不倫が原因で離婚を考えており、まだ決意していない方によくある悩み6選【前編】
不倫が原因で「離婚」という2文字が頭に浮かんだものの、実際に「よし、離婚しよう」と決意するまでには、様々な葛藤を抱える人も少なくありません。
不倫が原因で離婚するかどうか考え中の方が抱えるお悩みをご紹介し、それぞれのお悩みについてカケコムなりに解説していきます。
お悩み① どこからが不倫か、不倫の定義がわからない
法律で定められた不倫の境界線としては不貞行為(=性交渉・性交類似行為)があったかどうかが焦点になります。
不貞行為とはどのようなことをいうのかというと、セックスだけではありません。
不貞行為には性交類似行為も含まれています。
法的な不倫の境界線は、性交渉に近い関係があるかどうかといえるでしょう。
法的に裁かれる場合、「不倫の境界線を越える疑いの強い場所」というものが存在します。
浮気の事実のあるなしに関わらず異性と出入りしただけで浮気の境界線を越えたと判断される恐れがあります。
不倫の境界線を超える(1):性交渉等のある風俗店にいく
風俗店にいく目的は、性交渉や性交類似行為目的以外には考えにくいでしょう。
そんな場所に出入りするだけで、不倫の境界線を越えていると見られます。
その風俗店の中でもソープランドなどは確実に不貞行為になる場所と見られます。
ヘルス・ピンクサロンなどは性交類似行為に当たると判断される場合が多いようです。
逆にキャバクラやガールズバーなど性交類似行為のない風俗店だと不倫と判断されづらいです。
風俗店に行っていたから必ず不倫と断定できるわけではありませんが、お店や頻度などで不倫の境界線をこえることもあるでしょう。
不倫の境界線を超える(2):ラブホテルに入る
ラブホテルに入るだけでは不貞行為ではないとされるのが一般的な見解です。
ただ、浮気調査などでラブホテルに男女で入っている写真などは不貞行為の有力な証拠となり得ます。
それが何度も繰り返されるほど不倫の境界線を越えて不倫の確信へとつながっていきます。
不倫の境界線を超える(3):異性の家に宿泊した
不倫の境界線ということで考えた場合、異性の家に泊まったというのはラブホテルよりも「何か理由があったのかも」と考える余地が出てきます。
不貞行為に対する証拠という面でも、異性の家に泊まった写真などはラブホテルの場合より証拠力が弱く扱われることが多いようです。
不倫の境界線を越えるか越えないか判断が難しい場所ですが、自身が不倫の境界線を越えたと見られたくない場合は不用意に近づくのは避けたい場所ではあります。
お悩み② 本当に不倫があったか確信・確定したい
不倫を疑っているものの、不貞行為が本当にあったのかまだ自分自身でも判断が着かない場合や、絶対に不倫していると思っていても何の証拠もない場合もあります。
不貞行為を確信する為、また不貞行為を理由に慰謝料請求や離婚をする為には、まず証拠集めから始めましょう。一体どんなものが証拠になるのでしょうか?
不倫で離婚するための証拠(1):不倫相手とホテルに出入りする写真、映像
離婚の際、不貞行為の証拠になるのは、不倫相手とホテルに出入りする写真や映像です。
揺るがない証拠となり、不貞行為の有無を決定付けることができるでしょう。
日付や時刻、場所も鮮明に分かるようなものであれば、一層証拠として有効です。
画質はきれいな方が良いですが、人物像が確認できれば証拠として使えます。
不倫で離婚するための証拠(2):不貞の事実を認めた会話の録音
不貞行為の証拠として離婚に役立てるのなら、不貞の事実を認めた会話の録音も有効です。
本人が不貞行為を認める発言や、不貞行為が確認できる会話であれば証拠になります。
ただし、盗聴は同居している夫婦間であるならば犯罪にはなりませんが、プライバシーの侵害になる場合もありますので、おすすめはできません。
不倫で離婚するための証拠(3):メール、LINE
離婚するときに不貞行為の証拠になるものとして、メールやLINEも挙げられます。
不倫相手とのメールやラインでのやり取りが残っていれば、証拠として使用することは可能です。
しかし、メールやLINEだけで不貞行為を立証するのは難しいので、あくまでも補助的な証拠として役立ててください。
不倫を確信したい、不倫が原因で離婚をしたいなら、探偵事務所に相談し確実な証拠を集めることが大切
不倫を確信し、不倫を原因として離婚をするのなら、専門的な調査で確実な証拠が欲しいところです。
証拠集めは素人が行うには限界がありますので、探偵事務所に相談し、プロによる調査をしてもらうのが良いでしょう。
自分で集めた証拠よりも、探偵による証拠の方が裁判でも有効ですし、スムーズな離婚へと繋がります。
どのような証拠が必要か詳しく知りたい場合は、早い段階で一度弁護士に相談してみるのもいいでしょう。
お悩み③ 今後どんな選択肢があるのか知りたい
不倫発覚後はたしてどのような選択肢があるのか、経験者が実際に取った8つの選択をご紹介します。
配偶者の不倫発覚後の行動として、特に多かったのが「話し合いをした」というものでした。ただ、別れたくないからこそ相手に言い出さない選択をした人も。
経験者は、パートナーの不倫が発覚した後にどう行動した?
