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セックスレスが原因で離婚を考えており、まだ決意していない方によくある悩み4選

セックスレスが原因で「離婚」という2文字が頭に浮かんだものの、実際に「よし、離婚しよう」と決意するまでには、様々な葛藤を抱える人も少なくありません。

セックスレスが原因で離婚するかどうか考え中の方が抱えるお悩みをご紹介し、それぞれのお悩みについてカケコムなりに解説していきます。

お悩み① 今後どんな選択肢があるのか知りたい

女性でも男性でも、愛する人とのコミュニケーションのひとつとしてセックスが挙げられますが、セックスレスになり、夫婦であり続けることに疑問を持ってしまい、離婚を考える人もいるのではないでしょうか。
そこで、セックスレスを理由に離婚を考えた時にどんな選択肢があるのか、離婚できる場合や、慰謝料を請求できる場合、慰謝料を高額にできる場合など、まとめてみました。

◆そもそもセックスレスとは

セックスレス とは、夫婦間や恋人間で一定期間セックスがない状態のことを指します。

日本性科学会では、セックスレス とは「病気などの特別な理由がないのに一ヶ月以上性交渉がないカップル」だと定義されています。

夫婦間でセックスをしないと決めていたり、しなくても良いという共通認識がる場合はセックスレスでも問題ではありませんが、どちらかがセックスをしたいけれどもう一方が拒否しているケースは、離婚原因になることも考えられます。
というのも、セックスを拒まれた方は精神的苦痛を感じるからです。

◆セックスレスが原因で離婚できるのか

セックスレスにどちらか一方が耐えられなくなった場合、離婚は出来るのでしょうか?
性格の不一致や、浮気に浪費、離婚理由は人それぞれですがセックスレスって離婚の原因になるんだろうか?
一般的には良い旦那、良い妻である人と離婚する理由として法的に認められるのか?
セックスレスで悩む方なら一度は考えたことがあると思います。

【セックスレスは法定離婚事由になることがあります】

暴力やモラハラに比べてセックスレスは深刻性が見えづらい問題と言えます。しかしセックスレスは本人にとっては重大な問題であり民法でも婚姻を継続しがたい重大な事由として認められる場合があります。

セックスレスでの離婚が法的に認められる主な条件は以下です。

  • セックスレスの期間
  • 正当な理由の有無
  • 夫婦関係の破綻の有無

【セックスレスの期間はどのくらい?】

セックスレスが法定離婚事由として認められるためには、概ね1年以上の期間が求められます。性交渉がなく、配偶者が性交渉の求めに応じない期間が短すぎれば「何か事情があった」と判断されやすく、逆に何年も続いている場合は、セックスレスが夫婦関係に支障をきたしているのか疑問視されます。

そのため、セックスレスから1年が過ぎたら速やかに弁護士へ相談されることをお勧めします。

少なくともセックスレスの問題はセックスに応じてくれないことにあり、双方が性行為を望んでいないのであれば法定離婚事由になりません。

【正当な理由とは?】

セックスレスには正当な理由があれば、法定離婚事由になりません。例えば異常な性行為を求めた、性的不能であったなどの理由があればセックスできないのもしょうがありません。

少なくとも性交渉ができない正当な理由がなければセックスレスをめぐる離婚の争いができます。

【夫婦関係の破綻】

婚姻を継続しがたい重大な事由であることが、民法で離婚が認められる条件の一つです。

インターネットで情報を調べていると、何かのトラブル=法定離婚事由と誤解されることあるようですが、そもそも夫婦関係が破綻していることが前提です。

夫婦にとって婚姻を継続しがたいかどうかの証明が求められる点にご注意ください。

◆改めて、セックスレスについて知る

避妊具メーカーのDurex社が国別の性交渉の頻度を調べたところ、日本は性交渉の頻度が少ない国であることがわかりました。(年間45回、トップのギリシャは138回)

つまり他の国からすれば日本人のセックス頻度は既に満足できないことが窺われますが、セックスレスの定義はこの2要件です。

  • 片方が望んでいるのに性交渉に応じない
  • 性交渉をしていない状態が継続している

【意外と多い、セックスレスを感じている人】

家族計画協会の調査によると2020年の調査において51.9%のカップルが1年以上、性交渉をしていない状態にあるとのことでした。

我が国においてはセックスレスは少数の問題ではないようです。

(参考:ジャパンセックスサーベイ2020

◆セックスレスを巡る離婚は証拠集めが難しい

セックスレスでの離婚をめぐる争いになった時、何より大変なのが証拠です。1年以上セックスをしていない証拠、そして性交渉に応じてもらえなかった証拠を揃えなければいけません。つまり実際に性交渉を誘うやり取りを共有する必要があります。

