離婚する夫婦の前兆とは?離婚危機に陥りやすい夫婦の特徴を弁護士が解説
離婚する夫婦の前兆を知っていますか?本記事では離婚危機に陥りやすい夫婦の特徴と離婚を回避する方法をご紹介します。「今離婚の危機にある」「離婚しようか悩んでいる」という方は参考にしてみてください。

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一番多い離婚理由とは?
そもそも夫婦の離婚理由として多いのは、どのような事柄なのでしょうか?
下記の記事では、家庭裁判所における、離婚の申し立て原因ランキングをもとに、どのような離婚理由が多いのかを解説しています。
ぜひご一読ください。
離婚する夫婦の前兆 12選
離婚する理由は夫婦によって様々ですが、誰しも突然に「離婚しよう!」と決断するわけではありません。離婚の前には、何かしらの予兆やサインがあるのです。
あなたがもし「離婚の危機を迎えたくない!」「うちは大丈夫かな…?」と思っているなら、離婚する夫婦の前兆について学ぶことで、離婚しないための対策も取れるはずです。
本記事ではまず、夫婦が離婚する前兆としてみられる特徴を解説していきます。
離婚する夫婦の前兆(1) すべて事後報告になっている
離婚の前兆1つ目は、相手に報告しなければならないことをすべて事後報告にしてしまっているというものです。
家族は小さな社会とも言われます。社会に必要な「ほう(報告)れん(連絡)そう(相談)」は、家庭においても忘れてはいけないのです。
行動が全て事後報告、または事実がバレて問い詰められるまで言わないというのは、相手に対して不信感を抱かせてしまう原因となります。相手から信用されなくなったら、離婚も近いと思った方が良いでしょう。
離婚する夫婦の前兆(2) 悪い事はすべて相手のせいにする
離婚の前兆2つ目は、悪い事はすべて相手のせいにして、自分からは謝らないことです。
もちろん一緒に過ごす中で本当に相手が悪かったということもあるでしょう。しかし、いつも自分の非を認めず、相手にばかり謝らせるようなことが続けば、不満が溜まり、どこかで愛想を尽かしてしまうこともあるでしょう。
離婚する夫婦の前兆(3) モラルハラスメントやDVがある
離婚の前兆3つ目は、モラルハラスメントやDVがあることです。DVとは身体的暴力、モラルハラスメントは精神的暴力のことです(正確に言うと、DVには身体的暴力、精神的虐待、経済的虐待などが含まれ、モラルハラスメントはDVの一形態と言うことができます)。
中でもモラルハラスメントは、身体的な暴力ではないだけに、初期は相手からの攻撃を暴力として認識していない場合が多いそうです。受けた人は精神的にどんどん弱くなってしまって、ハラスメントをする側は更に増長するという悪循環です。気づいたときにはもうどうにもならず、離婚に至ってしまうパターンが考えられます。
DVやモラルハラスメントは、状況によっては精神的に追い込まれてしまったり、命に関わるようなこともあり得ます。少しでもお悩みの方は、これ以上身の危険が及ばないよう、お早めに第三者にご相談ください。
離婚する夫婦の前兆(4) 相手の話を聞こうとしない
離婚の前兆4つ目は、相手の話を聞こうとしないというものです。
他人の話を聞かずに自分の話ばかりをする、言いたい事も全部言わせてもらえない、そんな相手とは上手にコミュニケーションを取れるはずもありませんね。
離婚の話し合いも苦戦しそうですので、もし離婚を検討する段階になったら、弁護士をたてて相手と話をしてもらった方が良いかもしれません。
離婚する夫婦の前兆(5) 助け合う気がない
離婚の前兆5つ目は、お互いに助け合う気がないというものです。
親兄弟、仲の良い友達、そんな人たちが困っていたら、できるだけ助けてあげたいと思い、手を差し伸べるでしょう。しかし、夫婦間でそれが出来ない人たちもいます。
困っていると相談しても「そっちの話なんだから自分で何とかしろ」などと冷たくあしらわれてしまったら「なんで一緒にいるんだろう?夫婦なのに…」と寂しくなってしまいます。
大人なのだから自分の事は自分でするのは基本ですが、助け合わなければ出来ない事もあるのです。
離婚する夫婦の前兆(6) 口を開けばケンカになる
