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略式起訴されると前科がつく?略式起訴による前科を回避するには?弁護士が解説

略式起訴された場合、罰金等に処せられることによって前科がつきます。そもそも略式起訴とは、検察官が裁判所に対して正式な裁判手続によるのではなく、書面の審理だけで100万円以下の罰金や科料にすることを求める簡易な手続です。今回カケコムでは、略式起訴の意味と略式起訴になるケースについて解説するとともに、略式起訴されるだけで前科はつくのか、罰金を支払わないとどうなるのか、略式起訴を回避するにはどうすべきかを解説します。

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略式起訴されると前科はつく?

略式起訴となった場合でも、前科はつきます。

というのも、略式起訴された結果、裁判所によって有罪とされ、罰金等の刑に処せられるからです。

そもそも前科という言葉の具体的な意味が分からないという方は、下記の文章をご参照ください。

前科とは、法律用語ではありませんが、一般的には、懲役や禁錮、罰金、科料等、何らかの有罪判決を受けた履歴のことを言います。
執行猶予付きの判決であっても、前科となります。
前科はあくまでも有罪判決を受けた履歴なので、逮捕されただけであったり、不起訴の場合はつきません。
また、起訴されたとしても、判決が無罪であれば前科はつきません。

出典:カケコム「前科・前歴・逮捕歴がつくとやばい?違いは?どんな影響がある?前科を避けるには?

前科がつくとどんなデメリット・リスクが想定される?

前科がつくと、下記のようなデメリットが考えられます。

  • 会社に解雇される可能性がある。
  • 就職や再就職をする場合、不利になる可能性がある。
  • 進学を控えている場合、進学に不利になる可能性がある等。

そのため、前科をつけたくない場合は、略式起訴を受け入れずに、不起訴となるよう行動したり、略式起訴をされないよう行動する必要があります。

前科と前歴はどう違う?

前科とよく似た言葉として、「前歴」があります。

前科と前歴の意味の違いについては、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。

関連記事はこちら

>>【関連記事】前科・前歴・逮捕歴がつくとやばい?違いは?どんな影響がある?前科を避けるには?

そもそも略式起訴とは?略式起訴されるとどうなる?

略式起訴の流れ

略式起訴とは、検察官が裁判所に対して正式な裁判手続によるのではなく、書面だけの手続で100万円以下の罰金や科料に処することを求める簡易な手続です。

裁判所ではなく、書面で裁判所の命令(略式命令)を知ることができます。

検察官が、略式起訴の方針を示し、被疑者がそれに同意した場合、検察官による略式起訴及び裁判所による略式命令を経て、身柄が拘束されている場合には釈放され、罰金の納付となります。

略式起訴となる条件とは?

略式起訴となる要件は、下記のような場合です。

  • 100万円以下の罰金刑や科料が認められる場合
  • 被疑者が異議を唱えていない場合
  • 簡易裁判所が判断するような軽微な事件の場合
 

これは、刑事訴訟法の第四百六十一条で定められています。

第六編 略式手続
第四百六十一条
簡易裁判所は、検察官の請求により、その管轄に属する事件について、公判前、略式命令で、百万円以下の罰金又は科料を科することができる。この場合には、刑の執行猶予をし、没収を科し、その他付随の処分をすることができる。
 
第四百六十一条の二
検察官は、略式命令の請求に際し、被疑者に対し、あらかじめ、略式手続を理解させるために必要な事項を説明し、通常の規定に従い審判を受けることができる旨を告げた上、略式手続によることについて異議がないかどうかを確めなければならない。
2 被疑者は、略式手続によることについて異議がないときは、書面でその旨を明らかにしなければならない。

通常の起訴よりも簡略化された形式を採用されている理由は、軽微な事件まで全て正式な裁判手続を行わなければならないとすると、検察庁の時間や手間もかかりすぎ、裁判所もパンクしてしまうことが考えられるからです。

また、略式起訴では、懲役刑や禁固(禁錮)刑にすることはできません。罰金刑以下のみの刑を下すため、窃盗や横領等の軽微な犯罪のみが略式起訴の対象となります。

略式起訴の流れ

略式起訴は、下記のような流れを経て、判決までたどり着きます。

略式起訴の流れの図解

少し話しは異なりますが、検察官が「略式起訴が相当」と判断する前の段階として、逮捕・勾留される可能性があります。逮捕・勾留される可能性があるのは、被疑者に逃亡や証拠隠滅のおそれがある場合等です。

検察官は、被疑者への取り調べ内容をもって、略式起訴が相当かどうかを判断します。

略式起訴の判決に不服がある場合はどうする?