具体的にはボイスレコーダーでの録音やメールの記録が考えられます。

ただ、性の悩みはプライバシー性が高くそれを他人に話すことさえ苦痛に感じる方も多いと思われます。その勇気が出ないのであればまずは配偶者と話し合って協議離婚の道を探すことをお勧めします。

【協議離婚に法定離婚事由はいらない】

離婚はお互いの合意があればどんな理由でも可能です。ここまで法定離婚事由についての解説をしてきましたが、協議離婚が成立する場合は無理に証拠を持ち出す必要も調停や裁判をする必要もありません。

つまり法定離婚事由を巡った争いを余儀なくされるのは、配偶者が離婚に同意してくれなかった場合となります。

◆セックスレスで離婚したい妻・夫が調停で意識するべきポイント

離婚問題は調停をせずに訴訟することができません。協議がまとまらない時は調停での解決を試みます。

調停に臨む際は次の点を意識しましょう。

【セックスレスに至った具体的な経緯を確認】

セックスレスに至った経緯とは本来はこの状態でなかったことの説明を意味します。

例えば「結婚前はあったのに、結婚してから一度もない」「相手の浮気でセックスレスになった」「誘っているのに拒否され続けている」等、セックスレスになってしまった経緯も重要なポイントとなります。

【慰謝料を計算しておく】

セックスレスは肉体を傷つけることはなくとも精神に大きな苦痛を与えかねない悩みです。したがって、セックスレスの状況と与えた精神的苦痛に応じた慰謝料の請求が可能です。

慰謝料の基準は過去の裁判例によるので、離婚問題に詳しい弁護士の協力を得ると、1人で調停に臨むより実現性の高い慰謝料請求が期待できます。

①そもそも離婚する際の慰謝料とは

慰謝料とは精神的苦痛に対する損害賠償責任であるとされます。

損害賠償責任とは、民法709条に基づく、故意又は過失によって他人の権利または法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負うという責任で、自動車事故のとき加害者から被害者に支払われるものと性質は同じです。

離婚の際に発生する慰謝料の場合、基本的に離婚の責任のある人に対して請求が可能です。

例えば、相手の暴力や不倫、精神的な侮辱があったなど、相手の行為によって精神的苦痛を被った場合です。

それでは、セックスレス 離婚で慰謝料をもらえる場合はどんな場合でしょうか。

②セックスレス離婚で慰謝料をもらうには相手の合意か精神的苦痛の証明が必要

セックスレス での慰謝料請求は離婚請求と同様に、協議離婚と調停離婚の場合は相手の合意があれば請求でき、裁判離婚の場合は精神的苦痛があったと判断された場合に請求が可能になります。

裁判離婚に関しては、例えば正当な理由なく相手に複数回、長期間に渡ってセックスを拒否し続けられたなどの場合は、精神的苦痛があったと見なされる場合があります。

また、協議離婚や調停離婚に関しては、慰謝料が支払われることが決定した場合、夫婦で決めた離婚条件を取りまとめた「離婚協議書」を作成しておく必要があります。

というのも、協議離婚や調停離婚は裁判離婚のように第三者が離婚条件を決定しないため、書面で残しておかないとあとで「慰謝料を払うなんて言っていない」と相手から言われた時に証明することができないからです。

また、可能であれば協議離婚書を公正証書として作成しておくことをお勧めします。

協議離婚書には強制執行力がありませんが、公正証書にはあるため、例えば慰謝料が支払われなかったときに公正証書があれば相手の給料などを差し押さえることができるのです。