離婚の前兆6つ目は、すぐにケンカになってしまうというものです。
毎日顔を合わせていれば、多少の不満が出て口げんかになってしまうのは仕方ないことです。日頃の不平不満をすべて我慢してしまっては、それこそいつか限界がきてしまうでしょう。
しかし、口を開けばケンカするようになってしまっているという状況の場合は、夫婦仲が危ないかもしれません。
夫婦は相手を思いやる気持ちや遠慮などが不可欠です。毎日のようにケンカしてしまう状態というのは、そういった相手への配慮が薄れてしまい、お互いに自分の主張を譲らない状態になってしまっているのです。
離婚する夫婦の前兆(7) 浮気グセがひどい
離婚危機に陥る夫婦の特徴7つ目は、浮気グセがひどいというものです。
自分の旦那さんや奥さんに不倫されて平気だという人はいないでしょう。逆に不倫をされて平気な夫婦は、すでに結婚生活が破綻しているとも言えるかもしれません。
一般的な考えでも、法律的な観点でも、配偶者以外の性的交渉は離婚の原因となる重大な問題です。相手に不倫をされた時の精神的ショックは大きく、慰謝料請求を出来るほどの過失を犯していると判断されるのです。
離婚する夫婦の前兆(8) 家にお金を入れてくれない
離婚の前兆8つ目は、家にお金を入れてくれないというものです。
夫婦の財産は共有される物という考えをご存知でしょうか。いくら自分が稼いだお金であっても、それは夫婦の財産ということになり、勝手には使えないという考え方です。
多くのご夫婦は、二人で話し合って収入の差に見合った額ずつ出し合うなどでやりくりしています。
逆に言えば、自分の勝手でお金を家に入れなかったり、相手のお金ばかり使って自分では働こうとしない配偶者に対しては、離婚を請求する事も出来るのです。
離婚する夫婦の前兆(9) 必要以上に実家と仲が良い
離婚の前兆9つ目は、必要以上に実家の親と仲が良いというものです。
親と仲が良いのは悪い事ではありません。しかし中には、夫婦2人の生活に関するような基本的なことを、自分の配偶者とではなく親と相談して決めてしまうというケースもあるようです。そんな事をされたら、自分の存在意義や価値がわからなくなり、離婚するしか無いと考えてしまいます。
実の親とばかり仲良くするあまり、自身の奥さんまたは旦那さんをないがしろにするような行為は、正常な結婚生活を送れなくする原因にもなってしまう可能性があるでしょう。
離婚する夫婦の前兆(10) 浪費癖がある
離婚の前兆10個目は、浪費癖があるというものです。
夫婦とはいえ、自分の趣味や嗜好にお金を使いたい事もあるでしょう。収入に見合った支出なら良いですが、ギャンブルなどにはまって借金をしてしまうような場合は、健康な結婚生活を築く義務を放棄したとして、離婚の請求をすることが出来ます。
離婚する夫婦の前兆(11) 異常性格
離婚の前兆11個目は、性格や精神に問題があり、周りの人に対して異常な行動を取ってしまうケースです。
医者に診断を受けていれば「精神疾患」と言う事になり、本人が医者に行く事を拒否すれば「異常性格」と言う判断で離婚の理由となります。
離婚する夫婦の前兆(12) 家に帰って来ない
離婚の前兆12個目は、家に帰って来ないというものです。
夫婦仲が悪化し、2で話し合った結果別居をするケースもありますが、中にはある日突然帰って来なくなる人もいるようです。
どちらにせよ、配偶者が長い期間家に帰って来なくなる事は、それだけでも離婚の理由になります。帰って来なくなった人が「離婚したくない」と主張しても、数年を経過すると、結婚生活を送る意志がないと見なされて離婚が成立する場合もあるのです。
離婚する夫婦の前兆に心当たりがあったら
ここまで読んでみて、もし離婚する夫婦の前兆に心当たりがある場合は、離婚を避けるための対策を講じましょう。やり方次第ではもう一度円満な夫婦に戻れる可能性も十分あります。
程よいコミュニケーションを取るようにする
まずは夫婦のコミュニケーションについて見直してみましょう。どちらかが意識して積極的にコミュニケーションを取ることで、意外と問題が解決に向かうこともあります。
最初は多少ぎこちなくても構いませんから、日頃忘れていたなんてことない挨拶、食事中の会話などをするように意識してみてください。最初の方にも書きましたが、話しているつもりなのは自分だけで相手は全然話を聞いていなかった、なんてことにならないように。
