不倫による離婚率はどれくらい?不倫問題の解決方法についても解説
不倫による離婚率がどれくらいか、ご存じですか?不倫が原因で離婚を考えたことがある方は、特に気になるところかもしれません。本記事では、日本の離婚率や、浮気や不倫による離婚の割合、さらには不倫問題への対処法を徹底解説いたします。不倫問題や離婚問題に興味がある方、お悩みの方は、ぜひご覧ください。
日本の離婚率の現状
不倫による離婚率を読み解く前に、現在日本の離婚率が統計ではどうなっているのかを見ていきましょう。
日本では3組に1組の夫婦が離婚している?
「今や3組に1組の夫婦が離婚」という声は非常に多く、こうしたフレーズは、テレビや雑誌といったところでも頻繁に使われています。そのため、現在日本は離婚大国となっていて、結婚した人の3割はすぐに離婚をしてしまうと思っている方も多いでしょう。
実はこれ、ただ単に数字のマジックを利用しているだけで、正しい数字ではありません。
この数字がどこからきているのかというと、単に婚姻件数から離婚件数を割っているだけなのです。つまり、年に大体60万件の婚姻があって、20万件離婚している夫婦がいたら、「3組に1組は離婚」という状況になり、離婚率も高まっているように見えてきます。
日本の正確な離婚率は
本気で離婚率を調べたいのなら、○○年に結婚をしたすべての人がその後何年以内に何人離婚したのかを調べる必要があるでしょう。その年にあった婚姻と離婚の数だけでは、婚姻数の増減に影響され、正確な離婚率は測れないためです。
現状、この正確な離婚率を把握することは困難です。
そのため、通常、離婚率というと厚生労働省が毎年統計データを出している離婚率(1000人あたりの離婚数)を見ることになります。
このデータによると、日本の離婚率は令和3年時点で1.5であり、日本人1000人あたりの離婚件数は2件にも満たないことがわかります(令和3年(2021)人口動態統計(確定数)の概況|厚生労働省)。
ただ、この数字は、その年の離婚届け出件数/人口の割合なので、年齢も関係なく、結婚していない人口も含めた統計なので、結婚している夫婦が離婚した割合を意味するものではありませんし、生涯の間に離婚する割合を意味するものではありません。
仮に、この統計に結婚していない人が40%含まれているとすると、600人(300組の夫婦)あたりの1年間の離婚件数が1.5件といった計算になるでしょうか。
この数字をどう見るのかは人それぞれでしょうが、3組に1組が離婚していると言われる感覚よりは、少ない印象ではないでしょうか。
ただ、これは1年間で離婚する割合を大雑把に把握したに過ぎないので、生涯にわたって結婚した夫婦が離婚する割合ではありません。結婚して亡くなるまでの期間を40年間と仮定し、単純に1.5件を40倍すると、600人(300組の夫婦)あたりの離婚件数は60件となり、3組に1組程ではありませんが、少し多くなる印象もあります。
いずれにせよ、結婚して離婚する割合を正確に算出することは、上記統計データからはできません。
不倫が原因で離婚する割合は
それでは次に、不倫や浮気を理由に離婚している人はどれだけいるのか見ていきましょう。
令和3年度の司法統計年報によると、離婚調停などの婚姻関係事件の申立て動機別件数は下記の通りになっています(裁判所|令和3年度 第19表 婚姻関係事件数ー申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所 参照)。
夫婦の申立て動機別件数の合計を見ると、異性関係は5番目に多い結果となりました。割合にすると、夫側は全体の約12%、妻側は約13%が異性関係を理由に離婚を申し立てていることになります。
離婚調停などの婚姻関係事件の申立てをした人の13%程度が、異性関係、すなわち不倫や浮気を理由に離婚を望んでいたとして、裁判所が関与しない協議離婚にもこの割合が当てはまるとするとします。そして、この13%という割合を先ほどの、600人(300組の夫婦)あたりの1年間の離婚件数1.5件にかけると、600人(300組の夫婦)あたり0.195件という数字になります。
すなわち、1年間で、600人(300組の夫婦)あたり0.195件の割合で、不倫や浮気を理由に離婚している計算になります。
先ほど同様、単純に40年間で40倍となるとすると、600人(300組の夫婦)あたり7.8件が不倫や浮気を理由に離婚する計算になります。
不倫を解消するためには
どれくらいの人が浮気や不倫を理由に離婚しているのかはおおよそわかりましたね。では次に、不倫を解消するために、具体的に何をしたらいいのか考えていきましょう。
きちんと話し合う
先にも述べたように、不倫も離婚率を上げる要因にはなっていますが、離婚率を上げる最大の要因は性格の不一致や価値観の違いです。そして不倫も同様に、性格や価値観の不一致が原因で一緒にいることが苦痛となり、不倫関係に走ってしまうことも少なくないのです。
不倫した夫・妻を全く生理的に受け付けないという人もいるので、その場合には難しいと思いますが、もし理由によっては修復の余地があるのであれば、夫婦間で不倫の事実が発覚した際には、なぜ不倫をするようになったのかお互い本音で話すよう試みてください。
ただ、発覚してからすぐの時期は感情的になりやすく、無理に話し合おうとすると結果的に修復不可能な対立を生んでしまう可能性も高いので、少し冷静になる時間を取ってからの方が良いでしょう。
また、1度の話合いで十分に話が進むとは限らないので、もし気持ち的に修復の余地があるのであれば、1度の話合いで結論を出す必要はなく、何度も話し合っても良いでしょう。
そして、もし根本の原因が改善できそうで、かつ今回は許せるということなら、夫婦関係の修復に向けて動いていきましょう。これもすぐに元に戻るものではありませんが、時間が解決してくれることも少なくありません。
離婚する
不倫は残念ながら、話し合いで解決できない場合も多くあります。そのような場合は、思い切って離婚するしかないでしょう。
上記のように、性格の不一致や価値観の違いからくる不倫の場合、全面的に不倫をした相手が悪いわけではないこともあります。しかし、人によっては特に理由もなく、「ただ単に不倫による刺激が欲しかった」ということもあるのです。また、中には不倫を一度経験してしまうと、不倫が癖になってしまう人もいます。
ただし、このようなケースでも、離婚した場合にどのような状況になるかを具体的に考えておくべきです。自分勝手に不倫をされたから離婚したいといって、仮に慰謝料が支払われたとしても、離婚後の生活が保証されるわけではありません。離婚した場合に自分が経済的に追い込まれてしまっては、こんなはずではなかったとか、不倫もされて経済的にも厳しい状況になり、人生を悲観してしまうかもしれません。
専門家に相談を
離婚問題は素人では解決できないこともあったり、話し合いの場すらうまく設定できないこともあります。
そのため、本気で不倫問題を解消したいと考えている方は、男女間トラブルや離婚問題に強い弁護士に相談して、どのようにしたらいいのかアドバイスをもらうようにしてください。
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不倫の離婚率はどれくらい?不倫問題の解決方法についても解説のまとめ
いかがでしたか?
日本の不倫による離婚率は、予想よりも多かったでしょうか?それとも少なかったですか?
もしあなたが不倫問題に悩んだり、離婚を考えているのなら、離婚問題に強い弁護士に相談して自分がどうしたらいいのか、道筋を立ててもらいましょう。