【セックスレス離婚の慰謝料相場はいくらか】

それでは、セックスレスが原因で慰謝料を請求する場合、いくらぐらいの金額を相手に請求することができるのでしょうか。

①セックスレス離婚の慰謝料の相場

セックスレスによる夫婦問題の慰謝料をもらう相場として、大体100万円ほどになることが多いようです。

もちろんケースバイケースで、相場より低い場合もあれば高額になることもあります。

②セックスレス離婚で慰謝料を高額にできるケース

次のような場合はより高額な慰謝料を請求できる可能性があります。

  • セックスレスとなった期間が長い場合
  • 配偶者以外の異性と不貞行為を行っていた場合
  • 相手の収入が高い場合

上記に該当しなくても慰謝料を高額にできるケースもありますので、慰謝料を確実に高額にしたい方は離婚/男女問題が得意な弁護士に相談するのがお勧めです。

③セックスレスの慰謝料の例 実際のケースでも慰謝料100万円

結婚して2年、特に理由を述べずにセックスを拒否し続けた夫に対し、妻は100万円の慰謝料を請求しました。

夫が慰謝料の協議に応じないため、調停を申し立てたがそれでも折り合いがつかず、最終的に離婚訴訟を起こすことになりました。

裁判の審理の結果、夫婦関係の破たんの原因は夫にあるとして裁判官が判断をし離婚を認め、夫は妻に対して慰謝料100万円払うべきとの命令が裁判所から下されました。

◆セックスレスが原因で離婚裁判になったら

調停の結果にお互いが合意できなければ訴訟に発展します。訴訟で判決を勝ち取れば、晴れて法的に離婚が認められますが、訴訟は手続の負担から実費や弁護士費用が大きくなります。

そのため訴訟を申し立ててでも離婚を実現したいなら次の事情があると望ましいです。

  • セックスレス以外にも精神的苦痛を与えた事情がある
  • 不貞行為などの法定離婚事由が複合している
  • 例え慰謝料ゼロでも離婚したい強固な理由がある

【もう一度法定離婚事由の確認】

セックスレスだからといって、夫婦関係が破綻していなければ離婚は認められません。

そのため離婚を認めてもらうためには、セックスレスを含めた様々な理由があって破綻状態にあることを示さなければいけないことを再確認しましょう。

◆勇気をもって弁護士に相談する

セックスレスで法定離婚事由の該当を主張するためにはセックスレスだという証拠が必要で、それを弁護士に相談するのは気がひけるかもしれません。

しかし離婚問題に経験豊富な弁護士はさまざまな夫婦の問題を見ていますから、セックスレスの問題を軽んじることなく対応してくれるでしょう。

パートナーを傷つけたくない、セックスレスで裁判なんてしたくないという要望にも可能な限り応えてくれる弁護士に相談することがお勧めです。

お悩み② セックスレスを解決し夫婦中を改善したい

セックスレスの対処法(1):カウンセラーに相談してみる

セックスレス に有効な対処法としては、カウンセラーに相談してみることがあげられます。

というのも、第三者に相談することで現状を客観的に捉えることができ、セックスレス となった原因の解明に繋がる糸口が見つかることもあるからです。

夫婦でカウンセラーに相談することが難しければ、まずは一人で相談に行ってみて、相手にどう気持ちを伝えればいいかなどのアドバイスをもらうのも良いでしょう。

セックスレスの対処法(2):自分に原因は無かったか考えてみる

最近セックスを拒まれるようになったなら、最近の自分の言動を振り返り、自分にセックスレス になる原因はなかったか考えてみるのも対処法の一つとして有効かもしれません。

例えば、何気ない一言で相手を傷つけてしまっていたり、相手の自信を失わせる発言をしていたなどです。

もし少しでも思い当たる節があるのなら、「あの時は自分が悪かった」と素直に謝ることでセックスレス を解消できるかもしれません。

セックスレスの対処法(3):パートナーの意見や考えをしっかりと聞いてみる

セックスレス の対処法として、パートナーの意見や考えをしっかり聞いてみることも有効でしょう。

というのも、セックスに対する悩みがあるものの、自分から話を切り出すことができず、それがきっかけでセックスレス になっていた可能性があるからです。

例えば、相手に「実はこういうセックスがしたかった」「セックスの最中のムードがあまり良くなかった」などの理由があったなら、誘い方を変えてみると良いかもしれません。

お悩み③離婚までの道のりや、離婚後の未来を知りたい

離婚の種類は協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚の4つがあります。
状況によって離婚の方法、とるべき手続きが変わってきますので、離婚の流れと方法についてはしっかり把握しておきましょう。

ここでは離婚をする際の大まかな流れをご紹介します。

このように離婚する際は、協議離婚から始まり、合意できなかった場合に次の方法へ進んでいきます。
※審判離婚に関しては、かなり珍しい方法ですので、今回は詳細説明を省きます。