しかし、しばらくそっけない会話しかしていなかった夫婦がいきなりコミュニケーションを取り合うのは、ハードルが高いように感じる方も少なくはないと思います。そのような場合は、とにかく相手のことに興味を持つようにしましょう。
例えば、相手の髪型や服装の些細な変化について話したり、熱中している趣味があるのであれば「自分もやってみようかな」と同じ趣味を共有したりするのです。相手も自分のことに興味がある、ということは嬉しいものですし、それがきっかけで新たな一面を知ることができるでしょう。
また、程よい距離感を大切にするということも重要です。付き合いたてのカップルや新婚さんは距離感が近くあるべきかもしれませんが、ある程度の時間を共に過ごした夫婦にとっては程よい関係がちょうどよく、疲れないで済むからです。
必要な距離感はそれぞれに夫婦によって十人十色ですので、コミュニケーションを取りながらお互いのことを改めて理解し、自分たちにとってちょうど良い距離感を見つけましょう。
束縛しすぎないようにする
夫婦仲を円満にするためには、束縛しすぎないようにすることも大切です。
配偶者の浮気は許せませんよね。それは当然のことです。しかし、不安のあまりに疑いすぎてはいませんか?
夫婦はお互いの信頼関係で成り立っていると言っても過言ではないでしょう。ですからまずはパートナーを信頼してあげてください。そして、お互いに自由な意思と時間を持ちましょう。程よい距離感にも通じますが、お互いの時間を大切にすることができれば、良い夫婦に戻れる可能性も高まります。
「どうしても浮気が怪しい」「浮気しているかどうか気になってしまう」という方は、一度きちんと調査を行ってシロクロはっきりさせることをおすすめします。もし何もなかった場合には相手の信頼度も上がりますし、本当に浮気をしていた場合は、その後の対応に踏み切るきっかけになります。
自分で調査を行うと、高確率で相手に浮気を疑っていることがバレてしまい、相手との関係性がさらに悪化する可能性や、相手に警戒心が生まれ、その後の調査が困難になってしまう可能性があります。また、調査を行う名目で盗聴などを行えば、場合によってはそれが違法にあたる可能性があります。
その後の夫婦関係について真剣に考えたい方や、正当な方法で法に触れず浮気調査したい方は、探偵事務所に調査を依頼しましょう。探偵事務所は浮気調査のプロですので安心して任せることができます。もしシロだった場合でも、調査前と変わらない夫婦生活が続けられます。
少しでも思い当たる節があるようなら、お気軽にお悩み相談してみてくださいね。
感謝の気持ちを持つようにする
日頃一緒に過ごしていると、ついつい薄れてしまうのが相手への感謝の気持ちです。
奥さんや旦那さんに対して普段から感謝の気持ちをもち、ちょっとしたことでも感謝の気持ちを相手に伝えることで、夫婦で共に過ごす時間が居心地のいいものに変化していくはずです。
第三者へ相談する
離婚問題はどうしても感情的になりやすく、ストレスも大きいため、正常な判断ができなくなる可能性があります。一時の感情で離婚を決断してしまうと、のちのち大きな後悔に繋がりかねません。
そうなってしまう前に第三者へ相談しましょう。
まずは親や共通の友人等、二人の関係性をよく知る人物に相談してみましょう。必ずあなたの力になろうと動いてくれるはずです。
もしすでに関係性のある人へ相談するのが憚られる場合は、夫婦カウンセリングを利用するのも良いでしょう。
夫婦カウンセリングを受けるメリットについては、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
弁護士へ相談する
親や友人だけでなく、弁護士へ相談するのもひとつの方法です。近い人だからこそ相談しづらいこともあるかと思います。そんな時は男女問題に強い弁護士に相談してみましょう。
弁護士に相談するというと、ハードルが高いように感じる方ももしかしたら多いかもしれません。そんな方は、弁護士への相談というのは離婚が決定した後に、慰謝料や養育費などのお金に関する問題で相談するというような印象を持っていませんか?
