚して人生幸せ!になった人の意見を聞いてみる】
最後に、実際に離婚をして幸せになって人の意見を聞いてみましょう。離婚への第一歩が踏み出せるかもしれません。
離婚して幸せになった人の意見(1):再婚相手が見つかり、円満に暮らしている
厚生労働省の平成 28 年度 人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」によると、離婚後5年以内に再婚する人は、30〜34歳の男性で36.3%、女性で29.2%もいます。
離婚した後に再婚相手が見つかった人は、幸せに暮らしていることが多いです。
離婚するまでは辛い思いをしていても、新しい再婚相手が見つかれば、円満に暮らせますよね。
一度前の夫で失敗しているからこそ、再婚相手とうまくいったことによって幸せを感じている人が多いようです。
離婚して幸せになった人の意見(2):独身でも子供と仲良く過ごしている
離婚をしても、子供と一緒に仲良く過ごしている人は幸せだといいます。
離婚するか悩むほど夫婦仲が悪い場合、家庭内の空気が悪く、親子関係もあまり良好ではないケースが多いのではないでしょうか。
離婚をすることで夫婦仲の悪さが消え、家庭内の空気が良くなることで、親子関係も良好になっていき、今までにはなかった幸せを感じることができるはずです。
離婚して幸せになった人の意見(3):趣味や好きなことが思いっきりできるようになった
離婚した後、趣味や好きなことを思いっきりやれるようになると、充実感を感じ、その生活に幸せを感じます。
離婚するまではできなかった趣味などにも挑戦できますし、人生をやり直すことができ、自分の人生をさらに楽しむことができるようになります。
【まとめ】
最後にご紹介したのは、離婚で幸せな人生を手にした方の意見ですが、必ずしも後悔しないわけではないことも覚えておいてください。
離婚に迷う時は、きっと離婚を迷うだけの理由があるでしょう。配偶者への不満、環境への不満、義実家への不満…。離婚に迷うということは、そのような不満もあるけれど、思いとどまる理由もあるということです。
あなたが離婚に迷う時、離婚したい理由と、離婚を思いとどまる理由を整理してみましょう。
そして、後悔のない離婚をするためには、自分だけで迷うのではなく、時には友人や親、弁護士など第三者に相談するという手もあることを忘れないでください。
離婚を決めたら、よりご自身が納得のいく条件で離婚が成立するよう準備を進めましょう。
あなたにも自分の人生をさらに楽しむ未来が待っているかもしれません。