◆協議離婚とは

裁判所を通さずに夫婦間で話し合い、お互いに合意をすれば離婚に至る手続きです。

【協議離婚の流れ】

協議離婚の流れは基本的に夫婦間の話し合い後、離婚届提出して完了となります。

場合によっては協議書、公正証書を作成します。
夫婦間の交渉代理、協議書/公正証書に関する相談・作成を弁護士に依頼することも可能です。

【協議書】

離婚するかどうかに加え、養育費や親権、面会交流頻度、財産分与の内容・割合などを定めた書類です。

当事者同士のみで作成すると書類不備や勘違いが起きたり、片方にとって不利な内容になってしまうこともあり、数年後に再び問題が表面化することもあります。決めるべき問題が語りつくされているか、専門家に相談しながら作成すると良いかもしれません。

【公正証書】

養育費もしくは慰謝料の分割払いがある場合は「公正証書の作成」をおすすめします。

これは、支払いが止まった場合のリスクに備えるためです。公正証書によって、裁判をしなくても支払いの強制執行ができるようになります。公正証書を作成していなかった場合、支払いが滞ると別途調停を裁判所に申し立てなければなりません。(*もちろん養育費の支払者が退職などで本当に払うことができない場合には強制執行しても取ることは難しいです。)

なお公正証書を作成する場合は、協議書は作らずにその内容を公正証書に盛り込むことができます。

【協議離婚にかかる費用】

協議離婚の場合、弁護士に依頼するかどうかでかかる費用は変わってきます。

<弁護士に依頼しない場合>

純粋に夫婦間の話し合いのみとなるので、費用はかかりません。

<弁護士に相談する場合>

①相談費用

相談費用の相場は、30分5000円程度です。
弁護士に当事者間で作成した協議書を見てもらうという方法もあります。

②書類作成費用

書類作成費用の相場は、5~20万円程度です。
費用は書類に盛り込む項目や財産等によって変動します。
また、公正証書の作成を弁護士に依頼する場合は、別途公証役場に払うための金額が5~10万円追加されます。

③交渉を代理してもらう費用

別途着手金、報酬金、その他の費用が発生します。
計算方法を紹介すると長くなるので、合計でおよそ数十万円とお伝えいたします。

◆調停離婚とは

裁判所に調停の申立てをして、調停員の仲介によって離婚をする方法です。

調停委員は男女1名ずつ、一般の方から選ばれることが多く、中立な立場から話をまとめてくれます。
調停では、相手方と直接話す機会がないため、冷静に話し合いを進めていくことが可能です。

しかし、調停の実施ペースは1ヶ月~1ヶ月半に1回、平日の日中のみです。時間も1回につき2~3時間かかってしまいます。
働いている方は休みをとらなければならない場合も多いので、そのため離婚するまでに時間がかかってしまうことが多く、少し大変かもしれないですね。

しかし調停を行うことで、調停調書という裁判所が発行する書面ができあがるので、慰謝料の支払い等の強制執行を可能にする公的証拠能力の強い書面を残せるという利点もあります。
慰謝料や親権、財産分与等でもめていたり、そもそも離婚にお互い合意していない場合、調停離婚が有効な手段となることもあります。

【調停離婚の流れ】

①裁判所に調停申立

まず書面にて、裁判所に調停を申し立てます。

②日取りの決定

1ヶ月〜1ヶ月半後に調停の日取りが決まります。

③調停期日

実際の調停では、順番は申立てた人→申立られた人の順で呼ばれ、1回の調停で交互に何回か呼ばれて話をすることになります。調停中の2人は時間をずらして集まり、待合室も別となっているので、顔をあわせることはありません。

調停では一般的に、なぜ離婚したいのか、離婚の経緯や主張したいことを聞かれます。
事前にしっかり準備して行くことをお勧めします

【調停離婚にかかる時間】

1回目の調停でまとまるものから1年以上かかるものまで、千差万別です。
しかし、親権争い、慰謝料や財産分与の争い、そもそも離婚に片方が同意していない等の場合は調停が長引く傾向があります。