もちろんそれも重要な仕事の一つですが、弁護士のもう一つの役割として、客観的な立場で離婚が最適かどうかについて、仲介人としてアドバイスを行うというものがあります。ですから2人での話し合いが難しい場合は、一度弁護士を利用してみるというのもいい手かもしれません。相談が早いほどその後の選択肢も多くなります。
離婚後に後悔をしないように、慎重に決断するため、離婚を考えたタイミングでひとまず弁護士へ相談してみましょう。
離婚することを決めたら何から始める?
それでは、もし離婚することを決意した場合は、どのような準備をしておくと良いのでしょうか?
そもそも離婚できるのかを確認する
離婚する場合、相手の同意か、裁判所から下される「離婚」の判決が必要になります。
離婚の話し合いは、まず夫婦間の協議から始まり、協議で結論が出なければ、家庭裁判所の調停員を交えて話し合う「調停」へ移行し、それでも決着が着かなければ裁判になります。
協議の場合は、相手の同意を得られればどのような離婚理由でも離婚することができますが、裁判まで移行してしまうと、裁判上で認められる離婚理由「法定離婚事由」に当てはまる離婚理由がないと、離婚することができません。
法定離婚事由とは、下記の民770条に定められている事柄です。肉体関係のある不倫(不貞行為)があった場合や、DVやモラハラがあった場合、数年にわたる別居状態があり、連絡も一切取っておらず、夫婦関係が破綻していると判断される場合等が該当します。
民法770条
①夫婦の一方は、以下の場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 、配偶者に不貞な行為があったとき。
二 、配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 、配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
四 、配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 、その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。②裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
この法定離婚事由に当てはまる離婚理由がなく、相手が離婚を拒否している場合は、できるだけ協議の段階で相手を説得する必要があります。
その際に弁護士に代理交渉の依頼をすれば、あなたに代わって、法的な観点から的確に相手を説得してくれますので、お悩みの場合は一度弁護士に相談してみることをおすすめします。
カケコムなら、初回相談を無料で受け付けている弁護士も登録していますので、お気軽にお問い合わせください。
離婚後の生活に必要なお金や離婚準備について知っておく
もし離婚することを決めたら、離婚後の生活費を計算して予め貯めておいたり、仕事を探したり、離婚に伴う各種手続きを行ったりする必要があります。
どのような準備が必要なのかについては、下記の2記事で解説していますので、離婚に踏み切る前に一度確認しておきましょう。
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まとめ
離婚する夫婦の前兆12選、いかがでしたか?ご自身に当てはまる項目はありませんでしたか?
やはり夫婦と言えども二人の人間ですから、いくら対策を講じてもどうしても冷めてしまった気持ちは戻らないと言う事もあるでしょう。
そんなときは男女問題に強い弁護士に相談し、第三者を立てて話をすれば、離婚という危機を回避できる事もあります。
例えもし離婚という事になってしまったとしても、お互い恨みあったままで終わるという最悪な状況ではなく、親権や慰謝料・養育費や財産分与といったやるべき取り決めをしっかり行ってから離婚することで、心もスッキリしますし、何より離婚後のトラブルを防ぐことができます。
大切なことだからこそ慎重に、そして正しい判断を行いましょう。