(1):話し合いをした
かなり多かった意見が、話し合いをしたというものでした。
20代女性:これからどうしていきたいのか話し合った。
30代男性:1度目だったので話し合いですませた。
20代女性:不倫現場を見てしまったので、直接、「〇〇と会ってるところを見てしまったんだけど」と話をしました。
また、これと類似していた意見で、不倫についての話を切り出したものの、相手を攻めることはせず、自分がネガティブな印象を受けていることだけを伝えたという人もいます。
もし相手の話を聞くのがまだ怖く、勇気が出ない場合は、このように自分の気持ちだけを伝えるというのも良いかもしれません。
30代女性:あえて相手を攻めずに自分がどれほど落胆しているかを伝えた。
40代女性:人間は追われると逃げたくなる生き物ですから私は一切追いません。やめてねと一言は言いますがそれ以上は敢えて言いません。どのみち、その場が収まっても一度する人間は二度三度しますから。
また、話を切り出した上で相手に今後の判断を委ねたという方もいます。
30代男性:自分と共にするのか、不倫相手と共にするのか、相手にその場で決断させます。
40代男性:今後どうしたいのか、君が考えろと突き放しました。
(2):知らないふりをした・許した
こちらは特に女性に多い意見でした。
そもそも相手と別れたくないと思っていたり、相手も不倫相手に本気ではないと思っているからこそできることなのかもしれません。
20代女性:知らないフリをしました。本気の恋では無いと分かっているし私は自分に自信があるので気づいてないフリをしました。
40代女性:問い詰めることはなく、何も言いませんでした。
30代女性:私は別れるつもりがなかったので、あえて知らん顔して過ごしました。こちらに戻ってきて欲しかったので、今までよりもっと掃除や料理を念入りにしました。家が居心地良いものになるように努めました。
60代以上男性: 遊びと割り切っているなら、金輪際しないという誓いをさせ、様子を見ました。それ以後不審なことがなくなったので、目をつぶって心に収め、許しました。
ただ、人によっては小さい子供がいる都合上、黙認せざるを得ない方もいるようです。
40代女性:話し合いをして、今後どうするか離婚も視野に考えたが、子どもが小さく生活費がかかるので、とりあえず今は離婚せず、普段通りの生活を続けています。でもみんなが独立したら離婚したいです。
(3):配偶者に適切な行動を取るよう要求した
不倫相手との関係を清算するなど、配偶者に適切な行動を取るよう要求したという方もいました。
20代女性:不倫相手を聞き出し別れるように言いました。旦那とは1か月別居しました。
30代男性:全ての経緯、内容を言わせて、連絡先を全て消去させた。
40代女性:もう会わない、連絡を取らないと約束させ、その場でメールを送信させ連絡先を消去させました。
(4):不倫相手に対してアクションを取った
意外と多かったのが、不倫相手を対象に何らかのアクションを取ったという人でした。
これはなかなか勇気のいることだと思いますが、自分が配偶者と別れないようにするには、これくらいの行動が必要になってくるのかもしれません。
20代女性:相手に直接電話をし、内容を確認しました。
40代女性:とりあえず社長に相談してその女性部下は即刻クビにしてもらいました。社長も不倫は許さないという方だったので相談してよかったです。夫とは離婚はしていません。やはり子供を大学にやりたいので経済的に離婚は不利ですから。
40代男性:相手の男性と会い、二度とコンタクトをとらないことを誓わせました。
40代男性:問い詰めた上で、不倫相手に慰謝料を請求、そして離婚。
(5):証拠を集めた
また、証拠を集めたり、証拠を集めてから配偶者と話し合ったという人も複数人いました。
有効な証拠があれば、裁判になったとしても正式な離婚理由として認められやすかったり、配偶者やその不倫相手への慰謝料を請求しやすかったりするため、そのような行動を考えている人は参考にすると良いかもしれません。
ただし、盗聴等の行為は違法であると判断される場合もあるため、あなた自身が証拠を集めるのではなく、探偵などに依頼して集めてもらうのが安心でしょう。
20代男性:ボイスレコーダーを購入し何かと証拠としてのこし、のこせるものは写真に収めていた。
40代女性:しばらくは泳がせて、証拠を集めてから話をした。
20代男性:完全に証拠が揃うまでは耐えて、証拠が集まってからはそれを突きつけて別れを申し出ました。
30代男性:携帯をこっそり見て探りをいれた。探偵を雇った。
(6):配偶者の両親へ不倫を報告した
もし配偶者のご両親と信頼関係が築けているなら、下記の方のようにまずは不倫をしている当事者である配偶者のご両親に報告し、次の手を考えるのが良いかもしれません。
30代女性:相手の親に報告し離婚の相談を持ち掛けた。
50代女性:旦那の両親に伝えて、両親から注意してもらった。
(7):相手の使えるお金を制限した
お金の変化で不倫を疑った方は、使えるお金を制限することで不倫を断ち切る方法を取っていました。
40代女性:使えるお金をお昼代だけにして、余分なお金を使わせないようにした。
(8):弁護士に頼る・無料法律相談を受ける
最後は、弁護士に頼ったり、無料法律相談を受けたりするという手段です。
30代男性:妻に問い質しました。シラを切られたので、私から「話し合う気がないなら、弁護士を間に入れて今後について話し合いたい」と言いました。そしたら妻が「ごめん。もう会わない」と言いました。その後、すぐには離婚しませんでしたが、修復はできずに弁護士を間に入れ離婚しました。
40代女性:相手は独身だったため、2度と会わない様にと旦那に念書を書かせました。
もし相手が話し合いに応じてくれない場合は、弁護士に依頼することでこちらの本気度を示すことができ、相手が話し合いに応じてくれる可能性があります。
もし離婚や慰謝料請求を考えている場合は、弁護士に依頼することで裁判でも認められる有効な離婚の証拠を集めたり、損せず、適正な金額での慰謝料請求が実現できる可能性があります。
些細なことでも相談に乗ってくれる弁護士もいますので、少しでも迷ったり、サポートしてほしい場合は、一度弁護士に相談してみましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
次回の後編で残り3つのお悩みを解説します。
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参考にしてみて下さい。