【調停離婚にかかる費用】

申立にかかる費用は4000〜5000円程度、弁護士に代理人依頼する場合は別途30〜40万円程度かかります。

【弁護士に依頼するメリット】

調停離婚自体は弁護士に依頼しなくてもすることはできます。
しかし弁護士に依頼することで、下記で紹介するようなメリットがあります。

①冷静に話せるため、依頼者の言いたいことや伝えたいことを調停員に分かりやすく伝えやすい。

②交渉が弁護士同士であれば、次の調停までにも弁護士間でやり取りを行い、話を進めておくこともできるので、スピーディに事が進みやすい。

③調停委員の中には旦那さんと奥さん、どちらかの意見を変えさせようと一生懸命説得してくる人もいるため、弁護士がつくことでそのような対応を防ぐことができる。

費用はできるだけかけたくないと思うのは当然ですが、その先かかる時間と労力を考えると、弁護士に代理人依頼をするのもひとつの手ではないかと思います。


◆裁判離婚とは

裁判離婚は、協議でも調停でも決着しない場合、最後の手段として裁判所に訴えを起こして判決をもらう離婚方法です。

【裁判離婚の流れ】

【調停】

裁判離婚は、必ずその前に調停を経ることになります。
日本では離婚の裁判には「調停前置主義」というものがあり、いきなり離婚の裁判は起こせません。

【訴状の作成】

弁護士に訴状の作成を依頼します。初回裁判はその約1ヶ月後に行なわれます。

【裁判期日・証人尋問】

裁判に行った時は弁護士がつくことが多いと思います。そして裁判の大部分は弁護士が対応できるため、当事者が行うこととしては実際には書面のやり取りがメインとなります。
ただ、証人尋問の時のみ本人が出廷する必要があります。
調停とは異なり、証拠によって裁判官が客観的に判断を下すものですので、離婚の根拠となる証拠をしっかり用意する必要があります。

【判決】

判決の書面をもらい、役所に届けて離婚成立です。
しかし実際は和解して終わることも多くあります。その場合和解調書を作成します。

判決の場合、書面には法律で決められたことしか書けませんし、それに不満があった場合控訴される可能性もあります。しかし和解調書の場合、より柔軟な対応が可能なため、両者の満足度がより高い結果になることが多いです。

なお、和解する場合は、本人の出頭が必要になりますので、注意が必要です。

【裁判離婚は弁護士への依頼が実質必須】

裁判離婚では、裁判の中で法律的な知識が必要になることはもちろん、尋問は裁判官からの質問によって進んでいくため、自分の主張が通らない場合も考えられます。

実務的には裁判時には弁護士をつけないことは珍しいと思います。なぜなら、裁判官に伝わるように話す必要があり、さらに裁判所特有の言語と呼ぶべき話し方もあるため、法律の専門家でないと自分の主張をすることが難しくなります。ぜひ裁判に行った場合は弁護士をつけることをお勧めします。

【裁判離婚にかかる時間】

前述のとおり、裁判離婚は調停が必須となります。
調停だけでも数ヶ月~数年かかることも多いですから、裁判も含めるとかなり時間がかかってしまうことが多いです。
当事者がお互い合意せず裁判までもつれ込んだ場合は、それなりの時間がかかってしまうことは知っておきましょう。

【裁判離婚にかかる費用】

裁判所に納める費用 2万円程度
弁護士費用 着手金 40~50万円程度
弁護士費用 成功報酬 弁護士によるので要確認

 

着手金に関しては、調停の段階で代理人費用を払っている場合、裁判では調停での代理人費用との差額分だけ支払うケースが多いです。
成功報酬については弁護士によって金額が違ってきますので、弁護士に代理を依頼する際はしっかり確認するようにしましょう。

◆離婚後に必要な手続7種類

最後に離婚後に必要になるであろう手続きを紹介します。
ご自身の状況により様々な手続きがあることも想定しておきましょう。

  • 住民票の移動と世帯主変更
  • 健康保険と年金の手続き
  • 児童手当の請求手続
  • 運転免許証の氏名変更
  • パスポートの氏名変更
  • カード、保険会社など各種サービスの氏名・住所変更
  • 家や車の名義変更

 

お悩み④とにかく辛いので話を聞いてほしい

セックスレスや離婚の悩みは、なかなか相談しずらいものです。
しかし、一人で抱え込んでもなかなか解決するのが難しいのも事実。
慰謝料や親権など、具体的な悩みであれば専門家にアドバイスを求めるが良いでしょう。

話を聞いてもらうなら、
①信頼できる家族・親友・離婚経験者
②離婚カウンセラー
③離婚問題に強い弁護士

誰かに話して不満や不安を和らげたいということであれば、まずは周りで話を聞いてもらえる人を探すということになるでしょう。
ただ、離婚の悩みは非常に複雑で、親権や慰謝料など、離婚における条件や金銭の話になると、やはり専門家のアドバイスが必要になってきます。
条件次第でどうするかや、自分にはどのような選択肢があるのか、信頼のおける第三者のアドバイスを聞くことで頭を整理することができるかも知れません。

実際に離婚するかどうかは別として、一度気になることを適切な第三者にぶつけてみることで前に進むこともあるかもしれません。

最後に

いかがでしたでしょうか。

少しでも解決の手助けになると幸いです。

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