略式起訴の判決に不服がある場合、略式起訴の判決の通知を受けた日から14日以内であれば、通常の裁判を行うよう請求することが可能です。

略式起訴で通知された罰金等を支払わないとどうなる?

略式起訴をされ、罰金や科料を言い渡されたのにも関わらず罰金を期限内に支払わなかった場合、労役場留置となる可能性があります。

労役場留置とは、罰金や科料を納付できなかった場合、刑務所や拘置所の中に併設されており、強制的に働かされる「労役場」に留置されることを言います。期間は二年以下です。

これは、刑法第十八条で定められています。

第十八条 罰金を完納することができない者は、一日以上二年以下の期間、労役場に留置する。
2 科料を完納することができない者は、一日以上三十日以下の期間、労役場に留置する。
3 罰金を併科した場合又は罰金と科料とを併科した場合における留置の期間は、三年を超えることができない。科料を併科した場合における留置の期間は、六十日を超えることができない。
4 罰金又は科料の言渡しをするときは、その言渡しとともに、罰金又は科料を完納することができない場合における留置の期間を定めて言い渡さなければならない。
5 罰金については裁判が確定した後三十日以内、科料については裁判が確定した後十日以内は、本人の承諾がなければ留置の執行をすることができない。
6 罰金又は科料の一部を納付した者についての留置の日数は、その残額を留置一日の割合に相当する金額で除して得た日数(その日数に一日未満の端数を生じるときは、これを一日とする。)とする。

労役場での労働で得た1日あたりの報酬が罰金の総額を満たすまでの期間、労働をすることになります。

1日あたりの報酬は5,000円であることが多いため、例えば罰金20万円が科されていた場合、40日間の留置となります。

土日祝日は労働がありませんが、留置されていれば日当は出るため、留置期間は変わりません。

なお、罰金や科料は原則分割払いをすることができません

略式起訴を回避することはできるのか?

略式起訴を回避し、不起訴を獲得することはできます。

不起訴を獲得するためには、下記のいずれかの条件に当てはまる必要があります。

  • 被疑者の疑いが晴れている状態「嫌疑なし」であること
  • 被疑者の疑いが完全に晴れているわけではないが、有罪と証明できる状態ではない「嫌疑不十分」であること
  • 被疑者の疑いは確実であるものの、「被疑者の性格,年齢及び境遇,犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況」を踏まえ、起訴しない「起訴猶予」であること

このような条件を満たすには、弁護士に相談し、サポートしてもらいながら進めていくことがおすすめです。

弁護士に相談することで、弁護士が検察官に対して、あなたが嫌疑不十分であることを主張してくれたり、起訴猶予を得るために被害者との示談交渉を代理で行ってくれることがあります。

法律の専門家である弁護士にサポートしてもらうことで、略式起訴及び前科がつく状態を免れることができるので、少しでもお悩みのことがあれば一度相談してみましょう。

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略式起訴によく似た言葉「略式命令」「略式手続」とは?

略式起訴によく似た言葉として、「略式命令」や「略式手続」があります。それぞれの言葉の意味と、略式起訴との違いを解説します。

略式命令とは?

略式起訴と似た言葉として、略式命令があります。

略式命令とは、裁判所による、罰金がいくらになるか等の最終的な判決のことを指します。

略式起訴と略式命令の違いは、略式起訴は検察官による起訴を指すことに対し、略式命令は裁判所による判決を指す点です。

略式手続とは?

略式手続とは、通常の手続きを簡略化した手続きのことで、略式起訴→略式命令がなされる一連の手続のことを指します。

吉田弁護士からのメッセージ

略式手続による前科を回避する可能性を追求するためにも、早めに弁護士に相談されることをお勧め致します。

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